7 現役の超能力戦士が来ちゃったんです1
転校生のハクラが来てから数日後
学園卒の現役戦士がやってきた
「生徒諸君、こんにちは、僕は雨宮 空」
「この学園の卒業生で、現在最前線の関西で戦っている」
「年は21歳、能力は水分の凝固」
「名は体を現すというけれど、その名の通り雨が降れば負けなしの能力、かな」
彼の戦闘スタイルは、空気中から水分を集め、凝固させ、弾のように撃ち出す
武器は銃型、水鉄砲のように水をためることができ、凝固圧縮した水を発射する
雨が降ると、水滴すべてが弾丸へと変わり、敵に向かって乱れ撃つことができる
「今回僕らが来たのは、美汐ちゃんにも聞いてると思うけど」
「おい、私をちゃんづけで呼ぶな」
「あ、ごめんごめん、久々だったからつい」
「それと、私は先輩だ」
「敬語で話せ敬語で」
「わかりましたよ、美汐先輩」
美汐と空は学生時代同じ特殊科の先輩後輩という間柄だった
空は美汐を特に慕っており、美汐自身も弟のようにかわいがっていた
「おっと、脱線したけど、続きね」
「今回僕らが来たのは、君たちに実戦の過酷さを教えるため、なんだけど」
「報告は読んだよ、もう、経験済みっぽいね」
「うむ、まさか大型がこの辺りまで出てくるとはな」
「そこでだ、今回は彼らの戦い方を見てもらって、大型の倒し方を学んでもらう」
「あ、それ先輩が言っちゃうんですね」
「何か問題でも?」
「いえ、ないですよ」
「ボソボソまったく僕がビシッと決める予定だったのに、これだから美汐ちゃんはブツブツ」
「何か言ったか?」
「いえ別に」
不満そうな空をしり目に美汐は続ける
「では今から二時間後、幻惑の森前に集合だ」
「大型が確認された場所までいき」
「そこで彼らの実戦を見て学んでもらうとしよう」
それから二時間後、中等部一年の生徒120名全員が集まった
美汐は生徒たちに話し始める
「よし、集まったな」
「今回大型が確認されたのはここから北東にわずか2㎞先だ」
「今まで大型が街にここまで近づくことはなかった」
「だが最近、岡山のように街を襲撃する大型も珍しくなくなってきている」
「遅かれ早かれ君たちには大型と戦ってもらうこととなるだろう」
「先輩たちの戦い方を見てしっかりと学ぶように!」
「「はい!!」」
先頭を5人のハンターたち、その後ろに生徒、しんがりを先生5人がついて進んだ
2㎞という距離はいつも訓練をこなしている生徒たちにとって他愛もない距離だった
でかさは強さだと思ってます
その大きさになるまで生き残ったってことだからね




