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【第12回ネット小説大賞 受賞】【コミカライズ化決定】異世界から帰ったらこっちの世界にダンジョンがあるんだけど!?〜モテたいのでダンジョンで頑張ります〜【祝200万PV突破】  作者: ふぇありす
第8章【転生陰陽・現代聖女編】

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第1話:クラス会議

「「「「「さいしょは・ぐー! じゃんけんっ!!」」」」」


クラス内でお馴染みの掛け声が高らかに上がる。模試を終えた翌日、ロングホームルームを使って文化祭の出し物を決めていた。


今残ってるのは『異世界喫茶』『お化け屋敷』『メイド喫茶』『縁日』『ダンジョン探索ツアー』と普通の学校とは違う所が見える。


「というか。異世界喫茶とメイド喫茶って何が違うんだ?」


「えっと……メイド喫茶はクラシカルメイドで異世界喫茶はなんか異世界っぽい服装みたい」


耀が資料を読む、というかそんな資料貰って無いぞ?


「今、回って来たの。なんかプレゼン用だって」


手渡される資料を読む、女子が中心となって希望したメイド喫茶と縁日は細かく詳細が描かれている。反面、男子が中心のお化け屋敷と異世界喫茶は割と欲望が漏れてる走り書きが多い。


(ビキニアーマーは無いだろ……というか何で全部微妙にエッチな衣装なんだよ)


女子が許すと思ってるのか……。


(まぁ、俺も許さんけど)


「とりあえず、異世界喫茶になったら衣装は女子達に任せないと、大変な事になりそうだ」


「あはは……でもエアリスとユフィは殆どクラスの出し物に関われなさそうだけどね」


「やっぱり? どうにかしたいなぁ……」


そう言われて二人の席を見る、今は生徒会の仕事で文化祭実行員会の手伝いをしている様だ。


「二人はこっちの世界での初めての学園祭だし、どうにかできないかな?」


「うーん、お仕事の内容は深く聞いて無いけど、今は書類仕事が多いみたいだから私達は手伝えないけど。文化祭が近くなれば実務も増えるから助けれるんじゃない?」


「そうだと良いなぁ……」


「「「いよっしゃあああああああああ!!」」」


男子の咆哮が聞こえる、どうやら勝敗が決まった様だ。


「あんまり結果見たくないなぁ……」


視線を咆哮の元へ向けると、異世界喫茶に花丸が付いていた。


「耀、服に関しては任せたよ……」


早速クラスの女子達が一致団結しているので任せよう、自ずと収まりが良くなるだろうし。


「でも私、可愛い衣装着たいけど?」


「可愛いのは良いけど、スカート短いとか露出が派手とかやめてね?」


本音を言うとあんまり他の男子には見せたくないし……。


「それ、優希が言う? 私の魔法服結構短いよ?」


「それはそうなんだけど、魔法服って基本的に見えづらくなってるんだよ」


「えっ、そうなの? でも優希あの服好きだし、よく顔埋めてるじゃん……」


「遠目からね!? 遠目からだと偏光作用で見えなくなるんだけど、近いとバッチリ見えるんだよ」


遠くから見上げると、実は光がスカートの中を見えなくなるように作られているのだが、教室内とかの狭い空間だとそれが発動しないのである。


「そうなんだ……一応普段から中身が見えない様にしてたけど。そんなカラクリがあったとは……」


「あ、でも一応カメラには効かないみたいだから気をつけて」


「そうなんだ、じゃあ今まで通りで良いかなぁ……」


「もっと気にしてくれ……」


そんな話をしていると、蔵間先生が教壇に立った。


「よし、決まったな。それと、男子共お前達の望みは叶わないからなー」


先生のやる気の無さそうな声に男子達から不満の声が上がり、反対に女子達の喜びの声が上がる。


「せんせー、どういうことですか!?」


「これじゃあ、勝った意味が……」


「上凪だけに良い思いをさせるなー!!」


「美人独占禁止法を作れー!!」


なんか今、俺に向けて言ってた声があったんだけど?


「あー、落ち着け落ち着け、お前達女子が今どんな軽蔑した目で見てるか見回してみろー」


蔵間先生の言葉に周囲を見た男子達が気まずそうに身を縮こませる。


「よし、静かになったな。先に説明をしておくと。今回の文化祭は報道機関が入るし政府のお偉いさんが来る事になっている、その前で風俗店みたいな服装で出てみろ、全員叱られるだけじゃ済まないぞ?」


風俗店って……。


「という訳で、服装のデザインは女子が。男子は内装や料理が出来る奴は料理の方を頑張ってもらう」


先生の仕切りに男子からは不満の声が、女子達からは歓喜の声が上がる。


「それと上凪、お前異世界行ってるんだから本場の料理とか食べた事あるだろ? 美味しい料理頼んだぞ?」


「えっ?」


「聞いて無かったか? 料理のメニューはお前に任せる、異世界を詳しく知ってるし良さそうな料理を頼んだぞ」


「マジですか……」


「異世界とか言いつつ、こっちの世界の料理出す訳にもいかんだろ?」


確かにそうなんだけど……俺だけ負担が大きい様な……。


「それなら男子の方々は、私達の世界でお料理を教えようと思いますわ」


いつの間にか戻って来ていたエアリスが俺の隣に座りながら提案する。その提案に男子達は異世界に行けると知り目を輝かせ始める。


「えっと……大丈夫? 忙しいんじゃない?」


「大丈夫ですわ、私達は準備期間中は書類仕事だけですから」


「それじゃあ……お言葉に甘えて……」


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