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第33話:記者会見②

「一つ目では皆さんもご存じの通り現在日本の少子高齢化はとても深刻なところまで来ています、それにダンジョンに有効な能力を発現しているのは若年層のみです、このまま子供達が減ってしまえば余計にこの日本は立ち行かなくなります、成人年齢の引き下げなどは行いましたがそれでも現状は伸び悩んでいますからね」


「二つ目に関しましては先程もお話させていただいた通り、ダンジョンでの死亡者増加です、殆どが定められていない装備でのダンジョン侵入、並びに知識不足による大けがや死亡者の増加があります」


「三つ目が、この場に居る皆さんなら、既に見ているであろう異世界、リーベルンシュタイン国の住人達です、精巧なメイクでもありません、CGでもありません、彼女たちは現実に存在しています」


エアリス達が恭しくお辞儀をした。


「そして、皆さんにお見せした方が早いと思いますが、こちらの映像をご覧ください」


そして映し出されたのは、少し前に俺達が出た武術大会の映像だった。


「うわぁ……」


記者の1人の口から驚きの声が漏れる。


映像の中の鈴香は流れる様に対戦相手を倒し、最終戦での常人ならない攻防を繰り広げている。


そうして切り替わると、獣化したガリウスと俺の戦い、劉英リーエンさんの魔法攻撃を躱して斬りつけた後、龍之閃光ドラゴンブレスを真正面から受けて閃光に飲まれてる姿が映し出される。


(いつの間に録画してたんだろう……まぁ録画したのは、綴さんしかいないと思うんだよね……)


その映像が終わり、記者達の開いた口が塞がらなくなっている。


「彼らはダンジョンのモンスターよりはるかに強い、彼等との交流を日本国は踏み切り新しい技術を手に入れました」


そうして総理はラジカセをもって現れた、記者の皆が「ラジカセ?」「何でそんなものを?」等と首をかしげている。


「これは異世界の技術で作られたラジカセです、電池も電源ケーブルもありません」


そこに宮田総理が隣にあった魔石をラジカセに嵌め込む、するとCDの音楽が流れ始めた。


「「「「「!?!?!?!?!?!?」」」」」」


一同にざわつきだす会場、まぁそりゃそうなるよね。


そうして音楽を止めると再び向き直る。


「この道具は魔道具といってモンスターの魔石と呼ばれる器官をエネルギーとして作られたものです」


その言葉に再度ざわつきが起きる、中には「エネルギー産業が変化する」といっている人もいる。


「お気づきの方も居られますが、この技術は日本国とリーベルンシュタイン国を含んだ異世界の国のみが保有している技術です。ですので異世界との交流がこれより盛んになります、その上で異世界の住人がこちらの世界永住する事もあるでしょう、そしてその逆も。そして異世界では一夫多妻が認められている、なのでこちらの世界では条件付きで一夫多妻制度を我が国でも導入する事にしました」


それから宮田総理がその条件を説明していく。


1.一夫多妻制度を利用できる日本国民は国の審査を通過した者のみ。

※審査も収入に不備が無いか、探査者としての実績があるか等々。


2.異世界の住人は日本国民と結婚する際は、申請や審査をして許可が必要。


3.日本国民で制度を利用する場合、男性が必ずしも探索者である必要がある。


が主に起点となっている。


それから質疑応答の時間を過ぎ、やっと俺達番がやって来た。


「それでは、待たせてしまいましたが、この度日本における初めての一夫多妻制度の先駆けとなる上凪優希君です!」


立ち上がり一礼すると一斉にシャッターが切られる、変な顔してるだろうなぁ……


「続きましてリーベルンシュタイン国の王女様であるエアリス・リーベルンシュタイン様」


同様に立ち上がり一礼するとシャッターが切られる、凄い慣れてる感がある。


「続きまして、アドリューン連合国リューン国、神樹の主の御息女であるユフィリール・エンバレンス様」


同様に立ち上がり一礼するとシャッターが切られる、すっごく興味が無さそうにしているのがわかる。


「続きまして、アドリューン連合国アストラ国、獣王の御息女であるユキ・ハクロウオウ様」


可愛いドレスを着たユキが立ち上がりカーテシーを見せる、そしてざわつく会場。


(わかる、わかるぞ……記者の目が「うわアイツロリコンかよ」とか「え? 見た目小学生でしょ!? 犯罪じゃん」とかって目をしてるよ!!)


「続きましてリーベルンシュタイン国の侯爵家、の御息女であるエミュリエル・グロウナイト様」


カチコチとしたミュリがガチガチで礼をする、慣れてそうなのに何故……


それから耀達こちらの世界組が次々呼ばれ同じ様に一礼をする。


特に鈴香の時はすごく、ざわざわとしていた


(鈴香の家族のこともあるしなぁ……)


「以上となります、それではここで国民栄誉賞の授与式に移りたいと思います」


「はい?」


つい出てしまった、俺の間抜けな声が響いた……


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