|幕間|①:俺強くなってるのかな…
俺は今以前泊まった際に入っていたお風呂に入っていた。
鷲司さんとの1戦は、端的に言えば勝った、全力を最後に使わされたから負けた感が強いけど。
(なんであの人、あんなに強いんだよ……しかも最後の方、魔力とは違うオーラみたいなの纏ってたし……あれが気ってヤツなのかな?)
「強くなったんだと思ったんだけどな…」
そうぼやくと、ガラッと音がした。
また冬華達が来たかと思い身構えると、そこにいたのは鷲司さんだった。
「どうしたんだ?」
鷲司さんは首を傾げながらかけ湯をして俺の隣に入る。
「いえ…俺強くなってるのかな?って思いまして」
少し星の見える空を見上げながら言うと鷲司さんが驚いた顔をしていた。
「同年代の中で見ても君は相当な実力者だよ、最後は闘気を使わざるを得なかったし、久々に本気に近い戦いが出来た、感謝する」
あれでまだ本気じゃないんですか!?とゆうか闘気!?この人なら異世界でも通じそうな強さなんだけど…
「それに優希の本分は対モンスターだろ?それならば人とは違う動きをするんだ、私の戦い方は人との闘い方だ」
「いえ…多分モンスター相手でも、結構いい線行ってます…」
「そうか、ありがとう」
そうしてお義父さんとの間に沈黙が流れる、のぼせる前に上がっちゃうか…
「じゃあお義父さん、のぼせる前に出ちゃいます」
「わかった、脱衣所の冷蔵庫にラムネ冷やしてあるから飲むと良い」
「ありがとうございます」
そう言ってお風呂から上がり、縁側でラムネ飲みながら涼もうと決めたのであった。