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第20話:大人の玩具とアミリアの気持ち。

昔優羽が住んでいた家をテント代わりにしようと復元したらセレーネが大人の玩具を手にした状態で出てきた。


「ちょおおおおおおい!! それは駄目!」


セレーネから速攻没収して空間収納アイテムボックスへしまう、後でこれは処分しないと……燃えるゴミで良いのかな?


「お兄さんも物好きねぇ~」


シャリアがにやにやしながら言って来る、どうやらこの世界にも似た様なものはある様だ。


「ユウキ、今のは一体何なの?」


「へんなかたちでした~」


「ですね、でも色が桃色で可愛らしいですね」


「なぁ、今のって」


「異世界の……」


うん! 冒険者組もわかってるね!


「あれは、俺が使ってた訳じゃ無く……」


「そーよねぇ~お兄さんはいれる側だものねぇ~」


「シャリア!! そういうこと言わないの!!」


幸か不幸か、純粋な3人はわかって無いのが救いだ。


「ともかく! 変なものがあったら一度報告してくれ!」


「「「「「はーい」」」」」


◇◆◇◆◇◆◇◆

◇アミリアside◇


「ねぇ、シャリアさん。聞きたいことがあるの?」


私とセレーネさんは、先程のユウキの反応が気になりシャリアさんへ声をかける。


「何かしら? 二人で」


「さっきユウキが慌ててたものがあるじゃない? あれって何か知りたいのよ」


「あんな必死なご主人様初めて見ました」


「そうねぇ~まぁ二人共子供を作る年齢としては適当だし。こういうのは同じ女からのが伝えやすいわよねぇ~少し待っててね」


するとシャリアさんがどこかに行き、しばらくして紙と棒を持ってきた。


棒からカチッと音が鳴ると針のような物が出てくる。


「「ひっ……」」


「あぁ、大丈夫よ。これは『ぼうるぺん』といって異世界の筆記具らしいわ」


さらさらと紙に『ぼうるぺん』で絵を描いて行く。


「それでさっきの質問だけど、まぁ簡単に言うと異世界の性具ね、魔族の特にサキュバス何かでは名産品だし人間、特に貴族何かは愛用してると聞くわ」


「性具?」


「って何ですか?」


「そこからなのね……まぁ宝石獣カーバンクルは生殖行為、つまり性交なんてほとんどしない種族だものね数年に一度大きな発情期があるくらいで、それにセレーネちゃんはまだ年若いものね」


「「性交?」」


「つまり子供を作る行為よ、セ〇クス。あ、アミリアちゃんに教えて大丈夫かしら……教会だと厳しかったりするのかしら……」


「えと……私は元々教会で生きていた訳じゃ無くある時からスラムで生きていたので……」


「私は……お父さんが『婚約者ぁ!? セレーネにはまだ早い!!』とか言っていたので知らないです……」


「なにこの純粋培養された子達を染める感覚……良いわね……」


シャリアさんが意味の分からない事を言って、ぶるぶる震えている。


そうして、シャリアさんが紙に男性の体を書きながら色々な『テクニック?』の説明をしてくれた。


ともかく子供を作る行為に必要という事で、かなりしっかりと教えてくれた。


子供を作らなくても愛し合う男女や、主従関係にある男女もするらしい、その際に先程の性具を使い子供の出来る数を減らすとの事だ。


セレーネさんが途中で「ご主人様にこれをすれば……」とか言っていたので、少し羨ましくなったのは秘密だ。


(アタシはセレーネさんやライラさん、ましてやシャリアさんみたいに肉付きが良い訳でも無い、最近おいしいものや栄養があるものを食べているからかお尻のお肉は付いてる感じがするけど……)


それにユウキから欲を込められた視線を向けられた事が無い、道中の司教とか街の人には向けられた事はあるけど。


それからもあんなことやこんなことを熱心に語るシャリアさん。


結局遅いからと様子を見に来たユウキが入って来て台無しになったけどね。


この旅の目的を達したら私は二度とユウキとは接点が無くなる。


そう思うと、少し胸が苦しい……。


それでもいつかユウキに、この身を捧げたいと思うのはいけない事だろうか……。。


◇◆◇◆◇◆◇◆

アミリア達が居ないと思ったらシャリアがとんでもない講義をしていたので、中断させ食事の準備をしている所だ。


「まったく……」


「ゴメンゴメン、お兄さん許して~」


「すみません、ご主人様、つい好奇心が……」


「………………」


「まぁ、セレーネもアミリアもそういう年頃だし仕方ないか……」


「やたら達観してるわね……私より年下なのに……」


「まぁ、実年齢があやふやだから……人生経験はもう20年以上経ってるし」


「「「えぇ!?」」」


「まだ16かそこらだと……」


「同じくらいの年だと思ってたのに……」


「お兄さんは長命種なの?」


「いや、人間だけど、他の世界で勇者をやっててね。そのぶん体の年齢は時間を弄ってるんだ」


「そうなのねぇ……」「そうだったんですね……」「へぇ~ユウキって凄いのね」


「お兄様! これで良いですか!?」


そんな話をしているとレナちゃんが野菜を切り終えた。


「ありがとう、それじゃあこの鍋に入れよう」


寸胴鍋を空間収納から取り出し、レナちゃんのやりやすい高さに持つ。


「出来ました! お兄様!」


ぺかーっと向日葵の様に笑って報告するレナちゃんの頭を撫でる。


「さて、後は……水魔法で水を入れて、固形コンソメを入れて。肉は串焼きので良いか安全だし」


これを煮立たせて、ルーを入れれば完成だ。


「後は……土鍋があったからお米を炊くか……」


そう言って炊飯の準備にとりかかった。

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