002 『マーフィーの法則』を実感しよう──【ビバ破産!】
──突然ですが、皆さん。『マーフィーの法則』ってご存じですか?
1990年台の半ばくらいに流行ったので、あまりお若い方にはなじみがないかもしれませんね。
まあ、簡単に言うと、実生活でのトホホな『あるある体験』を何らかの法則があるかのように言うという、ジョークの一種みたいなものです。
よく例に挙げられるのは、『バタートーストを落とした時、バターを塗った面から着地する確率は、カーペットの値段に比例する』というものですね。
実際にそんなはずはないんですが、起こってほしくないことほど本来の確率以上によく起きるように感じられてしまうものなのです。
『洗車した日に限って雨が降る』とか『傘を忘れた日に限って雨が降る』なんてのは、皆さんも実感あるんじゃないですか?
あと、『書いた小説を何度も読み返したはずなのに、投稿したとたんにひどい誤字に気づいてしまう』とか。
──今回ご紹介するゲームは、そんな『マーフィーの法則』的な実感が味わえるゲームです。
紹介No.002
【ビバ破産!(原題:不明)】
[ジャンル] ボード・ゲーム(周回系)
[販売元] 野村トーイ([製造元] MB GAMES)
[プレイ人数] 2~4人
[対象年齢] 8歳~
[発売時期] 1985年~
『人生ゲーム』や『モノポリー』など、ニセモノの紙幣が付いてくるゲームがありますよね。その手のゲームは大体、どれだけ稼いだかで勝敗が決まりますが、このゲームは違います。
タイトルからも予想できると思いますが『早く破産した方が勝ち』という、トンデモな発想のゲームなのです。
中央にはルーレットやスロットのある本体があります。
プレイヤーたちはその周りのコースを廻りながら、止まったマスの指示で臨時収入を得たり出費したり、時々はカジノや競馬、株の相場などにチャレンジして、破産を目指していくわけなんですが──。
ところが、これがなかなかうまくいかないんですよ。
競馬では一番確率の低い馬に賭けたはずなのにやたら当たってしまうとか、自分が持ってる株は毎回値上がりで、持っていない株に限って値下がりするとか──。
お金を稼ぐゲームではなかなかお金が貯まらないのに、破産が目的のこのゲームではなぜかお金がどんどん増えてしまいがちなんです。
起こってほしくないことばかりが高確率で起こってしまうように感じて、『ああ、マーフィーの法則ってこういうことなんだなー』と実感すること請け合いです。
もし、このカジノなどの本体部分がデジタルだったら『これ、絶対に確率をこっそり操作してるだろ!』などと疑ってしまいたくなるところですが、そんなことが出来そうにないくらい超シンプルでチープな作りなんですよね。何しろ40年も前のゲームですし。
(本体部分。右上のルーレットはなかなか止まってくれません)
さて、実際にプレイしてみた感想ですが──自分はもうひとつのめり込めませんでした。
プレイ前は『お、これは珍しい、面白そうだ』と思ってたんですけど。
何しろ小市民なものですから、どうしても『浪費』『散財』することに対する『罪悪感』とか『後ろめたさ』みたいなものから逃れられないんですよね。もともとギャンブルもしないですし。
勝った時も「やったーっ!」という達成感よりは「ふう、やっと終わったか……」というのが正直な感想でした。
もちろん、無垢で無邪気な子どもとか、『ゲームはあくまでゲームやん』とすっぱり割り切れる方には、十分に楽しめると思いますよ。




