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第19話:耀初めての探索① ※残酷描写有り

「石の礫よ、敵を打ち抜く弾丸となれ!ストーンバレット!」


高らかに上げた声に呼応して鋭く石の弾丸が飛んでいく、距離としては20mゴブリンに対して先制攻撃を仕掛けるにはちょうどいい距離だ。


風切り音と共に、こちらに気付き振り向いた1体のゴブリンの頭に当たり脳漿が飛び散った。


もう一体のゴブリンが何が起きたのか判らないと狼狽してる最中耀の放った2発目のストーンバレットにゴブリンの心臓付近が穿たれた。


衝撃で飛んだゴブリンはうつ伏せになり動いていたが次第に動かなくなった。


「耀もう一発あのゴブリンに攻撃を」


「え?倒したんじゃないの?」


「死んだ振りをするモンスターも居るからね、槍使ってる人、魔法使い、弓兵なら遠くから刺して死亡確認を必ずするんだ、剣士の場合は石投げたりしてるけど」


「可哀想だけど仕方ないのね、もう一発ストーンバレット!」


再度耀が放った魔法でゴブリンの頭は潰れた。


「お疲れ、耀。大丈夫?気持ち悪くなったりしてない?」


ミネラルウォーターを鞄から取り出しながら言う


「うん、大丈夫」


「どうする?少し休むかい?」


「大丈夫、そこまで消耗はしてないわ」


そう言う耀の額に汗が滲んで前髪がじっとりと張り付いてる。


「いやいや、モンスターとはいえ殺しをしたんだ気疲れするさ、時間はまだまだあるし一旦休もう」


タオルを耀に渡しその場にレジャーシートを敷き耀を座らせる、その内ゴブリンの死体は消えるだろうし放っておく。


氷と水魔法で持ってきた氷嚢に入れていく、それを耀の頭に載せると突然デレっとし始める。


「どうしたんだ耀?」


「いやーえへえへ、優希がお世話焼いてくれるのが嬉しくて」


「いや、最近割と世話を焼いてた気がするんだが…」


「だって昨日は寝てたもん!」


「あーそういえばそうだったな」


「なので、甘えられるときは甘えます!(❁ー̀ωー́)وキリッ」


「わかりましたよ、お姫様。何をご要望で?」


「とりあえず頭撫でなさい!」


「かしこまりました」


そう言って5分程撫でていると、耀も落ち着いてきたのか顔色が元に戻ってきた。


「そういえば優希?ダンジョンで死んだモンスターって、どのくらいの時間で消えるの?」


「そうだな…早くて3分、長くて5分だな」


「じゃあ何で、あのゴブリンの死体まだ残ってるの?」


そうゆう耀の声に背後を振り返るとまだゴブリンの死体が残っていた。


「え?どゆこと?」


「わかんない…どうして?」


考えられるとすれば、何かしら異変が起きてるという事、とりあえず土魔法でスマホ固定台を作りそこに録画状態でスマホを置く。


「耀これ持って時間の計測をお願い」


「わかったわ、もうスタートして良いのね?」


座ってる耀にストップウォッチを手渡しちょっと待っててと待機してもらう。


それからゴブリンへ近づき剣先で首を刎ねる、それから耀の下へ戻りストップウォッチで計測をスタートする。


それから5分後耀に一度計測をストップしてもらいゴブリンの元へ行く、それからゴブリンの胸元を割き魔石を取り出す。


そうして耀の下へ戻り再度、計測を開始してもらう。


そうすると今度は3分程でゴブリンの死体は灰となって消えた。


再度計測を止めてもらい、今度は耀によって頭がつぶされたゴブリンの死体を消えてしまったの死体の位置へ動かす。


それから魔石があるであろう位置に剣を突き立てる、魔石を砕く手応えがあったので剣を引き抜き耀の下へ戻る。


そうしてまた計測を始めると、先程と同じように3分程で死体は灰になった。


そうしてとりあえず録画を止め台座を崩す。


「耀一旦戻ろうか、綴さんに報告をしないといけないな」


「よくわかんないけど………つまり異常な事が起きてるのね?」


「多分そうなんだと思う、いや…起きてるね」


耀も協力してくれたので片付けはすぐ終わり、ダンジョンの外へ出る。


それからすぐに綴さんに連絡を入れるのであった。



◇◆◇◆

「わかったわ、私の方でも動かせる冒険者さん達に声をかけてさっきの事を確認してもらうわ、それで今優希君は…S市のM城跡の近くのダンジョンね、今日は小鳥遊さん家に泊まるの?」


「はい、そうですね、とゆうかここの場所わかるんですか?凄いですね」


「まぁ、政府が管轄だし、ICチップ埋め込んだカードで入出を管理してるからね」


渡された証明書には顔写真載ってるのは知ってたけどICも入ってるんだな…


「ちなみにそれ、討伐の代金とかも入ってるから無くしちゃダメよ、発行の審査かなり面倒だから」


「あっ、はい善処します」


「全く…とりあえず今日はそのままダンジョン潜るのかしら?」


「そうですね…一応耀の訓練兼ねてるんで最下層までは行きます」


「わかったわ、一応優希君が居るから大丈夫だとは思うけど、何かあったら全力で逃げてきなさい、病室でご対面なんてもうコリゴリよ」


「あはは…その節はすみませんでした」


「まあいいわ、耀ちゃんはそこにいる?居るなら変わってほしいの」


休憩所の椅子に座っている耀を手招きする


「耀、綴さんが代わってだって」


「わかったー、はい水城です。綴さんお久しぶりです!」


「耀、自販機行ってくるな」


そう声を掛けると耀は片手でOKマークを作る。


長くなるかわからないけどお茶で良いかな…そう考えながら自販機へ向かうのであった


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