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鈴音  作者: R a bit
皆が忘れた物語
37/57

No.6、啀みと歪みと歪みと

敷き詰められた雪を踏みしめ

俺は木漏れ日によって霧雨となる息を眺めながら

延々雪林を抜けた。

生まれ変わったような気分だ。

周囲の色がこんなにも鮮やかに感じた事は無かった。

なのに、こんなにも薄汚れている。

息を大きく吸って、少し止めて

結局あきらめて吐き出しながら歩くことにした。

ゆっくり歩こう。

もしかしたらナイトさんとバーンさんと鉢合わせになるかもしれない。

結局母さんにも夢幻むげんさんにも、円火まどかにも、紅蓮ぐれんにも、別れの言葉は告げれていない。

バーンさんはこれからどうするのだろうか。

魔力回路の有る右腕を失っては、もう戦うことはできない。

そういえば、ナイトさんに奢ってもらった分をまだ返していなかったな。

まぁ次の俺が、凜がなんとかしてくれるだろう。

そんな事を夢想していたら、

既に門前にたどり着いていた。

「おはよう。自首しに来たよ。」


二日経ったと思う。

牢屋に入れられ、何も食わずに只座っていた。

腹は減らない。

寂しくはあったけど。

「あの、私…じゃないや俺はどうやって死ぬんですか?」

何となく看守に聞いてみた。

「断頭台に上がってもらう。会話は以上だ。」

そっか。首を切られるのか。

どうせなら夢幻さんにやってほしいな。

看守が何か話している。

そう思った矢先、直ぐに解錠して俺に話しかけてきた。

「出ろ。噂をすればなんとやらだ。」


裸足で鉄製の階段を登る。

眼前にはギロチンと、何か薄いもので仕切られた小部屋

恐らくあそこに夏の国の国王

春間はるま輪回りんねが居るはずだ。

何か言っているみたいだが

俺の耳には届かない。

あたりを見回すと、警備兵に抑えられながらもこちらに歩み寄ろうとする母さんが居た。

伝えたいことばかりだ。

普段からろくにありがとうも言ってこなかったのに

自分に都合が悪いときだけ言葉が溢れる。

すぐ横には泣きそうな顔をした円火と、

真っ直ぐこっちを見る紅蓮。

いつもニコニコ微笑っているのに、静かに時が来るのを待つカイイ=ディヴォート。

夢幻さんは…居ないか。

大方遠征だろうな。

空気が揺れるほどここに来た人々は何かを叫んでいる。

聞こえないが、恐らく罵声の集まりだろう。

ふと光が指すように声が聞こえた。

目の前の仕切りの奥からだ。

「言い残すことはあるか?」

王は処刑を楽しむイメージがあったが、

何故この人はこんなにも悲しそうなんだろう。

「む」

「りぃぃぃぃぃん!!!!」

聞き慣れた声。

こんなにも声を荒げるのは初めてだ。

灰神楽はいかぐら夢幻むげん

俺の師匠で、それで

初恋の相手だった人。

意を決して俺は言葉を綴る。

いいだろう?こんな世界線があったって。

「凜を助けてやってくれ。」

何でこんな事を言ったのかわからない。

でもこの人には春間輪回には伝えるべきだと思った。

重い感触が首筋に当たり、

なぁあの時、路地裏に居た少女よ。

お前、名前何ていうんだ?

これで二章皆が忘れた物語は終了です。

予定が狂いに狂いました。

No.1がやけに長い事がその証拠です。

本当なら三年間分の話を書きたかったんですがそうは問屋がおろしませんでした。

ということでちこっと小話のコーナーです。

(一章のネタバレを含む)

一章で張って二章で回収する予定だった伏線の紹介です

一つ目は紅蓮が魔法を使うとき指を銃にする理由

(これは半分回収したようなもの)

二つ目はバーンライトの告白

三つ目は結局凜は何をしようとしたのか

(これも半分回収したようなもの)

四つ目は無則姉妹について

五つ目は輪回がフィールの事をアトモスフィアと呼んだ理由

等をこの二章で回収する予定でした。

多分番外か三四章で回収します。

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