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第50話:初戦の作戦会議

敵の一群が見えてから約20分、敵の一軍に対してぶつかる位置に居た、こちらの兵は3000ちょっと、対する魔物の数は6000くらいとの事だ。


「さて、じゃあ作戦を決めようか」


「わかったわ」


「ん」


「はい!」


「「やったぁ!」」


「はイ、こちらお茶でス」


「ありがとう、メアリー」


「まったく…最前線でお茶を飲みながら作戦を決める日が来るとはな…」


「なんか凄くいつも通りだけど…敵が近くに居るんだよね…」


「まぁ、敵が動いたら報告は来るから。今は大丈夫だよ」


「それで作戦ってどうするの?」


「ざっとだけどこんな感じかな…」


・前衛:俺、ユキ、春華、神楽坂さん

・中衛・遊撃:冬華、メアリー、ミュリ

・後衛:耀、ユフィ


「って感じで区分する、それで後衛の仕事は、陣地形成と寄ってくる敵の殲滅かな」


「殲滅はわかるけど…陣地形成?」


「そう、最初に大きな攻撃を撃って敵の動揺を誘う、そうして攻めて来る敵に対して防御陣地の組み立てる」


「そうじゃな、今回は野戦になるがそれでも本陣となる場所からは矢を魔法を降らす必要があるからのう」


「それじゃあなるべく高く、弓兵さん達の場所を作る必要があるのね」


「そうだね、まぁ10mあれば十分攻撃と防御が出来るでしょ、それでもう一つが」


「「それに寄って来る、敵の排除」」


「そうだね、後メアリーの狙撃で土台が崩れたりしたら補強を頼むよ」


「そうだね…メアリーの狙撃は凄い威力だもんね…」


「いえーイ」


真顔ダブルピースはやめてくれ意外とじわるから…


「それで、次は中衛の仕事だね中衛は敵の大型モンスター今回はミノタウロスとオーガ、ほんのわずかにサイクロプスも居るね」


「数はいくつだっけ?」


「確カ、ミノタウロスは30体、オーガは20体、内5体ガ変異種のレッドオーガですネ、サイクロプスは5体ですガ、かなり大きのデ、注意が必要でス」


「特にサイクロプスの投石攻撃には気を付けて」


「大丈夫、私が防ぐから」


「ユフィ大丈夫?」


「大丈夫、対策はしてきた」


そう言うと左目の魔眼が光った。


「じゃあそこは任せて、次にミュリだね」


「私は、何をすればいいのだ?」


「ミュリは騎馬500騎で敵陣の両翼から渦を巻くように攻撃してほしいんだ」


「渦を巻くか…つまりどちらかの、例えば左翼から出て大回りして敵の後方に回り込み、本陣には強襲せずに右翼を背後から叩いて戻ってくるのだな?」


「そうだね、正直中央はユフィと耀の魔法で下手したら地形も変わっちゃうし、その中を騎馬で駆け抜けるのはいくら騎士でも損耗が激しくなるだろうからね、最初は外側の兵だけでいいよ、騎馬の音はある程度のモンスターでも恐怖を感じるだろうし」


「わかった、なるべく損耗しない様に威嚇と攻撃を混ぜつつ動こう、そうしたら馬の装備を変えて来る」


「そうじゃな…ワシも替えの馬を用意できるよう500騎づつ選抜しよう」


「有難い、ホークアイツ殿」


「なぁに、ワシも後10若ければ槍を持ち戦場を駆けたのだがな…」


あんたまだ若いでしょ…見た目50代に見えないよ…


「まぁとにかく、中衛はそのように動いてね」


「わかりましタ」


「了解!!」


「じゃあ最後は前衛ね…正直ここが一番自由なんだよね…」


「そうなんですか?」


「はい!ユキは敵をばったばった倒したいです!」


「私は…後衛の援護のが良いかなぁ…指揮とかはミュリさんに一応習ってるし歩兵を動かして中・後衛組の足場作りしようかな」


「なんか・神楽坂さんがものすごいスペック上がってる…」


「そんな事無いよ!私なんてまだまだだもん!」


「多分異世界来て一番成長してるわよね…」


「そうですね!」


「ん、リンカ頑張ってる」


「鈴香おねーちゃんは、努力ができる天才だもんね~」


「そうですネ、努力は才能が必要ですかラ」


「皆…ありがとう!」


「それじゃあ…春華とユキはツーマンセルで動こうか」


「私とユキちゃんがですか?」


「ハルカさんとですか?」


「うん、ユキの戦い方は一点突破で春華の戦い方は制圧型だからね、ユキが敵軍にあけた穴を春華が広げる、それをジグザグに繰り返しながら帰ってきて欲しいんだ」


実は神様に貰った武器で戦闘スタイルが激変したのがこの二人だ、ユキは獣化した後は力と身体能力で敵をぶち抜くスタイルへ昇華した。(この時に演習で参加した重装騎士50人を一点突破で吹き飛ばして隊長のミュリに攻撃を仕掛ける事が出来ている)


春華は盾での防御から大型の鎌や薙刀、仕舞いには大斧に切り替えて兵士を薙ぎ払う事が出来るようになった。(ちなみに1対1で戦ってたヴォルフは春華の一撃で10m程吹き飛んで気絶してた)


(すまんヴォルフ…ここまで春華の攻撃特化がやばいとは思わなかったんだ…)


しかも春華の鎌は風魔法で真空刃出るようになったからそこらのモンスターじゃ相手にならないレベルである。


それを見てユキが、自分の爪に魔法を纏わせられないか練習をしていた。


「さて…大まかな作戦伝達はこれで終わりで、細かい所は各自考えて動いてくれ、あまり全部決めちゃうと動き辛くなるだろうし」


そう、話終えた所で袖をくいくいと引かれた。


「ん?どうしたユフィ?」


「ん、これお試しの魔道具」


なんかネックレスを取り出してきた。


「これは?」


「でん…ぱ?、でも魔力だから、魔力通信器」


「「「「「「通信器!?」」」」」」


「ユウキ様?通信器って何ですか?」


ユキが不思議そうに問いかける。


「えっとね…これがあれば、遠くの人ともお話ができる魔道具だね」


「効果は500mくらいだけど、間に中継する人が居れば、距離は無限」


「凄すぎ…」


「あはは…現代の技術で最も戦場で役立つやつだ…」


「そんなに凄いんですか?」


「そうだね、もしここで敵が抜けそうになったのが瞬時に皆にわかったら?」


そこまで言ったら理解したのか、目をキラキラさせている。


「凄いです!凄いです!」


ネックレスを受け取ったユキが喜んでいる。


「いやー音が鳴る矢とかで対応しようと思ってたけど凄い物持ってきたな…」


「ドヤァ」


うん、これは誇るべきだな。


ユフィからネックレスを受け取っていると、伝令役の兵士がやって来た。


「勇者様!敵が動きました!」


「よし!じゃあ皆!気合い入れていこー!」


「「「「「「「おー!!!!」」」」」」」


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