表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
【第12回ネット小説大賞 受賞】【コミカライズ化決定】異世界から帰ったらこっちの世界にダンジョンがあるんだけど!?〜モテたいのでダンジョンで頑張ります〜【祝200万PV突破】  作者: ふぇありす
第8章【転生陰陽・現代聖女編】

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

647/715

第38話:作戦会議と敵の予想

――ドォォォォォン!!


「「「!?」」」


砲撃音!? こんな街中で!?


――ドォォォォォン!!――ドォォォォォン!!――ドォォォォォン!!


連続で響く轟音、ゲームではたくさん聞いてきたが生で聞いたのは以前タンカー奪還の際に相手をした1回だけだ。


「優希! 今の音は何!?」


「これは、戦車の砲撃音だ、以前に1回だけ聞いたことある」


「戦車!?」


「まさか!?」


「あぁ、今回の敵はどうやら近代兵器が使えるみたいだ……」


――ドォォォォォン!!――ドォォォォォン!!


「このままじゃ巻き込まれるわ、どうしたらいい?」


「耀、ユフィと一緒に街の中心部で、敵の戦車の攻撃を防いでもらえないか?」


危険だが、魔法服にかけられた積層の防御魔法は二人の魔力で途轍もなく堅牢になるし、少し前にユフィがちゃっかり自衛隊の戦車をこっそり購入してたから構造もわかってるだろう。


「ちょ!? それはいくら何でも無理が……」


「少しの間だけで良い、俺は敵陣に突っ込んで戦車を破壊してくる。それに多分ユフィなら何か対抗策を持ってると思うし」


「~~~~わかったわ! とりあえず皆を呼んで来る!」


劇場の中に入っていく、一応俺は今警戒しているが〝まだ〟こちらまでは飛んで来る気配はない。


「街中の敵が動き出した……」


魔力探知でも綺麗と感じる程の統率の取れた動き……。


(敵は近代の英雄だろう、陣形も保てるとなると車や飛行機が出る前の時代……)


浮かんだのは某ゲームでお世話になった大砲を担いだキャラの姿だ。


「確認なんだけどさ……フランスの英雄で大砲の扱いが上手くて、更には軍団指揮が上手いのってさ……ナポレオンで間違いなさそうだよね?」


「そうですね……優希さんの言う特徴だとナポレオンが合致するかと。彼は大陸軍グランダルメと呼ばれる物凄い数の大軍団で作り上げた方ですからね」


「そうか……大軍団となるとオルレアンの襲撃合わせて相当数敵がいる事になるか……」


この街を襲撃してる敵を倒せば済むという事では無さそうだ。


「ともかく、巴ちゃんはフランス政府にこの街が襲撃されてる事を伝えて。それと、綴さんか厳徳さん経由で日本の政府にも伝えて欲しい」


「わかりました、敵の具体的な名前は避けて、戦車が使える程の相手と言う事を伝えますね」


「ありがとう、頼んだ」


そして巴ちゃんは空間収納アイテムボックスから無骨な携帯を機械を取り出してボタンを押し始めた。


「優希、お待たせ」


「ユフィ、結構危険だけど任せて大丈夫?」


「ん、任せて。耀となら問題ない」


「わかった、任せたぞ」


頭を撫でていると、続々と皆が出て来た。


「あーずるーい!」


割り込んで来る冬華の頭を空いている手で撫でる。


「優希さんお待たせしました」


「それで、何をすれば良いですか?」


「準備は万端です!」


皆、既に装備を整えている。


「それじゃあ皆、時間が無いから手短に……まず、3つのグループに分けるよ、一つは住民避難を手伝うグループ、二つ目が街中に現れた敵の排除をする遊撃グループ、3つ目が特殊作戦を行うグループ、チーム分けは任せるよ」


「ユウキ様は?」


リリアーナが息巻いて聞いてくる。


「3つ目だね、敵の本陣に切り込んで戦車の破壊と敵軍の殲滅を行う予定」


「だったら、私は住民の避難に回るわ、神楽組の皆も避難の手伝いや救助に回るから」


「任せて!」「まぁ、戦力考えたらそうだよねー」「お任せください」「(こくこく)」


神楽組の皆が頷いて出発する、優羽にはクロコが付いていてくれている。


「私は遊撃側に回りますわ、負傷者が多く出るのは街中に居る敵の周辺でしょうから」


「それじゃあ私も遊撃側に回ります、敵の数は多そうですし」


「私も行きます」


「わたしも~」


「僕も行くよ」


エアリス、セレーネ、春華、冬華、シアが先に手を挙げる


「私も向かいます、優希さん何ヵ所ですか?」


里菜に言われたので地図を取り出して印をつけていく。


「この地図に印をつけたとこに向かって。チーム分けは任せるよ」


「多いですネ……私も向かいまス」


メアリーはスカートの中から銃を取り出す。


「私も遊撃にします!」


「私も遊撃に回ろう」


ユキとミュリが魔法鎧を纏う。


「私も回りますね」


「私も結菜と共に行くよ」


「11人か、任せたよ」


「「「「「はい!!」」」」」


見送ると、残ったのはアミリアとリリアーナだけだ


「それじゃあ私とリリアーナさんで優希の援護に回るわ」


「頼みますわアミリアさん」


不敵に笑う二人、各々戦闘準備に入る。


「それじゃあ、行く」


「わかったわ、ユフィ」


耀とユフィがふわりと浮き上がる、そのまま軽く手を振って飛んで行った。


「さて……それじゃあリアさんジャンヌをお願いしますね」


「任せて、カミナギさんも気をつけて」


「あぁ、任せて!」


二人を抱え一気に屋根までジャンプする、二人に作戦を話しながら屋根の上を跳ぶ。


「それじゃあ二人共、基本的には少し離れた所で敵の殲滅を頼む。俺は先に敵の戦車を潰してくるから」


数十発を叩き込んだ戦車の攻撃は止まっている、その間に一気に進行する。


「それで潰した後はどうするの?」


「敵の指揮官を狙うよ、その時は一緒に動くよ」


「はい! お待ちしております!」


大きく跳び上がる、下に見える景色はまさに地獄だ。ゾンビの様な奴から骸骨まで亡者と呼ぶべき敵が住民を殺戮しながら進んでいる。


「惨いですわね……」


「気分が悪くなるわね……」


「あぁ、でも今は先に戦車を叩かないと……、全部倒せば耀とユフィが攻勢に回れるから……」


「そうですわね……」「そうね……」


歯がゆい思いをしつつ、悲鳴と怒号と破壊音が響く街を駆け抜けるのだった……


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