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鈴音  作者: R a bit
臨界transcendence
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No.7〜10

ほぼ取り扱い説明書です。

厨二病患った学生の拙い文章です。不快に思う方も居ると思いますが当方は一切の責任を負いかねます。

本文の中に数字と短い言葉が書いていますが、その話のサブタイトルです。また、今回では説明しきれない程には設定を作っているので温かい目で見守ってくださると嬉しいです。もう一つ、ところどころ残虐な表現が交じることがあるので、苦手な方は注意してください。

バトルはメインではありますが、メインではありません。

あくまでも世界の運命に抗う話です。

並びに、宗教関連の方、もしくは何かしらの信者の人がもしこの作品を見ているのでしたら一応伝えておきます。

この話には神という存在が出てきます。実際の神々の名前も使いますが、同姓同名と思ってください。あくまでもフィクションとなります。


また、時系列順で見たいという方は二章目から読むことを推奨します。


未来(2024/04/14 17時17分)からきましたR a bitです。

No.3のあとがきで記しましたが、

一章から読むという方がいましたら正直適当に読んでもらって構いません。

二章を読み終えたら一章を適当に読んで

三章や四章を読み終えたらじっくり読んでみてください。

はっきりといいます。

独立した一章はボロクソにおもんないです。

7、鈴の音

風薫る空の下、長い黒髪と周りと比べ時代ハズレな和服の裾を靡かせ灰神楽夢幻は足音もなく、それでいて側の店に吊るされた風鈴を揺らすほど確かに力強く帰路を歩いていた。

いつもの道をいつものペースで歩く彼女にとって裏路地に目を向けるという行為に大きな意味は無いはずだった。

「おい、生きているか?」

独り言ではない。その路地裏にボロボロの衣服を纏い、うつ伏せになっている白髪の童がいたのだ。年は14ほどだろうか。

(反応がないな。どうしたものか)

「お前、名前は?家は何処だ?」

「鈴…音」

そう初めて発した言葉とともに眠りについてしまった。


8、夢叶はずの幻想けふ

ここは何処だろうか、襖が閉じられた部屋に行灯と欄間の隙間だけが灯っている。

「綺麗な彫刻だ。ここの家主はもしかしたらお偉いさんなのかもしれない。」

頭に靄はかかっておらず思考はかなりクリアだ。

「様子を見に来たのだが、どうやら目が覚めたようだな。間が良い。フェイトも少しは粋な働きをする。」

何処かで見たこの女性がおそらく自分を介抱してくれたのだろう。

「先程同じ質問をしたが、繰り返させてもらおう。お前、名前は何という?」

「わかりません。」

「出身地は?」

「わかりません。」

「職業は?」

「わかりません。」

「学生か?」

「わかりません。」

「一番最後の記憶はなんだ?」

少し沈黙が入り何かを思い出したようだ。

「…誰かに暗いような眩しいようなところで名前を聞かれました。」

「その時なんと答えた?」

「鈴音といったと思います。ですが、何故か私の名前ではないような気がするんです。」

記憶が無いというよりあたかもこれらの事を知らないまま成長してきたような感覚だ。やはり、頭に靄はない。

「その鈴音という名がお前のものかは、真名に聞けば分かるだろう。しかし名前がないというのも不便だしな、真名に会うまでは仮の名前をつけておこう。何か希望はあるか?」

「いえ、自由につけていただいて構いませんよ。」

「ならば凜と名乗ってもらおう。

そういえば、私の名前を言ってなかったな。灰神楽夢幻だ。家を追い出されたせいで上名は名乗るべきではないのだがな。」

「上名というのが私には無いのですが、不自然にならないのでしょうか?」

夢幻は不思議そうな顔をしたが記憶がないことを思い出したらしい。そのくらいの常識なのだろうか。

「ああその点は問題ない。上名は本来一部の家系。正確にはかつての魔王誕生によって起きた大戦で神に認められた英傑達の家系が持つものだ。持っていないものが大半だ。」

ついさっきこの人のことをお偉いさんなのかもと予想したが、家を追い出されたとはいえ、本当に位の高い人だったようだ。

「もう灯ともし頃だ。夕餉を作ってくる。一応身体は拭いておいたが湯浴みをしておいてくれ。それでは失礼する。」

そう言い残し、彼女は部屋を出ていった。そのときに気づいたが外の風景と気温から今の季節は夏らしい。遠くでひぐらしが、近くで腹の虫が鳴いていた。

夕飯(夢幻さんは夕餉と読んでいたが)を食べ終え凜はまたあの部屋に戻っていた。ひぐらしの声はすでにマツムシやコオロギなどの声に変わっていた。

今日一日でわかったことは

一つ目、私には言葉以外の常識を含め記憶が抜けている、もしくは知らずに生きてきたという事。

ニつ目、私を介抱してくれた女性灰神楽夢幻はおそらくかなりの地位を持っている人だろう。外の風景と違い余りにこの家と夢幻さんは侘び寂びがあるというか、伝統を重んじているように見える。フェイトと真名という人は夢幻さんの知り合いならその二人を同じくらい大物なのだろうか。

