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【第12回ネット小説大賞 受賞】【コミカライズ化決定】異世界から帰ったらこっちの世界にダンジョンがあるんだけど!?〜モテたいのでダンジョンで頑張ります〜【祝200万PV突破】  作者: ふぇありす
第8章【転生陰陽・現代聖女編】

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第67話:夢の終わり①

「ふぅ……楽しかったぁ~」


大きく伸びをした俺達、パレードを見終えた後はお土産コーナへ向かう。


「ジャンヌちゃん達は楽しかった?」


「はい、すっごく楽しかったです!」


「うぅ……不覚にも、楽しんでしまいました……」


入れ替わりながら答えてくれる二人、楽しそうで良かった。


「それじゃあ皆のお土産買いに行くか」


「はい!」


それからお土産屋さんを巡り色々と買い揃えた時、耀から電話がかかって来た。


「耀? どうしたの?」


『優希、悪いんだけど戻って来れそう? 敵が動いたのよ』


「そうか!」


想定よりも早い動きで驚くが、それはジャンヌちゃん達が心から楽しんでくれたのだろう。


「ジャンヌちゃん、ジャンヌ、敵が動いたみたい、フランスに戻っても大丈夫?」


キャラ耳のカチューシャを着けてるジャンヌちゃん達に問いかける、すると慌てて外して頷く。


「はい……って、敵ですか!?」


「あぁ、ジャンヌの気持ちに引っ張られたもう一人のジャンヌが動き出したんだと思う」


「!?」


驚いた顔を見せるジャンヌ、文字通り胸に手を当てて考え込む。


「確かに、焦りと怒りが伝わって来る……」


「よし、それじゃあ手を……」


それから急いでテーマパークの外に出て手を繋ぎ転移する、目の前には耀達が武装を整え……ていう訳でも無くテーブルに座りお茶を楽しんでいる皆の姿があった。


「早かったわね~もう少しかかると思ったんだけど」


「丁度お土産も買った後だったからね、これ皆で食べる用のお土産」


個別のお土産では無く、皆で食べる用のお菓子を取り出す。


「わぁ! これ私の好きなやつ!!」


「うん、やっぱこれは必須かなと思ってね」


「好きっ!!」


抱き付いて来る光を受け止めつつ、お菓子を受け取りに来てくれたメアリーに渡していく。


「ひ、耀……嬉しいんだけど、大丈夫そう?」


「えぇ! 大丈夫よ!」


「そうじゃなくて、敵が動いたって……」


「無論大丈夫よ! 既に捕縛済みだし!」


「えぇ……」


耀に連れられ外に出ると、簀巻きにされたジャンヌが転がっていた。フードは剥ぎ取られ素顔が見える状態だ。


「ジャンヌ、これって君自身?」


蒼白の顔に赤い瞳と赤褐色の髪、こちらを睨む顔に黒い血管が浮き出ている姿は少し恐ろしさがある。


「えっと……私ってこんな顔なんですね……しっかり見た事無いのでわからないですが……」


「あっ、そうなんだ……」


「とりあえず、アマテラスさん呼ぶか……」


アマテラスさんを呼ぶと、スマホにツクヨミちゃんから着信が来た。


『すみません優希さん、お久しぶりです……。呼んでいただいたのですが、姉さんは今メンテナンス中で……』


「そっか、ジャンヌの事とか聞いて無いよね?」


『詳しくは聞いて無いのですが、書置きがありますので画像で送りますね』


「ありがとう、後で見てみるよ」


『では、私はお仕事がありますので~』


「後日、お土産持ってくな」


『おぉ~期待しておきます~』


通話が切れて画像が届く、そこに書いてある内容は、ジャンヌ達はルーアンの地下にあるダンジョンから力を得ているので、もしもう一人のジャンヌさんと共にそこに行って攻略して欲しいとの事だった。


「ルーアンって確か……」


「私の処刑が行われた所だ……」


悲しそうな顔で言うジャンヌ、確かイングランド軍に囚われたジャンヌ・ダルクはそこで騙され、魔女として裁かれ火刑に処された場所だ。


曰く付きの場所だけど、行くしかないよね。


「ジャンヌ、行っても良いかい?」


「あぁ、私も自分の気持ちに向き合うべきだろう……」


「ジャンヌさん……」


ジャンヌちゃんも悲しそうな顔をしている。


「よし、それじゃあジョルジュさんに断りを入れてから向かおうか」


「はい……準備をしてきます……」


ジャンヌちゃんがキャンピングカーへ向かうのを見送り俺もジョルジュさんの元へ向かうのだった


◇◆◇◆◇◆◇◆

 ◇ナポレオンside◇


「そうですか……捕まりましたか……」


伝令から伝えられたことは予想よりも最悪な内容だった。


「化け物は1人だと思いましたが他にも居たなんて!」


思わずグラスを握り潰してしまう、零れたワインが血の様に滴り落ちる。


「仕方ありません、兵を預けます。ジャンヌの副官である彼と共に攻めなさい。追加で後方に戦力を集中して南部へ突破できるように」


頷いた兵を見届け座り込む、無双を誇った大陸軍も空飛ぶ兵器(戦闘機)の力ので潰されてしまう。


「そこれこれもあの化物のせいだ……」


どうにか鼻を明かしてやりたい……いや、勝って潰してしまいたい!


「何か……方法は無いだろうか……」


大きなため息を吐きながら天を見上げ頭を働かせる。


「どうせ、負ける戦だ……道連れに……そうか……」


生きている間ならば絶対に取らない戦法を思いつき顔が歪む。


「おい! 誰か!!」


外に居る兵に声をかけ、私の兵達を集める作戦を始めるのだった。


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