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第17話:みんなと温泉・上

魔法で寒くない様にして湯船に使っていると、ユフィがふよふよと浮きながら来る。


「ユフィ……せめて前は隠して……」


「何故?もう見慣れてるでしょ?」


「それはそうなんだけど……」


そしてそのまま湯船に浸かって来る。


「ユフィ……せめてかけ湯をして……」


「かけ湯?」


「習わなかったのか……」


「んー……ん?」


これは聞いてないんじゃなくて、聞かなかったな……


「体は洗った?」


「まだ……」


「ほら!とりあえず身体を洗って来る!!」


ぽいっと湯船から投げて出す、不満たらたらな顔だけど他の子に不利だから駄目だ。


「耀!ユフィが身体洗ってないからあらってあげて!」


「ちょっとユフィさん!さっき説明したじゃん!」


「んんー……ん?聞いてない」


「はぁ……ほらこっち、洗ってあげるから」


「ん、了解」


ユフィはそのまま、耀に連れて行かれた。


「うーん、異世界組には早かったか?」


「そんな事は無いと思いますよ」


そう言って隣に入って来たのはエアリスだった。


「エアリス、早いね……」


「既に一度お風呂に入ってますし、髪は何度も洗うと痛みますので……」


「あれ?もう一回入ってるんだ」


「はい!こちらのお宿に来た際に、一度入らせてもらいました」


「そうか……」


「それに、私達の世界にも温泉……あるのですよ?」


「それは初耳なんだけど……」


「えぇ♪実はユウキ様が帰ってから作られて。この間の結婚式じゃ帰る直前でやっと可動し始めたそうです」


「へぇ~それでどこにあるの?」


「魔国です、宿泊施設とかはまだないのですが、源泉調査からお湯の輸送、そして湯船の製作までそれなりに時間がかかったそうです」


「そうなんだ、その内行きたいね」


「恐らく、ユウキ様の語られた情報を基にしておりますので。その内視察の打診が来ると思いますよ」


「じゃあ誰かと、行って来るか―」


「えー私では無いのですか?」


途端にふくれっ面になるエアリス。


「だってエアリスとは、こっちの世界の観光を一緒にしたいじゃん」


「むぅ……それならいいですが……」


巴ちゃん辺りが良いかなぁ……商業施設の知識もあるし、そうゆう話をするならうってつけになりそう。


「それにしても、温泉ってのは……結構体に堪えますね……」


そう言うとエアリスはじっとりと額の汗を拭う、首もかなり真っ赤になっている。


「ちょ……エアリス!?大丈夫?」


「少々……お湯が熱くて……」


「お風呂とはちょっと違うからね、大丈夫?立てそう?」


外気浴用の椅子に座らせ風魔法で冷風を送る。


「あぁ~気持ちいいですね……」


「さっきのお風呂の後お水とかは飲んだ?」


「少しだけですが……」


「わかった……ちょっと待っててね」


空間収納アイテムボックスから紙コップを取り出し、水魔法で生成した水に回復魔法をかけて即席の回復ポーションを作る。


「エアリス、飲めそう?」


少しづつ飲ませていると顔色が落ち着いてくる。


「ありがとうございます、楽になりました」


「あんまり風に当たるのも悪いし、一旦部屋で休んだ方が良いかもなぁ……」


「せっかく、ユウキ様と入ってるのに……」


「はいはい、無理しない無理しない」


「むぅ……」


「それなら私が見よう」


「ミュリありがとう、って……お前もか……」


「ん?どうした?」


「せめて前は隠しなさい……」


「ここは、私達しかいないからな!」


「それはそうだけど……俺が居るだろう……」


「いやユウキはもう見てるだろ」


「そうだけさぁ……まぁいいか」


「それでは、行きますよ姫様」


「では、お先に失礼しますね」


そういってミュリはエアリスを担いでいった。


それから湯船に戻ると春華達がやって来た。


「エアリスさん大丈夫でしょうか……」


「大丈夫だと思うよ~ポーションも飲ませたし」


「おにーちゃんって、そうゆうゆるいとこあるよね」


「え?冷たすぎるかな?」


「そうゆう訳では無いのですが……」


「楽観的?な所あるよね」


「そうかな?」


「それはありますね」


春華にまできっぱり言われてしまった……


「そこまで気にした事無かったな……」


「まぁ、おにーちゃんの場合、信頼のが強いから特に気にはならないんだけどね」


「そうですね、優希さんの緩さは、信頼9割ですからね」


「その、あと一割も余裕ですし」


「そうねぇ……優希さんの最近焦ったとこなんて、この間の武術大会くらいじゃ?」


そう言いながら鈴香が入って来た、こちらはタオルを巻いてる。


「確かに、あの時はあせったなぁ……まさか龍之閃光ドラゴンブレスを使われるとは思って無かったしなぁ……」


「そうそうそれはそうと、巴ちゃんの胸大きくなったね!」


「ぶっ!!」


冬華がいきなりとんでもない方向から一撃を入れてきた。


「そうですね、この間ブラジャーを新調してましたし……」


「やっぱり優希君に揉まれてるから?」


「あわわっ……」


「皆……俺が居るんだけど……」


「いいじゃん!おにーちゃんはもう一通り味わってるんだし!」


「冬華……その言い方は無い……」


「でも本当じゃーん」


「あはは……さすがにフォロー出来ないよ……」


「おにーさんはおっぱい好きですからね~」


「春華まで!」


「でもまぁ……優希さんは皆さんをしっかり愛してくれてますし……」


復活した巴ちゃんまでからかって来る。


「あー私もサイズアップしたいなぁ~ねぇ~おにーちゃん」


そう言いながらすり寄ってくる冬華からじりじりと逃げるのであった。

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