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【第12回ネット小説大賞 受賞】【コミカライズ化決定】異世界から帰ったらこっちの世界にダンジョンがあるんだけど!?〜モテたいのでダンジョンで頑張ります〜【祝200万PV突破】  作者: ふぇありす
第8章【転生陰陽・現代聖女編】

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第21話:尋問タイム(きびしめ)

「さて、それじゃあ尋問を始めようか?」


フィルレイシア城の一角、普段は近衛兵の臨時宿舎で俺は工作員と向き合っていた。


「さてと……『——鑑定』」


目の前の工作員に鑑定をかけてから椅子へ座る。


「な、なぁ……俺は捕虜なのにこんなに自由で良いのか?」


そう言う工作員、手錠も無し縄縛りも無しで椅子に座っている。


「うん、貴方は悪い事はしなさそうだしね。現にここから抜け出そうとしたり暴れたりした人は地下牢で拘束してるからね」


にこやかにタブレットを見せる、先程地下牢で尋問を受けている映像を流すと目の前の男性はブルブルと震え出す。


「へぇ……人を攫って行こうとしてたわりに、仲間が痛めつけられるのを見て震えるんだ?」


「あっ……うっ……」


「とまぁ、脅すのはここまでにして。ちゃんと質問に答えてくれたら人としては扱ってあげるよ」


プレッシャーをかけつつニコリと笑うと、冷や汗をだらだらと流しながら震えだす。


「うーんと、返事が聞こえないかな?」


「は、はい!! 何でもお答えします!!」


「さて、それじゃあ質問だ。どうしてこんな事をしたんだい?」


「そ、それは上からの命令で……」


「はい、嘘」


「ひぃぃぃぃ!?」


じろりと視線を向けると、引き攣った顔で後ずさりをする。


「貴方は第一王女の元近衛だろ?」


(しかもかなり忠誠心が高い)


「ど、どうしてそれを!?」


「隠し通せると思った? 俺がどうやって突き止めたと思うんだ?」


(まぁブラフなんですけどね! 目の前の鑑定で表示された情報をアドリブで繋いでるだけだし!)


「うぐっ……」


「ふーん、まだ黙るのか。まぁ良いか、貴方に特別に教えてあげよう、数日後フィルレイシア王国(ここ)から1万の軍でユークニアへ進行する」


「んなぁ!? ほ、本当か!?」


目を白黒させながら慌てた様に俺の前に跪いて見上げて来る。


「あぁ、現に外を見てくれ。天幕と兵達が集まってきてるだろ?」


外を見せると昨日集まってくれたフィルレイシアとノーブルブラッディ兵士の皆さんが簡単な野営の準備をしている。


「どうして?と思うかもしれないがユークニア産の魔道具を用いてノーブルブラッディの魔王都で大規模な襲撃事件を起こしたんだよ、これは立派な侵略行為であり宣戦布告として受け取った。故にユークニアの王家に責任を取ってもらう事にしたんだ」


そう言って、以前ガリウスと練習した獰猛な獣の様な顔を見せる。


「せ、責任……」


「あぁ、王城の前に一族郎党の頸を並べる事だ」


言い放つと大粒の涙を流し地面に額を擦り付ける。


「お、お願いします!! 姫様の! どうか姫様の命だけは!! あの方は何も知らないんです!!」


「ほう? それはどういうことだ?」


やっと話してくれるようになったみたいだ。



◇◆◇◆

「へぇ……じゃあ第一王女は幽閉されて、魔道具を作らされ続けてるんだ」


工作員の話を聞しからユークニアの内情を集めていく、ボイスレコーダーで録音してるし後でまとめよう。


「はい、表向きは病気療養という体ですが、本当は第二王女によって幽閉されているのです」


「でも、どうして?」


「わからないです、隣国の王子との婚約破棄の後、すぐに第二王女が婚約してから私は近衛の任を解かれてしまいましたので……」


「でも、じゃあ何で第一王女は悪くないって言えるの?」


「それは、第二王女が第一王女《姫様》の母君の命を握っているからです……」


(幽閉されて


「うーん……だとしても絶対第一王女が悪くないなんて言えなくない?」


「うぐっ……それは……で、ですが! 元々第一王女(姫様)は純粋に魔道具を作るのが好きなのです!」


「うん、それはわかったけど。それだけじゃ善悪の判別は付かないって言ってるんだよね」


そう言うと、黙り込んでしまう。


「まぁいいか、もし本人と会う事があったら聞いてみるよ。それと、無理にここから出ない方が良いよ、出たら王女様の印象も悪くなるし」


手を振って部屋の外に出る、未だに扉を叩かれているが無視して外から鍵をかけて次の尋問に向かうのだった。



◇◆◇◆◇◆◇◆

 ◇第一王女side◇

「きゃあ!?」


視界が揺れ地面が迫る、軽い衝撃と共に視界が赤く染まる。


「うわっ……触っちまったよ……呪われちまう!」


「ま、まって!! お母様は!!」


乱暴に閉められる扉、その風で金糸の髪が舞い上がる。


「うぅ……どうして……」


先程来た兵士達が持って来たのは母の髪の毛だった、もう2年近く会えていないが記憶の中にある母の髪と同じですぐにわかった。


「うぅ……」


拾い集めて先程の兵士が持って来た布に包む、やっとそこで私の額が切れている事に気が付いた。


「私が、私がいけないの……?」


先程の兵士の伝言だと、昨日私が作った魔道具が誤作動を起こして他国の王族を傷付けたとの事だ、その責任という事で母は罰を受けたらしい。


「お母様……お母様ぁ……」


本当ならば今すぐに外に出て安否を確認したい……だがそれは叶わない。


「だれか……たすけ……」


目の前が暗くなり、意識を手放さざるを得なかった。


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