同類だからこそ
私はあなたによく似ている
あなたは私によく似ている
でも私はあなたの一部でしかなく
あなたは私の一部でしかない
しかしそのことは全体から見ればほんの小さな誤差でしかない
「一部でしかない」
というのは決して相入れないというのではなく
同じ波長の中にいるのに反発と補完の両方がある
ということで
私たちはどんな人間であったとしても
閉じられた世界にだけ籠っていて許されるというわけではないから
類は類を呼ぶという
それはその通りだがフェイクが多くて
人が自分ばかりを愛してはいられないように
類を愛してばかりはいられない
愛している人には愛しているということに慎重になる
愛情を奥にしまいこんで反発に身を委ねてしまうことがある
それはあまりにもあなたの存在が私の存在に似ているから
そして本当は真に必要としているだけ
瞳を逸らしてしまうことすらある
だけど、それと同じくらいに
本当は二人きりの
居心地のいいにきまっている世界を探している