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第68話:最終決戦に向けて・三勇者編②

食事を終えた勇者三人とマリアンを交えて現状確認と作戦会議をする。


「つまりは俺達はこのダンジョンで、優希さんは王都で邪神と戦うって事か」


「そうだね」


「僕達だけで邪神かぁ……」


「大丈夫です、私達のレベルも上がりましたし優希さんの武器もありますから」


「すみません、私が不甲斐ないばかりに……」


しおらしいマリアンに、大慌てでフォローし始める三人。


「さて……そろそろ俺は戻るよ、また1週間後位に……あーその時期は俺婚約パーティー中だ……」


「「「婚約!?」」」


「うん、4人と」


「「4人!?」」


「さすがししょーですね!」


「という訳で、来週は来れるかわからないからちょっと早めに来るね、マリアンはまた後で」


「お、おう……」


「はい……」


「またねー!」


「はい!」


俺はアミリア達の元に転移するのだった。



◇◆◇◆◇◆◇◆

戻って来ると、丁度休憩時間の様だった。


「みんな、ただいまー」


「おかえりー」


「おかえりなさい!」


「おかえりなさいませ」


「お、おかえりなさいですっ!」


「あれ? シアは?」


ざっと見まわすとシアだけ居なかった。


「今はお茶を淹れてくれているわ」


「そっか」


「何か用事ですか?」


「いやー食器の片づけがあるんだけど、この時間帯だと厨房に人が居ないはずだからさ」


この城の厨房、広いのは良いんだけど食器がありすぎて置き場が複数に分かれてて倉庫になってるから片付けるのが大変なんだよね……。


「それでしたら、私わかりすよ!」


セレーネが元気に手を上げる。


「そうなの?」


「はい、私たまに使わせていただいてますし」


「わかった、じゃあ一緒に行こうか」


「はい!」


そのまま腕を組まれ連れ出される、出る直前アミリアが難しい顔を、リリアーナが羨ましそうな顔をしていた。


(何か作って持って行ってあげるか……)


「そういえば、セレーネは何でちょくちょく厨房借りてるの?」


セレーネってあんまり厨房に居るイメージが薄い。


「えっと……これから遠征じゃないですか? その時にユウキさんに美味しいご飯を食べて貰いたくて……」


頬を染めながら言うセレーネ、いきなりの不意打ちで俺も照れる。


「そ、そーなんだー。じゃあ今度の遠征楽しみにしてるよ」


「は、はい!」


そうして厨房に到着すると、丁度誰も居ないので洗い物を済ませる、その後は空間収納アイテムボックスから巴ちゃんに貰ったメモのお菓子の材料を、量りながら取りだす。


「卵、牛乳、砂糖、バニラビーンズは難しいからエッセンスで代用しようか、後は粉ゼラチンを出して……」


「ユウキさん、それは何ですか?」


食器を戻してきてくれたセレーネが、ゼラチンの箱を持ち上げたりして観察している。


「あぁ、お菓子を作ろうと思ってね」


「お菓子ですか!?」


目を輝かせるセレーネ、お菓子という単語に身を乗り出してくる。


「あぁ、とはいっても見よう見真似だけどね。巴ちゃんって言う俺の奥さんの1人にお菓子作りが好きな子が居てね、一緒につくった時に教えて貰ったんだ」


「へぇ~」


「という訳で、セレーネも手伝ってくれ」


「はい!」


調理器具を空間収納アイテムボックスから出して準備をする、プリンカップが無いので使わない鉄を使い『抽出』で簡単に作る。


「まずは、水と砂糖を合わせて鍋に火をかける。ゆっくりかき混ぜて色が変わってきたら火から離す、後はとろみがつくから容器に移して……」


「——スンスン。なんか焦げた匂いが……大丈夫ですか?」


カラメルソースの臭いを嗅ぐセレーネ、大丈夫と信じたい……。


「多分大丈夫……なはず……」


その後別の鍋で卵以外の牛乳等の材料を入れて火にかけながら混ぜる。


「そうしたら、沸騰しない位で火から上げちゃって」


「はい!」


セレーネに鍋を任せ俺は卵を溶いておく、その間にざるを取りだして、氷魔法でカップに合わせた氷を作る。


「これで……だいじょう……ぶ、っと」


綺麗に嵌まるのを確認したらセレーネが鍋を持って来た。


「ユウキさん沸騰しない位にしました!」


「よし、じゃあこの溶いた卵を入れて混ぜてみて」


「はい!」


風魔法で冷やしながらセレーネの手つきを見る、俺よりも手つきが良いんだけど……。


「そうしたら、この笊で裏ごししよう」


「裏ごしですか?」


「うん、よくわかんないけど、これを通すとなめらかになるみたい」


「そうなんですね……っと、二回終わりました!」


「そうしたらカップに入れて、冷えたら終わり!」


「わー! 簡単ですね!」


「うん、これくらい簡単な方が、一緒に出来るからって教えてくれたんだ」


「むむむ……ユウキさんの世界に行ったら教えを請わないと……」


「そうだね、巴ちゃんなら教えるの上手だし、いい先生になってくれるよ」


「はい!」


それから片づけをして、出来上がったプリンを風魔法と氷魔法で冷やしながら部屋に戻った。


作者です。


本日も読んでいただきありがとうございます!

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