考えても今は無駄だろう。大人しく凜は床につき、そのまま久方ぶりに夢をみた。


夢の中で凜は一寸先すら見えない(それも暗いからか眩しいからかもわからない)空間にいた。それでもなお、手前に誰かがいることがわかる。そして、その気配はただ一つこう凜に聞くのだった。

「お前、名前は?」


9、ノートに記さないと

私が夢幻さんに拾われて二日目昨夜夕飯を食べた部屋に彼女は居なかった。代わりにあるのはまだ少し温かい白米と焼き魚、そして漬物のキュウリだった。

「まだ6時だというのにあの人はいったい何処にいったのだろう。」

この家は周りと比べやけに広い、そもそも朝食を残していったのだから、もう家から出ている可能性が高い。

外を見れば鎧を着て大きな剣を担いだ赤髪の屈強な男性と黒いハットに黒い…その、なんというかところどころ心もとない全身タイツに布で装飾を付けたような格好をしている白茶色の女性、その間を歩くショルダーバッグを肩にかけ、本を読みながら歩く緑と白が混じった天然パーマの男性が歩いていた。

「あの人たちに聞いてみようかな。

すみません。少しお時間よろしいですか?」

声をかけられても天然パーマの男性はまだ本を読んで一人で歩いていたが他の二人は反応してくれた。

「どうしたの坊や?」

そう女性が言うな否や赤髪の男性は彼女を引っ張り何か耳打ちしている。ふと話が終わったのか赤髪の男性が話しだした。

「すまないが、先にこちらの質問に答えてもらおう。そこの家主とどういう関係だ?今、その家から出てきたように見えたのだが。」

どっちだろうか、夢幻さんが単純に位の高い人だから私の事を泥棒と勘違いしているのか、それとも夢幻さんとその関係者は要注意すべきとされているのか。

「昨日転んでしまいまして、その時ここの家主さんに傷薬をもらったんです。その御礼をしたくてお家に伺ったのですが、いらしていなかったようなので、彼女のいる場所に誰か心当たりがないかと思い、声をかけました。」

少し話しすぎたか?疑われてはいけない。どちらにせよ私は夢幻さんと面識はあるが深い関わりがないようにしなければならない

のだ。

赤髪の男性はまだ怪訝な顔をしているが女性は信じてくれたようだ。

「そう、なら残念だけど、私達じゃあの人の居場所はわからないわね。ランクが違うもの。」

ランク、初めて聞く言葉だ。

「そうね、あなたギルドか騎士団に所属しているかしら?していないなら私達がギルドに案内してあげる。」

「おい、俺はまだ反対だぞ。ウィンドお前はどう思…」

すでにウィンドと呼ばれた天然パーマの男性は目で捉えきれるギリギリまで進んでしまっていた。

「ちくしょう、あいつまたふらふらしやがって。」

「バーン、私ギルドに戻るからウィンドに伝えといて。」

「チッ」

小さく舌打ちをして、バーンと呼ばれた赤髪の男性は走って行ってしまった。

「じゃあ坊や、オネェさんと一緒にギルドに行こうか♡」

何やらこの人からは危ない匂いがするが気にしないでおこう。

歩きながら彼女から話をいくつか聞いた。

彼女の名前はナイト、どうやらギルドと呼ばれる場所で働く団員らしい。パーティー名は文殊。ウィンド、バーンライトとの三人がメンバーだそうだ。

この人達以外にも、ギルドの団員は多いそうで夢幻さんも団員の一人らしい。

かなりの大通りを通った先、大きな城と民家のような小さな建物が建っていた。

城の2階までがギルドの拠点らしい。

「お、いたいた。」

ナイトが誰かを発見したようだ。

「良かったよあんたがまだ出てなくて。ちょっと時間もらって良い?」

話しかけたのはワイシャツに黒のローブ、ショートパンツを履いてキャンディーを舐めている背の低い金髪の女性だった。

「ありゃナイトちゃんじゃん、どうしたの珍しい髪色した子連れて。私は君の先輩だけどお母さんじゃあないんだから。彼氏君なんて報告しなくていいのに。」

「誰があんたなんかにそんな報告するか、質問が一つあるだけよ。」

ナイトが一方的に嫌っているのか、さっきまでと違いやけに機嫌が悪い。

「質問?いいよ九九より簡単なことなら全て分かる。」

それはなんとも限定的で低レベルな全てだな。と心の中でツッコミを入れたが。ナイトはスルーの方向のようだ。

「脳トロ、貴女夢幻が何処にいるか知ってるかしら?」

「だからいい加減私のこと脳トロって言うのやめてよ!親が泣くよ!家出てったから知らないけど!」

「質問に答えて、知ってるの?知らないの?」

うぅ…という泣き真似を挟み、ようやく答える気になったようだ。

「むーちゃんなら今日は秋の国方向の新しくできたオーガの里に向かってるって。」

「秋の国か、私達とは逆方向ね。ねぇ脳トロ、貴女今日は任務入っているかしら?」

「今日は暇だよ、アーくんは別任務だし。」

「なら、夢幻に伝言を頼める?」

「えぇ、面倒だなぁ…ねぇ、君名前は?」

突然脳トロと呼ばれていた女性に声をかけられた。

「凜です。」

「ほぉい名良い前だねぇ私みたいに変なあだ名をつけようも無さそうだし。私の名前はノート・キーパー。よろしくね。あまりにも名前で読んでくれる人が少ないから是非凜くんには名前で読んでほしいな♡」

