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12 大きな異変が動き出したんです1

 学長室

アトラは榊から報告を受けていた


「そうですか、街の周辺で災害級の多発」

「天災級は確認できてはいないもののこれは、あまりに多いですね」


「はい、発生件数はここ数年で5倍ほどに増えています」

「まるで十数年前の天災級大量発生の前兆を見ているようです」


「あのときも、災害級が多発した後でしたね」


「ええ、しかし学長」

「十数年前に比べても多いですね」

「世界各地も同じような状況です」

「また、英雄たちの力を借りなければならないかもしれません」


「英雄たち、ですか...」

「いまだ行方不明の千堂さんに加え、七大英雄はすでに美汐とアクシアを残すのみです」

「彼女たちにまたあのようにつらい思いをさせるのは...」


「しかし、もしも天災級の大量発生ともなると、そうは言ってられないかもしれません」

「英雄といわれるほどの強さを持つものはあれ以来現れていません」

「その大半は先の戦闘で亡くなっています」

「残った三人のうち一人は行方不明」

「もはや美汐先生とアクシアさんしか...」


「わかっています」

「いざとなれば、彼女たちに加え」

「AランクからSSSランクのハンターたちを総動員します」


「A~SSSですか」

「確かにAクラス以上なら災害級を一人で屠る力はあるでしょう」

「しかし、もし、あの時のように神災級が現れれば、世界は、滅びてしまうかもしれません」


神災級、天災級のさらに上の存在

災害級が街一つ、天災級が国一つを滅ぼすレベルならば

神災級は世界が滅びるレベルだ

世間には公表されてはいないが、十数年前の天災級大量発生の折

七大英雄は天災級と戦い、犠牲を出すことなく勝利した

現れた天災級は世界各地で10体

すべてを倒した後、そのあとが問題だった

とある場所に現れたあまりにも強すぎる魔生物

大きさは人と同じくらいだが

七大英雄のうち3人を殺害し、一人に後遺症を残すほどの重傷を与えたのち

やっとの思いで討伐された

生き残った美汐たちの報告によると

その神災級は人型だったという


「神災級...」

「もし、もし神災級が現れたなら」

「今度こそ私が一騎打ちで」

「私の力ならば恐らく、倒せるでしょう」


「しかしそれでは!」


「ええ、私もろとも、消し飛んでしまうでしょう」

「いいのです、私の身一つで救えるのなら」


「学長...」


「不老不死と呼ばれる私でも、跡形もなく消し飛んでしまえば死ぬでしょう」

「長く生きた私には、いい最後かもしれません」


「...」


「そんな顔をしないでください」

「まだそうなると決まったわけではないのですから」


しかし、アトラの感が告げていた

長年の、予知にも似た感だ

恐らく、もうすぐ自分が死ぬであろうことを


災害級の出現数はまだまだ増えている

組合の討伐依頼もひっきりない



 災害級マンティコア討伐から一週間がたった

詩季たちは武器の制作依頼をしていた店へ向かう


「どんなのができてるか楽しみだね」


「うんうん、可愛い~感じだといいな~」


「僕は投げやすさにこだわったよ」

「それに、投げた場所にテレポートできるようにしてもらったよ」


「私は刀に亜空切断を飛ばす機能を付けてもらいました」

「飛ぶ斬撃なんてかっこいいじゃないですか!」

鼻息荒く話す鷹音


「鷹音ちゃん、興奮しすぎてキャラが変わってるよ」


そうこうしているうちに店にたどり着いた


「いらっしゃいま、おや、鬼ヶ島さんたちでしたか」

「おまちしておりました」

「ご注文の品、出来上がっておりますよ」


案内される詩季たち


「こちらでございます」


そこにはきらきらと輝く真新しい武器が並んでいた


「まずは七海さんですね」

「こちらは今までの双銃剣よりもブレードが硬化しています」

「さらにスイッチ一つで超振動し、切れ味を増します」

「そしてご希望通り、治癒弾や強化弾を作れるように弾に能力をこめて誰でも使えるようにしました」


詩季アキナ「ありがとうございます」

  「治癒能力や強化能力のないみなさんでも打ち出せば治療や強化を行えます」


「次に愛音(司の苗字)さんですね」

「こちらです」

「ご要望の通り投げた場所に素早く転移できるよう反映させていただきました」

「それと、投げて外れてもすぐに手元に戻るようにコードを付けました」

「手に装着し、投げるときはジェットアシストがついているため威力も増しております」


「すごいですね、要望以上ですよ」


「次は妖風さん(霊花の苗字)です」

「金縛りをくぎにこめれるようにしました」

「この打ち出し式の銃を使うことで相手に刺すことができます」

「刺した相手は金縛りになるという寸法です」

「藁人形はご要望通りクマのぬいぐるみ風にしております」

「くぎを刺しても金槌で叩いても修復する機能つきです」

「その分少しお高くなってしまいましたが、ご予算の10万円以内でなんとかなりました」


「わー、ありがとうございます!」

「くまちゃん可愛い!」


「霊花ちゃん、幼児化してるよ」


「あ、え?はは、恥ずかしい(/ω\)」


「次は九十九さん(才華の苗字)ですね」

「盾をさらに大型にとのことでしたが、重さは逆に軽量化されています」

「魔生物の中でも軽くて丈夫な鉱物質の体表を持つアーマードリザードの素材を使いました」

「硬度は以前の3倍ほどになっております」

「さらに能力を盾に反映させれるようになっていまして」

「九十九さんの無機物を体に取り込み体現させる能力もそのまま盾に移すことができますよ」


「うわ~、デザインも私の好きなピンクとスカイブルーだ~」

「ありがとうございます~」


「最後は日比野さん(鷹音の仮の苗字)」

「刀に斬撃を乗せて飛ばすようにしたかったとのことでしたが」

「亜空切断ともなると次元を斬っているわけでして」

「なかなか合致させれる素材が見つからなったんです」


「そう、ですか...」

少ししょぼん(´・ω・`)とする鷹音


「落ち込むのは早いですよ日比野さん」


「え?」


「シャドーという魔生物をご存知ですか?」


「いえ、聞いたことがないです」


「それもそうかもしれません」

「シャドーは異世界を旅する魔生物といわれ、異次元から人間を攫い、喰らうと言われる魔生物です」

「非常に討伐するのが難しく」

「また、数も少ないためその素材は貴重とされています」

「そのシャドーの核が手に入ったのです!」


「核?」


「そうです!」

「それがあればだれでも異次元へと入り込めるのです」

「それを組み込んでみたところ、亜空切断に耐えうるブレードになりました」


「ホントですか!?」

「うれしいです」

「あ、でも、そんな貴重な素材って、やっぱり値段もすごいんじゃ」


「いえ、これはわたくし個人のスキルアップにもつながりました」

「勉強量ということで素材自体の費用はこちらで持たせていただきます」


「え?いいんですか?」


「ええ、あの鬼ヶ島さんの娘さんのご友人ですし」

「喜んでご提供させていただきますよ」


「あ、ありがとうございます!」

鷹音は今までにないくらいの笑顔で笑った


「それでは、ご精算いたしますね」


それぞれ料金を払って店を出る


詩季フユノ「これでみなさんの強化ができますわね」

  「あとでこの武器の性能を試してみましょう」


「そうしよう、練習は大事だからね」


六人は再び組合の受付へと依頼を受けに行った


わかる方いるかもしれませんが災のランクは

とあるヒーロー漫画を参考にしております

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