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【第12回ネット小説大賞 受賞】【コミカライズ化決定】異世界から帰ったらこっちの世界にダンジョンがあるんだけど!?〜モテたいのでダンジョンで頑張ります〜【祝200万PV突破】  作者: ふぇありす
第7章【魔王誕生編】

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第26話:旧王城攻略戦②

「優希さん、アミリアさん、お待たせしましたぁ!」


「おっ、ナイスタイミング」


「そうね、丁度よかったわね」


「えへへ~ちゃんと見張ってた甲斐がありました!」


「それで、こいつ等任せていいんだよな?」


「——ブッルル」「——ブルル」


二頭が「もう終わりなの?」って顔で見て来る。


「流石にこれからは狭い階段を上がるし、なにより危険だからな」


「そうそう。だからといって置いていくにはいかないから戻らないといけないし」


「そうしたら本末転倒ですからねぇ~、では二頭とも任せて下さい!」


そう言ってマリアンと共に消えていった。


「それじゃあ、行こうか」


「えぇ! 行くわよ!」


「あ、忘れてた」


「え? どうしたの?」


元気に出発しようとするアミリアを引き留める。


「そうそう、これを着けといて」


空間収納アイテムボックスからブローチとマントを取り出す。


「これは?」


「こっち来てからはあんまり使ってないけど、魔法鎧っていうめっちゃ頑丈な装備。まぁ、布を切って無理矢理マントにしてるから不格好だけど、マントの範囲なら攻撃を全部防げるから着けといて」


服を組み込んだ魔法式を壊さない様に切り分けて既存の魔力布まりゅくふマントに縫い込んだものだ、一応効果範囲が魔法式の回路も賄えてるし問題は無いだろう。


(中学生レベルの裁縫の腕でどうにかできたのが幸いだった……)


「凄いわね……どの位なら防げるの?」


「多分俺の技だと3回かな? 普通の敵は攻撃すら通せないよ」


「さん……おかしいわよ……」


「うーん……まぁユフィとかが作る本物ならもっと頑丈なんだけどね」


「えっと……その人はあった事無い……わよね?」


「無いと思うよ、ピンク髪のエルフなんだけど知らないよね?」


「えぇ、知らないわ」


「それじゃあ俺の世界に来たら紹介するよ」


「それは楽しみね♪」


アミリアへマントをつけてあげたのを確認すると、何度か剣の振り心地を確かめている。


「どう?邪魔にならない?」


「うーん、大丈夫。防御の位置が変わるけど、背中全体で受け流す様にすれば問題無いわね」


マントを掴みそれを盾にしながら動きを確かめている。肩や膝の軽装鎧も外して動きやすそうにアレンジ中だ。


「ねぇ、ユウキ? さっきユウキが付けてた、ガントレットみたいなのは無い?」


「ガントレット……普通ので良い?」


「えぇ、とにかく硬い素材だったら何でもいいわ」


「わかった、ちょっと待ってて……」


空間収納アイテムボックスの中を漁り、目的の物を見つける。


「これで、どう?」


「なにこれ……大きくない?」


取り出して見せたのは少し大きめの手甲で強く握るとナックルガードがスライドして手を覆おうタイプだ、サイズは俺様に作られているが内側の素材が魔力布なのでサイズの自動調整が可能なのだ。


「これ、試作品なんだけど。手に着けて魔力を込めるとサイズが自動で変わるんだ。だからこれならフィットすると思うよ」


――シャキン、——シャキンとアミリアが物珍しそうに動かしている。


「なにこれ、凄いんだけど……」


「ユフィは俺の世界来てから何か色々作ってるんだよね……ニチアサとか洋画見てそこから着想得てるし……」


「その、ニチアサ? とかヨウガ? とはかわからないけど、凄い発明家なのね」


「そうだねっと……話してたら敵さんが来たみたい」


「ここは任せて! 新しい装備試したいわ!!」


ワックワクで前に立つアミリア、まぁ上級の個体っぽいけどアミリアなら全然余裕でしょ。


「「ギャギャギャ!!」」


「いくわよっ!」



一気に懐に飛び込むアミリア、相手の剣を背中のマントで弾き受け流す。


「はぁぁぁぁぁ!!」


―――—バキバキバキ!


そのまま魔力を込めた剣で袈裟斬りにする。外殻毎両断された敵が灰になって崩れ落ちる。瞬く間にもう一体へ詰め寄ったアミリアが左手に着けたガントレットで核の部分を抜き打つ。


「ぎゃ!?」


外殻が砕けた瞬間アミリアが相手に飛び乗り核へ剣を突き立て、灰へと変化させる。


「ふぅ……凄いわこの装備。軽いし、殴りつけても全然痛くない……」


サクッと2体倒したアミリアは、装備の凄さに驚いていた。


「なんか、想像以上に使えてるね」


「そうね、思った以上よ」


「そいつは良かった、今度ユフィに会ったら褒めてくれ」


「えぇ、そうするわ」


「それじゃあ改めて、出発しようか」


「えぇ!」



◇◆◇◆◇◆◇◆

それから回廊を走りながら出て来る敵を文字通り蹴散らしつつ進む。


いや、壁とかぶち抜いても良かったけど、あんまり壊すのも悪いと思ったんだよね。


「あ、ユウキ! あそこね!」


「そうみたいだね、流石にこれだけ魔力が漏れてるとわかるよね」


「えぇ、じゃあこのまま蹴破るわよ」


「じゃあ同時に行くよ!」


ドアまでおよそ20メートル助走をつけた二人で速度を合わせる。


「「1! 2! 3!!」」


ドアを蹴破り室内へ突入した。

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