さっきのナイトと違い随分と生気の無い♡だった。

「あらやだ、もうこんな時間だわ。ごめんね凜、しばらくその脳トロといてね。ヴァーイ。」

何処となく鼻につく発音と共にナイトは去っていった。

知らない人と二人きりにされても少し気まずいな。と思うのも柄の間、ノートは私には話しかけてきた。

「ねぇ、凜くん。君は何で一人でむーちゃんのところに行こうとしないの?」

「どういうことですか?」

「だって、私の見た限り君の魔力は一般人とは比べ物にならないほど大きい。見たこと無いけど、君もギルドの団員何じゃないの?」

身の上話をこの人にすべきか、少し迷う。が何故だろう、彼女とは友好な関係を持つべきな気がする。

善は急げ、私はノートに自分の境遇を話した。


10、天降って血固まる

またまたノートに話したことで情報が入った。

大陸は大きく五つつに分かれ、春の国、夏の国、秋の国、冬の国があり、その外側に魔物が住んでいるそうだ。私が今いるのは夏の国らしい。

「私が今教えてあげれるのはこれくらいかな」

「親切にありがとうございます。私は家に戻ることにします。」

「ん。そのほうがいいね。伝言はまぁ一応しておくよ。」

別れの言葉を告げ、私は帰路についた。

この国には多く設置されている風鈴が心地よくなっている。

そしては私は、魔物に囲まれていた。

何故こうなったか。理由は単純だ、行商人が商品を何処かで落としてしまい私はそれを探す手伝いをした。そして国の外に出てしまった。さっき、国の外には魔物がいると聞いたばかりなのに。

迂闊だった。生憎だが私も行商人も戦う術はない。商品を探していたせいで、すでにひぐらしの声は減っていた。視界はとてもじゃないが良好ではない。

「ひぃぃ、まずいですよどうしましょう。」

小太りの行商人は泣くだけでまるで役に立たない。私もだが。

狼の見た目をしている。獣と同じように火を怖がるだろうか?

「一旦落ち着きましょう。幸い馬車の馬は正気ですし、魔物もすぐに襲ってくるわけではないそうです。」

自分より大きな馬車を警戒しているのだろうか?それなら

「行商人さん、私が合図を出したら足元に松明を落として馬車を走らせてください。」

「は、はぃぃわかりました。でもあなたはどうするつもりで…」

「いいから、松明に火を灯してください。早く!」

少しずつ魔物たちは距離を詰めてきた。周りが暗くなり、こちらの視界が悪くなることを狙っていたのか。

「クソッ!準備できましたか!」

「はい!できてます!」

「一、ニ、今です!」

合図を送り予定通り馬車がいたところには火柱が立ち、近くにいた魔物は距離を取った。行商人を逃がすことには成功したようだ。

対して私は馬車が進んだ方向とは逆に飛び出し、魔物をおびき寄せている。火のお陰で少し視界がマシになった。どうやら魔物は五匹いたらしい。

「よし、来い!」

振り返りそう叫ぶと

グシャという初めて聞く音とともに偶然首の前に回っていた私の左腕にまるで縦笛のような穴が空いた。

「ぐあぁぁぁぁぁ!」

叫ぶしか出来なかった。記憶を失う前もこんな痛みは味わったことがないだろう。またも偶然、よろけて倒れたおかげで噛みついていた魔物は再び離れた。

涙、冷や汗、血、涙、血、傷口に汗が当たり余計に痛い。

今度は五匹全員が襲いかかってきた。

走馬灯をみた。酷いものだ、ここニ日の短い記憶しかない。

きっとここで私は死ぬ。人を守れて死ぬのならばそこまで悪く無いのではないか?

すでに左腕の感覚はない。五匹いるんだ。五体満足の死体にはならないだろう。次に痛みが来るのは何処だろうか。

そんな事を考えて誰かが助けに来てくれるという願いは夜空の星とともに塵になった。

そうして次に来た痛みは、頬を叩かれた衝撃だった。

「馬鹿者めっ!何故外に出た!ノートの話を聞いていなかったのか!」

そこには流れ星ではなく、大粒の涙を流す夢幻さんがいた。

全くもって信じられない。今の刹那の間で五匹いた魔物全ての首が切り落とされていた。

不覚にも謝罪や言い訳を言う前に私の意識は遠くに行ってしまった。

また、夢をみた今度は明確に明るかった。熱さすら感じる。

そこにはまた人影がある。

そしてやはり、その人影はこう言うのだ。

「お前、名前は?」と、聞き慣れた声で。

次も気分で頑張ります。

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