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第3話:ただいま

それから、ユフィとミュリを加えて世界樹の湖に戻り神様に貰った指輪に魔力を流すと、明確に耀達の魔力が感じ取れた。


「ユウキ…それ何?」


魔道具とか遺物が好きなユフィが声を掛けてきた。


「これ?神様に貰った指輪」


あ、目が輝き始めた。


「ユウキそれ欲しい!」


「何でナイフ取り出すの!?」


「私、それ、欲しい」


「待て待て待て!今はやめて!」


「むぅ…」


どうにか俺の指を死守して再度、魔力を流すとしっかりとみんなの存在が感じれた。


「とりあえず、【転移】!」


目の前の景色が変わり目の前に耀と鳳さんの顔が現れた。


「あーえっと…ただいま」


突然すぎて心の準備が出来て無かったが、魔法は確かに成功した。


「えっと…耀さん?」


「……かった…」


「ん?」


声が小さくて聞き取れない…


「よかったよぉ~ふぇえええええええぇぇぇぇぇん」


唐突に泣き出した耀に抱き付かれた。


「ただいま」


「おかえりいいいいいいいい」


泣く耀を抱き留めて頭を撫でる。


「ごめんね、心配かけた」


「ぐすっ…ほんとよぉ…」



◇◆◇◆◇◆◇◆

それから30分あやし続けた結果、耀を膝の上に乗せて話を始める。


「それで、優希はどうしたの?」


「向こうの世界で、神様に蘇生してもらって治療してた」


「いやいや、ただ帰ってきただけじゃないでしょ?」


「そうだね、耀達に力を借りたいと思ってね」


「わかったわ」


「ちょっと待て下さい、耀さん」


そう言えば鳳さん居たんだった


「あ、お久しぶりです鳳さん」


「お久しぶりです、優希さん。ってちがーう!何で優希さん成長してるんですか!?」


「そうそう、何で優希成長してるの?」


「前の体じゃ限界だからって、なんか強い体にしてくれたんだ」


「まぁ、私からしたら優希が滅茶苦茶イケメンになってて鼻が高いけどね!」


「そこまで変わった?」


「うん」


「えぇ」


即返答する二人、そこまでなのか…


「まぁ、優希さんの事はわかりました、でも世間にはどう公表するんですか?」


「うーん…それが問題だね」


「何か前の優希さんと比較できるものが無いですかね…DNAとか銀行の暗証番号とか…」


「あっ、そうだ!俺の左手!」


「「左手?」」


「半月ちょっと前に久墨に切り落とされたんだよ、その時左手を警察の化学捜査に回してもらってたんだ、その時にDNAとか指紋とか取ってるはず」


そう告げると鳳さんからは呆れた顔を、耀からはジト目を向けられた。


「ねぇ優希…その話私聞いて無いんだけど?」


「あーあはは…そうだっけ?」


「とりあえず、私は綴さんに連絡してきます、それで病院に行きましょう、優希さんの採血をしてもらってその血を科捜研に回します、そこでDNAの確認とかしてもらいましょう…」


そう言って鳳さんは部屋を出て行った、そう言えばこの家鳳さんの家か。


「優希、そこに座りなさい」


立ち上がった耀に床を指さされる、俺はおとなしく正座をする。


「もう一つ…いや3つくらい隠し事してるわよね?」


「えっと…はい…」


「優希の意思を無駄にするつもりも、無論無視をするつもりも無いわ。でもね、何かあったら私に相談して、私は貴方の奥さんなのよ?一人で抱え込まないで私にも抱え込ませなさい」


そう言う耀の目には拒否できない力が入っていた。


「わかった、今度からは耀にもちゃんと報告するよ」


「報告の前に相談!忘れないでよ!」


「はい、気を付けます…」


「とりあえず、優希が居ない間に起きた事、教えるわね」


それからは、俺が死んでから起こった事や久墨達の処遇についてだ


「そうか、色々あったんだな…」


「色々で済ませていいのかな…」


「とにかく綴さんに連絡取ってから病院に行くけど、その後メアリーの所にも行かないと」


「そうね…」


そう言うと耀が怪訝な顔をする。


「ん?メアリーに何かあった?神様が危険な状態にはならないって保証をしてくれてはいるんだけど」


「そうなの?でも心配じゃないの?あの子重体なのよ?」


「心配だけどさ…神様はメアリーの事お気に入りだしそこは信頼してるよ。それにまだ身分は疑われたままだからね。メアリーの場所はわかるけど勝手に転移するのは後々問題になりそうで…」


「わかったわ、鳳さん連れて堂々と行きましょうか」


「そうしてもらえればありがたいかな…」


そんな事を話していると鳳さんが布良さんを連れてやってきた。


「耀さん優希さん準備できまし………まーた、優希さんは何か怒らせる様な事をしたんですね」


そんな的確に見抜かなくても…


「あら、上凪さん…大分お顔と背が伸びましたね…」


「あっ、布良さんこんにちは」


「はい、こんにちは」


「里菜ちゃん、病院の場所なんだけど…メアリーの所に行ってもらっていいかしら?」


「大丈夫ですよ耀さん、もう手配済みです」


「流石里菜ちゃん!じゃあ行きましょうか」


「はい…」


脚にヒールを掛けて立ち上がる。


「いやぁ…痺れた…」


立ち上がると、何かみられてた。


「どうしたの?皆…」


「いや…身長大きくなったなって…」


「そうですね…大体15cm程でしょうか?」


「すっかり見上げる様になっちゃいましたね」


「そうね…腹筋も…ヤバっ…」


「めくるなめくるな」


それから車に向かう道中耀に体をぺたぺた触られ続けた。


後、鳳さんにめっちゃチラチラ見られてた、筋肉を。

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