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第15話:ヒロイン特訓パート?

耀がダンジョンに初めて潜った翌日、学校を休んだ俺と耀、特訓と付き添いの鳳さんと布良さんの合計4人で小鳥遊さんの家に来ていた。


「いらっしゃーい、優希君、耀ちゃん。それとそちらのお二人は初めましてですね、この二人のお義母さんの小鳥遊たかなし 姫華ひめかです、よろしくお願いします、それとこちらが私の夫の鷲司です」


「ただいま紹介に与りました、小鳥遊 鷲司しゅうじです、この道場の師範をしています、どうぞよろしくお願いします」


「私はおおとり 里菜りなと申します、こちらは秘書の布良めら 美魚みおと申します、お見知りおきを」


お互いにお辞儀を返し合い自己紹介をし合う、てか布良さん名前美魚って言いうんだ……初めて聞いた。


「ええと、里菜ちゃんと美魚さんで良いのかしら?」


「申し訳ありません姫華様、私自分の名前が苦手でして、布良とお呼びください」


「そうなんですね、可愛らしくて素敵なお名前だと思うのですが…」


「そうなんですよ、私も美魚って呼びたいのにどうしても布良と呼んで欲しいといわれちゃいまして……」


「お嬢様も姫華様もお止めください……私にかわいいだなんて…」


「私も美魚さんて呼びたいです!」


そう言って3人の間に入っていく耀、女三人寄れば姦しいと揶揄されるが楽しそうなら微笑ましい。


わいわいおしゃべりしている四人を横に置き俺は鷲司さんと話をする事にした。


「鷲司さん、鳳さんの事ですが……」


「うむ、電話で聞いた通りならば、少しは助けになれると思う」


「ありがとうございます、それと…ここの近くにダンジョンは?」


「付近には無いな…とりあえず今日はうちの矢場を使ってくれ、今日は使う予定が無いから」


「ありがとうございます、おーい耀いくぞー」


俺の呼びかけにわちゃわちゃ組の中から「はーい」と返答があった。


荷物片手に耀がやってくる、鷲司さんに聞いた矢場に向かう。


「ねえねえ、優希今日は何やるの?」


「今日は初級魔法を練習するよ」


「え?いいの?私まだ身体強化しかできてないけど…」


「魔法を使う前段階だからね、それに昨日やったオンオフの動作が魔力を扱う上で重要になってくるんだよ」


「へぇ~じゃあ異世界の人は皆魔法を使えるの?」


「基本はね、生活魔法っていうのが発明されてて、簡単な火をつけるとか、飲み水を出すとかなんだけどね、それ位は皆出来るよ」


「へえ~バーベキューとか便利じゃん!」


「まあね、向こうの世界で野営とかしてたしかなり便利だったよ」


「へえ~じゃあ今日使うのはその生活魔法?」


「いや、生活魔法はもう使えると思うから、それに関しても実践しよう」


「ほんと!?わーい」


「子供か!」


「んーでも優希、向こうで生活魔法使えるようになったときめっちゃ喜んだでしょ?」


「うっ…なんでそれを…」


「まあ優希の事は大体わかるよ、お嫁さんだし」


「うっ………ま、まぁ今日は初級魔法の練習をします!」


「ふふふ、はーい」


ニコニコする耀と共に弓道場の入り口に入る。


スリッパに履き替え進んでいく、矢場の扉を開けると俺の知ってる弓道場じゃなかった。


「うわーなんかすごいね…」


隣に並んだ耀が驚きの声を上げる。


「ほんとすごいな…」


矢場には映画で見るようなターゲットのパネルがかけられてたり、小さな陶器製のフリスビー(調べたらクレー射撃で使うクレーらしい)が置いてあった、無論弓道で見る的もしっかりある。


そして壁には冬華の写真と名前の入ったアーチェリーや弓道のトロフィーや盾が置いてある結構な数である。


「冬華って凄いんだな…」


「ねー、うわっ小っちゃい冬華ちゃんの写真あるよ!かわいい~」


「見たいけど…勝手に見るのはどうなんだろう」


「いいんじゃない?壁に掛けてあるし、あっ…これ春華ちゃんじゃんこっちもかわいい!」


そうまではしゃがれると見たくなるのが人の性である、観念して耀も元で写真をのぞく、そこに映っていたのは大会だろう、綺麗な姿勢で弓を構える冬華の姿があった、隣の写真では表彰台の上に立つ写真もある。


複数の大会の写真を見ていくと桜色の髪がちらほら映り始める、春華も昔弓道をやっていたのであろう、姉妹で表彰台に登っている写真もある。


「意外だな…春華も弓道やってたんだな…」


「そうねえ、初めて知ったわ」


「さあ、そろそろ始めようか」


「はーい、それでまずは何から始めるの?」


そうだな、まずは魔法についての勉強だ。


「まず、昨日耀使った身体強化の魔法と以前ゴブリンを倒す為に使った魔法、その違いってわかる?」


「うーん………属性って事くらいしかわかんない」


「まぁそれもあるんだけど、体の内側で魔法を使ってるか、それとも外側で使ってるかの違いなんだ」


「へー……じゃあ身体強化の感じで魔力を外に出せば魔法が使えるの?」


「正解、もう一つ魔法を使うに行程があって、それは『魔力を物質に変換する』行程が必要なんだ」


「じゃあ例えば『水よ来い!』と思いながら呪文を唱えれば魔法ができるの?」


「それも正解なんだけど、ちょっと違うんだ、説明をしたいんだけど…バケツないかな?」

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