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第28話:救出作戦決行②

◇綴 縫衣side◇

ドローンより送られた映像を見て私は改めて感心する。


「あの子たち滅茶苦茶強いじゃないの…」


出てきたモンスターを1撃で倒してる


「それでも、何があるかわからないものね…皆さんいつでも動けるようにしておいてください」


「「「「「はい!!!」」」」」


「後は……ほんと上の連中は、どういう事なのよ…」


スマホのニュース速報にはどこからか漏れたであろう、失踪事件とその被害者の親がSNSで声を上げたことによる、被害者の具体的な数が判明した事が速報になっていた。


◇◆◇◆

【不明ダンジョン1階層】

先程マーダードールを倒して俺達は再度ダンジョンを進行していた。


「フィールドサーチ…よしっ敵は周囲には居ないね」


探索時間は今のところ1時間半か…接敵は1回だけだけどなんともまあ広くて厄介だな。


「よし、皆もう少し歩いたら休憩しよう」


それから30分、階下への階段も見つからず、かといってモンスターと出会う訳でも無かった、丁度広く天井が高い部屋に出たので皆に声を掛ける。


「皆さん休憩しましょう、部屋の中央に集まって下さい」


各々鞄や武器を下ろし座り込む、少し多めに休憩取るかな…自衛隊の人たちと神楽組

の人たちは疲弊してるな…


「綴さん、今のところ出来ているMAPって送ってもらえますか?」


「いいわよ、紙で送る?それともデータ?」


「紙で送って下さい皆で情報を共有したいので」


「わかったわ、じゃあ40分程待ってて頂戴、ドローンに運ばせるわ」


「ありがとうございます」


綴さんとの通信を切る。


「皆さん今外から地図を送ってもらいますので届くまで休息時間とします!」


じゃあ今の内に…作りたいものが多いな、まとめて作っちゃうか…


『わが魔力よ、砂を生み、石と化し、数多のものを創造せよ』————クリエイトロック


しっかりと詠唱をして、お湯の為の石の大鍋と地図を皆で見るための石のローテーブルを魔法で造る、周囲がなんかざわついてるけど…不味かったかな?宝石とかに加工した訳じゃないし魔力抑えるためにカクカクの形だし。


不思議に思っていると神楽坂さんがこちらに歩いてきた。


「上凪さん、その二つは魔法で作り出したんですか?」


「あぁ、そうなんだけど…どこかおかしかったかな?」


「いや、それが作れるのが大分おかしいと言いますか…魔法ってそんな便利なんですか?」


「そうだね、使いこなせればかなり便利だと思うよ」


「それって私にも扱えたりします?」


「どうだろうなぁ…」


「それはやはり、適性が無いと出来ないという事ですか?」


(耀はともかく春華と冬華は俺のジョブの能力で使えるようになってる面が大きいからなぁ…)


「多分使えないと思う…」


「そうですか…多分という事はその内使えるように?」


「うーん…どうなんだろう。そうだ、さっきから俺が探索魔法を使う時何か感じたかな?」


「えっと…何もわからなかったです」


「残念だけど…それが魔力って奴で感じれないとほぼ無理なんだ…」


「そうなんですか…才能なんですね…」


そう言って戻って行く神楽坂さんの顔は、悔しさとは別の感情をが混じった表情をしていた。


それから石鍋を洗い魔法で水を生成し沸騰させていく、その後各々の飲み物を作り配っていく、その中でもかなり緊張している自衛隊員達の元へ行き緊張をほぐす為会話を投げかける。


「そういえば隊員さん達って今回が初めてのダンジョンなんですか?」


その質問に一番歳が行ってそうな男性が答えてくれた。


「そうだね、我々は一度研修として入ってはいるが低級のダンジョンでね。今回の事案の様な未確認には立ち入った事が無いんだ」


「そうなんですね、でも未確認ダンジョンの等級とかって政府はどうやって判別してるんですか?」


「それは、自衛隊員の中で探索者として活動をしたい者を集め調査部隊を組織しているんだ」



「それにしても君は堂々としてるね…怖くないのかい?」


「未知の敵は怖いですが、彼女達を失う方が計り知れないくらい怖いので…」


そう言うと隊員さん達から「ヒューヒュー」と冷やかされる。


それから談笑していると箱の形はしていて地面を走るがプロペラの付いてるドローンが来た。


「優希君、ドローンが届いたの見えた?」


「はい、見えました」


「その箱の中に印刷した地図を入れてあるわ、ただ…おかしな点があってね」


「おかしな点ですか?」


「見てもらった方が早いわね」


「皆!マッピングしたところの地図が届いたから集まって!」


皆を先程作ったテーブルに集め地図を番号順に並べていくすると、不可解な地図になっている。


「優希これって…」


「うん、一度も分かれ道も合流もしてないのにぐるぐる回ってるね」


「無限に回廊がつながってるみたい」


そう耀が口にすると皆が息をのむ声がした。


「とりあえず、さっきのドローンは作った地図でこれたんですよね?戻ることはできますか?」


「やってみるわね一旦通信は切断するけど、何かあったら声を掛けて頂戴」


そうして綴さんとの通信が切れる、その直後回廊の奥から悲鳴が聞こえた。


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