2話
「あーめっちゃもえてるわ」
散歩から帰ってきたら教会(仮)が燃えてた
んで建物の方を窺うと紺ねーちゃんと教会(仮)の中で1番偉いっぽいじーちゃん、それと俺以外の子供が2人
その向いにひげた笑みを浮かべた盗賊っぽいやつらが7人
「これで全員か?」
盗賊の中で1番偉そうな奴がじーちゃんに尋ねる
「え、ええ、それでワシらはこれからどうなるんでしょう、、、」
「そうだなぁ、へへっ」
いやらしい笑みを浮かべ紺ねーちゃんを見る盗賊
「ひっ、、、なんでもしますので命ばかりは、、、、」
怯えた声でそう返す紺ねーちゃん
その時、俺と紺ねーちゃんの目が合った
そして紺ねーちゃんは力強く頷く。
逃げろってことか・・・・・・・・・?
まさか転生して早々こんなイベントがおこるとも思わなかったしこんなに信用できる人が自分の面倒を見てくれていた事に嬉しさを感じながら
どうにかしてみんなを助ける方法を考えようとして
「あそこに子供が隠れています!!」
って紺ねーちゃんが叫んだ。
えーーーーーーーーーーーーーーー
知ってた。うん。知ってた。
やっぱり他人は信用してはいけないんだな。
人間、自分に余裕がある時は手を指しのばす奴はいるが自分の身を削ってまで助けようとする奴はいない。
それは前世から変わらないんだな。覚えた。
今回の場合、紺ねーちゃんが俺の居場所を教えたことによって自分の裏切りません反抗しませんアピールで捕まった後の自分の待遇をよくしようとして俺を売ったんだろう
もしかしたら、ただお前も道連れだーぐらいにしか思ってないかもしれないけどな。
まぁでもよく考えなよ紺ねーちゃん、そもそもこんな事しでかす奴が捕まえた女相手に自重するわけねージャン
ってそんな事考えてる場合じゃなかった。
俺は咄嗟に近くの茂みに隠れながら必死に走った。
後ろから盗賊の「待てごるぁ!くそがきぃ!!」とか聞こえるがあんまり深追いしてこないだろうとは思っていた。
だってまだ紺ねーちゃんとか他のやつもだけど拘束されてなかったもんな。
俺を追いかけてる間に逃げられたら本末転倒だろう。
それから何m走ったかは覚えてないが声が聞こえなくなったので一息ついた。
「どうしようかな、このへんのちりもじょうせいもぜんぜんわかんないわ」
はたして町を見つければ保護してもらえるのか、そもそも近くに町はあるのかそれすらわからない状態だった。
んで気づいた。必死に逃げてて頭からポーンと抜けてたけど
森に足を踏み入れてね?隠れる事と逃げる事に重点を置きすぎて森に足を踏み入れてね?
っべー マジ ッベー
これ死んだか?
まだ見たことはないが教会(仮)の連中が言うには森にはモンスターが出るからおめぇぜってーはいんなよって言われてたんだった
まぁでも入らなかったら盗賊に捕まってたよな。
ん?でも仮に俺が捕まった場合どういう扱いになるんだろうな。
死ぬまで肉体労働とか盗賊見習いになってたのか・・・?
まぁ俺の容姿的に犯すとかはないだ・・・・・・
あれ?まてよ転生してから自分の容姿をちゃんと見たことないな
とりあえず捕まらないほうがいいか。。。死ぬのとどっちがいいのかわからんが
ん、まぁ川なり街道なり探すか
んで30分後・・・・
「グゥルルルルルルルルルッ」
なんか狼?っぽいなにかに唸られてる。