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【第12回ネット小説大賞 受賞】【コミカライズ化決定】異世界から帰ったらこっちの世界にダンジョンがあるんだけど!?〜モテたいのでダンジョンで頑張ります〜【祝200万PV突破】  作者: ふぇありす
第8章【転生陰陽・現代聖女編】

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第46話:迎えた朝は……。

「二人共、おはようございます。どうしたんですか?」


二人に声をかけると、待っていたと言わんばかりの顔でこちらを見る。


「ユウキさん、おはようございます……」


「おはようございます……」


声を絞って挨拶を返してくる、確かに今は朝の6時くらいだもんな。


「あのですね、驚かないで聞いて下さい。実は、ジャンヌちゃんが行方不明なんです……」


「「えっ?」」


俺と優羽がついうっかり大きく声を上げてしまう。


「っと、まずいまずい……詳しく話を聞きたいので、中にどうぞ」


詳しい事を聞きたいので宿の中へ促す、その後は眠気覚ましのコーヒーを出して座る。


「っと、その前に……『空調魔法あたたまれ』」


空調魔法を使い部屋の温めと、音が漏れないようにする。


「凄い……」


「一気にあったかくなりました……」


「こちらどうぞ」


優羽がハンガーを二人に差し出している。


「それで……ジャンヌちゃんって、避難所に居たんじゃ?」


優羽に聞く、すると優羽はすまなそうに言う。


「えっと……私はジャンヌちゃんと御婆様と一緒に避難した後、二人は寝てしまったので、ボランティアに行っていたのです。それ以降は……すみません、確認して無いです……」


「そっか、ボランティアで動いてたら仕方ないな」


優羽の頭を撫でながら答える。


「それで、避難が終わり御婆様が起きると」


「既にいなかったと……」


「ユウキさんは人を探すのが出来るでしょう?」


「そうだね、探してみるよ……『広域探知』」


ジャンヌの魔力を探しながら探知を広げる……広げる……広げる……。


(街の中には居ない? 街の外限界までやってみるか……)


街の外まで広げる……おおよそ15㎞近くまで広げた所でジャンヌの魔力の残滓が引っかかる。


「ど、どうですか?」


「うん、ジャンヌは街の外に連れ去られてる……」


「そ、そんな!?」


目を見開き唇を震わせるリアさん、優羽も声が出ない様子だ。


「でも、誰がジャンヌちゃんを?」


ティナさんが不思議そうに言う。


「そうなんだよね、人だったらあの混雑とは言え連れ去るのなら誰かしらが声を上げるはずだ、それこそ無理矢理連れてくなら抵抗されて余計に目立つだろうし」


「となると、モンスターの線は……ないですよね?」


「どうなんだろう……でも、ジャンヌちゃんの手がかりの位置だとモンスターの魔力じゃないんだよな……」


考えても埒が明かないか……。


「行ってくるよ。優羽、リアさん達を頼んだよ」


「わかった、お父さんも気をつけて」


「私達はホテルに戻ります、皆様ご就寝中でしょうし。迷惑になってしまいます」


「そ、そうです! 少なくとも昨晩あんなことがあったので今日は何も無いでしょうし……」


「あー、連絡が面倒なんでここに居てもらった方が……それと、もう少しで誰か起きて来ると思いますので、それまで優羽を頼みます」


「むぅ……お父さん、私そこまで子供じゃ無いよ?」


「そこは心配して無いよ。ただ、優羽だって一人じゃ寂しいからさ」


「……そう、ですね……では、ユワちゃんよろしくね」


「私は一度ホテルに戻り、アグネスへ伝えてきますね」


そう言って立ち上がるティナさんと共に準備をする。


「さて……じゃあこっちの暖炉点けとくから二人共、火には気をつけて下さいね」


「はーい」「わかったわ」


「それじゃあティナさん、ホテルまで送りますね」


「ありがとうございます」



◇◆◇◆

それからティナさんを送り届けると、ジャンヌの魔力残滓を感じ取った方へ飛ぶ。


「まぶしいなぁ……」


高度を上げて飛びながら進む、遠くにエッフェル塔が見える。


「さて……『広域探知』ってあれ?」


ジャンヌの魔力残滓が消えた?


「何でだろう……彼女を呼んでみるか……アマテラスさーーーーーーん!!」


あらん限りの声を空に向けて放つ、10秒……20秒……あ、何か落ちて来た……。


「ひゃあぁぁぁぁぁぁ!? とめてぇぇぇ!?」


流星となったアマテラスさんが泣きながら落ちて来る、あれ地面に当たると痛そうだな。


「よっとおぉぉぉぉぉぉ!!」


勢いを殺しながら受け止める、反動でめっちゃ回転したけど大丈夫だろうか?


「た、たしゅかりましたぁぁ~」


「アマテラスさん、大丈夫?」


「は、はひぃ……めがぐるんぐるんしてますがだいじょうびでしう……」


駄目そうだな……ちょっと地面に降ろすか……。


下に降りて椅子を出して座らせる、しばらくすると平静を取り戻したアマテラスさんが居住まいを正した。


「ゆ、優希さんどうなさいましたか?」


「いや、まさか落ちてくるとは思わなかったけど、用事でもあった?」


「あーえっと……それがですね……。これ言ってもいいのかな?(ボソッ」


「話せない事なら良いよ、神様の仕事って色々と守秘義務が多そうだし……」


「うっ、すみません……時がくれば理映様から伝えられると思うのですが……今は少し立て込んでまして……」


「そうなのか、ごめんねそんな時に呼び出しちゃって……」


「い、いえ! それでご用命は?」


ジャンヌの事を話し、魔力の残滓が途切れた事を伝えると少し考え込み始めるのだった。


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