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真守葉摘が微笑む時   作者: モモル24号
金星人シリーズなど

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ひま君の受難編1 悪徳令嬢は5年生、雪山で黒いコスモスに恋をする


 ぼく⋯⋯コホン──私は雪山近くにある町の三日月商会の三日月会長の娘のひまわり。全開バリバリの小学五年生ですわ。


 お父様は三ヶ月締めと言うお金を集める大切なお仕事をしていて、世の中の役に立っている素晴らしい方なのですわ。


 でも⋯⋯逆恨みをする連中は、どこにでも湧くものなのです。そうした卑怯な輩は、学歴五年の私を狙いうのです。


 普段をから、そうした卑しい者たちに狙われないように、登下校時などは注意していますのよ。それに心配症のお父様が、たまごの護衛を私につけてますから安心なのです。



 ────でも狡猾な奴らは、雪山での冬期遠足を狙いましたの。


 この時期の雪山は大変混みます。たまごの護衛も一緒には付いて行けずに、現地で合流となりました。


 この人混みの中、たまごの護衛が私を見つけられるか心配ですわね。


 ────私の心配は的中しました。


 町中では目立つ目出し帽子(フェイスマスク)。ここではさほど不自然ではないのですもの。


 帽子を被った男達は、雪山で一人で雪だるまを作る私を簡単に拐いましたの。


 私は猿轡(さるぐつわ)をされて何処かに運ばれました。


 男達は私をあまり使われていない山荘に閉じ込め、お父様を脅迫するつもりなのです。


 ……あれ、雪かきされてる?


 男達はガチャガチャと乱暴にドアをこじ開けようとして────急に開いた扉にバランスを失って転がった。


「遅かったじゃない、ユッキ⋯⋯こ?」


 この方を私は知っている。お父様のもう一つの仕事、身辺警護を請け負ってる会社の社員の方だわ。


 ご挨拶の時にお話ししたから、覚えているもの。


 確か、黒いコスモスさんってからかわれていた方────


 ────ボスッ!!


 ────ドコッ!!


 鈍い音と、倒される男達。


「怪談の正体見たり、なんてね。その子は怖い黒服の元締めの男の子よ。失せなさい」


 か、カッコいい〜。女性の方なのに、お父様の部下より強いんじゃないかしら。


 よろめく男達のお尻を、黒いコスモス様は容赦なく蹴飛ばします。酔ってらっしゃるのか、ドカドカ倒れる男達をさらに蹴りたぐる黒いコスモス様。


 逃げる男達とすれ違うように、たまごの護衛がやって来ました。


「出たわね、妖怪の親玉⋯⋯ご!!」


 あっ、駄目よ。そのたまごの護衛は味方なの〜〜〜っ……


 ────ドカッ!


 再び容赦のない黒いコスモスさんのキックが炸裂しました。たまごの護衛が悲鳴をあげて雪山を転がり落ちてゆく────


 ────たまごだけに、割れなかっただけマシかしら。


「スットラ〜イク!!」


 お腹を抱えてケタケタ笑いながら、黒いコスモス様が叫びます。転がるたまごの護衛は、雪だるまになって、悪いやつらを一網打尽にしました。


「僕一人? 雪だるまのお化けも勘違いするものなね」


 優しく頭を撫でられ、私は黒いコスモス様に惚れてしまいました。お酒臭くて香りがキツいけれど、何て美しい人なのか⋯⋯私はお礼も言えずボーッとしてしまいました。


 そして決心したのです。お父様に庇護されるだけの悪徳令嬢は辞めると。


 黒いコスモス────黒里桜子様を守れるような、強い男の子になるんだって。




 なろうラジオ大賞5投稿作品を改稿編入致しました。


 時系列的には雪山の山荘が壊される前になります。またこのお話は金星人の章に割り込み投稿しました。

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