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第10話:お風呂ですよ!お風呂!④

それから冬華はそそくさとお湯で自分の体を流すと無言で脱衣所へ出て行った。


終始顔から肩まで真っ赤になっていた、その姿がまた、艶めかし過ぎて理性さんがのた打ち回っていた。


そうして最後の順番である耀のターンが回ってきた。


流石に先程の冬華以上の攻撃を耀がしてくるとは思えないので安心出来る。


しかも背中を流すだけだからね!ホント良かった!!


風呂桶とスポンジを持った耀が少し険しい顔をしながらやってくる。


「どーした耀?」「い、いやなんでもないの、なんでも」「そうか…じゃあ頼むよ、耀なら安心して任せられるし」「そ、そう?じゃあ任せて」


その言葉と共にボディーソープが泡立ったお湯をかけられる、そうして次の瞬間、一瞬意識が飛ぶことになった。


最後の最後でド安定の変なことをしないと思ってた耀が体全体を使って洗ってきた、もう一度言おう、耀が泡まみれの体同士擦り合せて洗ってる。


何で冷静かって?意識飛んでるんだもん!無理だよ男子高校生には刺激が強すぎるよ!理性が限界値超えて意識がショートしなかったら今頃もうお婿に行けないレベルの大惨事がおっきするところだったよ!


勿体無いとか思ってナイヨー?ザンネンダナートカオモッテナイヨ?


そうして意識が元に戻ると耀は胸の谷間で腕を洗っていた、誰こんなこと教えたの!?グッジョブ!最高!


「はっ!?いったい俺は何を?」


そうして戻した意識のせいで耀の柔らかさが脳へダイレクトに届いてしまう…


触られてる感触で挟まれてる方の手がビクンと動く「ひゃんっ」と耀の可愛らしい声がするそして軽く意識がショートする。


そんな事を三度繰り替えすと流石に落ち着いてきた。


それから一旦耀に離れてもらう、流石に血が集まっちゃまずいところに終結し始めてるので。


俺から離れると誰が見てもわかるほど落ち込む耀へ、居住まいを正し話を始める。


「耀さんや聞いて下さい、どうしてこんな事をしてくれたんですか?」


「えっと…なんと言いますか…勢いで…」


「それで誰からこんな殺傷能力の高いものを仕入れたんですか?」


「優佳さん…」



母さん何を教えてるんですか!


「えっと…お父さんを落とした技だから優希にも効くはずよって、いけるなら既成事実くらい作ってきなさいって…」


知りたくなかった両親の情事!そして父さん…あんたもか!


「てか、エリナさんは止めなかったの?」


「えっと…母はめっちゃノリノリで…ここで仕留めないとライバルに一歩先のリード取れないよ!って言われました…」


お義母さぁぁぁぁぁん!実の娘をけしかけないで!大事にさせて!


「えっと…じゃあつまり耀はそれを考えて?」


「いやいや、流石に既成事実まではヤリ過ぎかなって!」


「そりゃそうだよ!まだ俺たち高校生だぞ!駄目だよ!」


「でも姫華さんが、『男子高校生なんて頭の中エッチな事でいっぱいだからちょっと崩せばいけちゃうよって』…試した事無かったらしいけど」


確かに、男子高校生の頭の中身はエロ八割位だろうけどさ、姫華さんから言われるとめちゃくちゃダメージデカい…あの人めっちゃ清楚系なんだもん…てか人を実験台にしないで…


「とにかく、耀はもっと大事にしてくれ…」


「いやいや、してるわよ?だって私優希に全てを捧げれるもん、今すぐにでも」耀はキョトンとした顔で言い放つ。


唐突な爆弾を投げ込まれる、耀ってたまーに爆弾でキラーパスしてくる。


「わかったから…それは追々でよろしいでしょうか…」


「仕方ないわね…今日はこれで許してあげる」



そう言われおもむろに立ち上がった耀がキスをしてきた。


そして耀は白い肌を赤く染め、その足で脱衣所へ消えていった。




因みに不意打ちに呆けていた俺はそのまま水風呂へダイブした。





◇◆◇◆

水風呂で頭を冷やし外へ出ると、耀と春華と冬華が縁側に置かれたベンチに並んで座ってアイスを食べていた。


「あ、優希やっと出てきた」「優希おにーさんおかえりなさい」「おにーちゃんおかえり~」


と三者三様で迎えてくれる、ちなみに三人共浴衣を着ている、よくある白地に藍色の模様の温泉浴衣ではないカラフルなタイプの浴衣だ。

耀は黒地に牡丹の花があしらわれた浴衣である花の中心に金糸が使われているのも上品さがある、何より白い肌に黒地と赤はとても映える。


春華は白地に桔梗の花があしらわれた浴衣である帯の色が瑠璃色で色がごっちゃになりそうだが桔梗の花の色があまり濃くないため調和が取れている。髪色とのバランスが絶妙だ。


冬華は全体が空色の浴衣に出目金の模様があしらわれた浴衣である。帯は桜色で纏まっている、月明かりに照らされた髪色と合わせ金魚が大空へ上っている様にも見えるから不思議だ。



こうゆう時は先回りして褒めないとと思い、三人に先程思ったことをストレートに伝えると「せっかく涼んでたのに…暑くなっちゃったじゃない」と返されてしまった。

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