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【第12回ネット小説大賞 受賞】【コミカライズ化決定】異世界から帰ったらこっちの世界にダンジョンがあるんだけど!?〜モテたいのでダンジョンで頑張ります〜【祝200万PV突破】  作者: ふぇありす
第8章【転生陰陽・現代聖女編】

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第9話:囮作戦

「本当に、良いんですか?」


土曜日の夜、夕食後に零亜さんから驚きの言葉が出た。


「はい、あの子が自分で考えた事ですから」


「そうなんですか?」


「はい、私としても本家から小学校が義務教育が終わるまでは関東こちらに居た方が優希さんの庇護下にも入れますし、都合が良いとのでしたので。許可はいただきました」


「わかりました、それじゃあ澪ちゃんの安全は俺達がしっかり守りますので」


「ありがとうございます」


「こちらも願っても無いです。正直相手の登場が予測できなさ過ぎて、こちらとしてもどうしようか悩んでましたので……」


「それなら良かったです、では私は澪の元に戻りますそろそろお風呂から上がったと思いますので」


時計を見ると澪ちゃん達が耀達と、お風呂に行って1時間だ。


「わかりました。では一度俺も清明さん達と話して来ます」


そう言って神棚の下に置いてある清明さん達を取りに行った。


◇◆◇◆

「という事で、今日は敵の数を減らすのと滝夜叉姫を逃がしてアジトを発見させる事が作戦目標ね」


「「「「「はーい!」」」」」


翌週の土曜日、逢魔が時に第四小学校の校庭に、俺達は集まっていた。


「それじゃあ優羽・澪ちゃん・クロコ・ユキの作戦ね。4人は校庭で普通に遊んでて。もし敵が来たらクロコの影に澪ちゃん達をしまって、その交換で俺達を出す。ここまでは大丈夫?」


「「「「はい!」」」」


「それでクロコは耀と一緒に結界の外に転移。そこから清明さんの作ってある破邪結界まで避難する。それで、俺達が迎えに行くまではそこで待機、おっけー?」


「「「「おっけーです!」」」」


「優羽は防御魔法の魔道具を使って皆を守ってね」


「はい、わかりましたお父さん」


「それじゃあ皆、今回は殲滅しないように!」


そう言ってクロコの影に皆で隠れる、今回は念には念を入れて4人には防御結界のアミュレットと魔法服を着て貰ってる。


ちなみに将門さんは、ゲーセンで取って来た流行りのキャラのぬいぐるみの中に入っている。


「さて……そろそろ来ると思うんだけどな……」


この1週間で将門さんの気配は色濃く残したし、なんなら2日程簡易的な破邪の結界を施した学校に置いている。


週末になればなるほど滝夜叉姫が、何時間も学校の周囲を回っていた。


(さて……今回は何時間で来るかな?)


息を呑みながら滝夜叉姫の襲来を待っていた。


◇◆◇◆

「もーいいかい?」


「「「まーだだよ!」」」


「もーいいかい?」


「「「まーだだよ」」」


「もーいいかい?」


「「「「もーいいよ!」」」」


「「「!?」」」


かくれんぼをしていた優羽達に声が混じる、影越しに見えるのは顔の上半部を覆ったお面と、上品な着物を着た女性だ。


「澪ちゃん!!」


近くに居た優羽が駆け出し間に割り込む、それを見た女性がケラケラと笑いだす。


「おいおい、おとうさまったら。そのような幼子に守られなければいけないというのですが?」


「はっ! 勘違いするなよ、儂は囮だよ……優希殿・結菜殿!!」


「鬼神の封じ紋、この世とあの世の理を閉ざし背を絶つ。我が土御門結菜の名の下に。妖を封じる牢よ現れよ『鏡宮かがみのみや断絶《断絶》の!』」


俺と結菜が現れ改造した浮遊式魔導砲台(結界Ver.)が放たれ滝夜叉姫毎包まれる。


「結界だと!? しかもこれだけ強固な物を作れる術者などこの時代には!?」


「残念ですね、私には神様がついてますから!」


結界のコントロールは酒吞と結菜の二人で、一時的に魔力を引き寄せているのは宇迦御魂神さんだ、稲荷社から力を引き出せる彼女によって龍脈程では無いがほぼ無尽蔵に魔力を使える。因みに二人共豊穣神の力を直に受けているので20歳半ばの見た目に変化していたりする。


「まぁ良い、結界内ならば逃げ場がないも同然、貴殿らを殺した後にゆっくりその童を我が器としよう」


勝った!とばかりにニヤつく滝夜叉姫、受肉している訳ではないらしいので戦闘力を測る感覚は鈍いとの事。


「それはどうかしらね!」


同じく影から現れた耀が子供達を連れて転移する、最後に澪ちゃんに憑依していた将門さんがあっかんべーをしていた。


「貴様らぁ!! まぁ良い、この学び舎の周囲は妖怪で埋め尽くしてある! ここから逃げたとはいえ捕まえるのも時間の問題だぁ!」


そう言って、巻物を開き何かを唱え始める、すると巻物から武士と思わしき恰好をした骸骨が現れる。


「行け! 骸のつわものよ!」


よく見ると、足軽っぽい人から鎧武者まで居る、しかも時代も年代もバラバラだ。


「優希さん!」


「大丈夫! 来い鬼一!」


「ハハハ!! 主よ久々で身体が鈍るところだったぞ!!」


狐の窓を召喚サークルにして、鬼一を呼び出す久々に戦闘できると知って鬼一はウキウキだ。


「ごめんな、でも与一に稽古をつけてたんじゃ?」


「それだけじゃ足りんのだ、今度は主が頼むぞ?」


「わかったよ、でも今はこいつらを倒して良いよ!!」


「相分かった! 魅せてみせよう、天狗の力ぁぁ!!」


拍子木が鳴りそうな感じで見得を切る鬼一だった。



ここからは設定小話を。

鬼一は娯楽の勉強もかなりしているので、人の姿で相撲や歌舞伎なんかを見に行くのにハマってます。

今回の件で滝夜叉姫が相手と聞いて滅茶苦茶テンションが上がってました。

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