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鈴音  作者: R a bit
鈴の音は遥か彼方へ
41/57

No.29'、肖るこの目と声張る頬

臨機応変にやってるはずなんですが、何故か予定が狂う。

何となくの好奇心だった。

ただひたすら、眼の前の女性が魅力的に思えた。

母親に久しく会ったような懐かしさ

弟や妹が産まれたような深い慈愛

恋仲になる相手を町中で見かけたような運命感

夜中、鏡で縁取られた自分の顔を見たような現実感

俺はその女性に、人生で誰かに使う感情を使い果たしてしまった。

そう思わせる程、ただひたすらに「そう」なのである。

俺は彼女に魅了され、

彼女はあの目に魅了され、

俺もまたあの目に魅入られた。


草原

風が遠くから匂いを運ぶ和やかな場所。

なんてことはない、生活の一部。

そんな場所に、生とはかけ離れた一人の男がいた。

名を雪宮ゆきみや綾命あやめ

月と冥界の神、月詠つくよみの目を持つ哀れな男。

持つモノを絶命させる目、殺目あやめを背負う者。

かつては荒くれ者として跋扈していた彼は

数年前にアイシス・ハルマと出会い変化した。

そんなアイシスの命により、彼は今ある人物と相対している。

ワイシャツとショートパンツに黒のローブを羽織った、金髪で背の低い女性。

綾命が一度手合わせしたいと願った一人。

ノート・キーパー。

五騎さつきに引けを取らない強さと、元五騎の戦い。

それが今、こののどかな草原で起きようとしていた。

「いいんですか?ノート先輩。魔法使いがそんな近畿距離に居るなんて。」

綾命は細目故に何処か怪しく感じる笑みで問いかける。

「さぁね。私は天才だから、何か奇策が思いついてるのかもよ?それに、いくらあやめんでも何処ぞの思い出に残らない系サラサラロングヘアーじゃないしね。」

それに対抗するようにノートは軽い挑発した。

綾命は何時もの妄言だと思い特に気にはしていない

が、実際に何故ノートがここまで距離を詰めるのか気になっていた。

少しずつ綾命が歩み寄った事により、ノートと綾命の距離は7m強だ。

とてもではないが、魔法使いが戦闘時にとる間合いじゃない。

単純にノートの頭がおかしいだけか、

それとも本当に何か奇策があるのか

綾命がこれ以上前に出にくいのには、この場所には先にノートが居たというアドバンテージによる物だった。

ノートは読み合いを仕掛けるような性格ではない。

「因みにあと一歩で間合いですよ。」

二人の距離は未だ7mを維持している。

「私も、あと1秒でもあれば何時でも君を殺せるよ。」

「それは怖い。ノート先輩の殺すなんてなかなか聞けるものではないですからね。」

綾命は笑ったあと少し目を開き

「それと」と続ける。

「あと一歩後ろで間合いから出るって意味です。」

プシッと鋭く圧力を持って、

ノートのアキレス腱は血飛沫を上げた。

「以外と反射神経あるんですね。」

綾命は自らの名指し、殺目によって目を瞑ることを余儀なくされても尚、位置をずらされ、まだノートが動けること察しもう一度刀を握る。

天国の扉(ヘブンズドア)!」

「は?」

その瞬間、空間がはちきれんばかりの魔力が爆ぜ、

魔力でガードしていたノートを除き、半径20mの全てが抉られた。

天国の扉、本来なら10人の人間を生贄に捧げ魔法陣を展開する階梯不明の禁術。

高濃度の魔力を発散する魔力爆発マナ・エクスプロージョンの上位互換。

10人の人間の生命力全てを魔力に変えた膨大な魔力量を一人で賄うという点において、当に同じ名指し万有の印(ノート)を持っていたとしても、ノート・キーパーにしか許されない異能といえるだろう。

「こ…れは…ひど…い。」

突然抉られた大地から声がする。

持ち主は勿論、雪宮綾命だ。

「ハッハハ…これ…が、噂の天国…(ヘブン…)の…(ズ…)ドア。」

元より勝てるとは思って居なかったが、

魔法において、史上最強とまで謳われるノートの実力を肌で感じ、その余りにも巨大な壁を前に絶望よりも好奇心が、以前は軽くあしらわれた人に、今回は単純な火力において最高峰の魔法を使わせた喜びが勝っていた。

「殺目を…ここまで頭使わずに突破されたのは…初めてだよ。この…脳トロが…」

21歳、五騎の化け物達と違い、魔法においても、魔術においても、剣術においても綾命は特別優れた物は持っていなかった。

それでも学園において飛び級が可能な程には、彼もまた天才だったのだ。

18歳で出会った五騎との

雪宮綾命、遅咲きの青春であった。


同刻

ノートと綾命が戦闘を繰り広げた場所より数km先

鈴音は未だ風鳴かざなりの風雅ふうがと拮抗状態のままでいた。

近づくにしても遠距離攻撃によって近づけず、

こちらの魔法は火力不足。

逃げるのが一番なのかもしれない。

現に夢幻むげんと合流できれば風雅は一瞬にして倒れ伏すことになるだろう。

例えアイシス・ハルマだとしても、夢幻の持つ名指しの攻略は、とてもではないが簡単ではない。

『防戦一方ね。そんなんで私を倒せるのかしら?』

風にのって声が聞こえる。

だが、風雅もまた距離を詰めれないのも事実だ。

風雅は鈴音の近距離攻撃を警戒している。

恐らくだ、ただ近距離戦闘が苦手なだけではなく、

何か決定的に、相手と距離を作らなければならない理由がある筈なのだ。

「今そっちに行くから、お茶でも淹れて待っといてよ。」

聞こえはしないだろうが、風が風雅に言葉を送る事を信じて鈴音は紡ぐ。

(今は考えろ、どうやって突破するのか。ではなく、何故突破できていないのか、何故遠距離にこだわり続けるのか。)

この時鈴音がある勘違いをしていた事に

彼女が気づくのは少し先の事であった。

遠くで爆音が轟く。

二話前に説明しないとか言っていたな

あれは嘘だ。

はい恒例になりつつあるちこっと小話のコーナーです。

確かどっかでナイトの年齢を24歳って書いたと思うんですよ。なんで二章の「皆が忘れた物語」だと一章で17歳だった凜と、基本同一人物の凛の二つ上の先輩なのか。

疑問に感じてくれてる人がいる事を願いつつ、多分そんなこと気にしない人も居るはずなので、ネタバレにならない程度に説明もとい釈明します。

先ず、一章のNo.7と二章のNo.1は、それぞれをそれぞれの西暦や時系列で見た時に同じなんですね。

でも一章No.7の凜の身体は馨鬼きょうきのモノなので見た目年齢14歳。

二章No.1の凛は15か16歳。(誕生日は決めてない)

二章No.3では凛の体が馨鬼のモノに変わるんですよ。

で、この馨鬼の身体は宿主が成長すると同じく成長するんです。

だから実は一章の紅蓮や円火は18歳で凜は17歳っていう。

まぁそれでも明らかに24歳って言うのはおかしいんですよ。

じゃあどういう事かというと普通に矛盾してるんですよ。

一章では文殊の人達は24歳だけど、二章で紅蓮たちが18歳になる時は20か21にしかならないんですね。

これの原因はーーーーが作った設定のせいでーーのーーが発動するからどうしてもありえないことになる。

でもーーの力で二章では文殊の人と雷同が問題を起こしすぎて留年しまくった事になってる。

という事ですね。

因みにテストはもう諦めました。なんせ現在時刻2時24分なんで。

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