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エピローグ:これも運命のいたずら?

「えっとですね…神様、説明してもらえますか?」


「あーアハハ…ごめんなさい」


首だけになった俺に神様は深々と土下座した。


「とゆうか何で俺、首だけなんですか?」


「それはね…うーん…説明して良いものか…」


「良いぞい説明してあげなさい」


そこに響いた第三の声、しかも初めて聞く声だ。


「初めましてかな?上凪優希君、ワシはこの子の上司で大神おおかみとか主神しゅしんとか呼ばれてる存在じゃよ」


「えっと…そんな神様が…どうして?」


「えっとな…その…すまんかった」


「ちょちょ大神おおかみ様!?」


「会長!?」


(会長って…株式会社じゃないんだから…)


「いや…あながち間違いじゃないんじゃよね…」


「そうか、頭の中読まれるんだっけ?」


「そうそう、ちなみに先代の会長やってた神は今は引退して自由に生きてるぞい」


「そうなんですね…それで何で俺はこの状態で生きてるのかって事なんですが…」


「それはのう…ワシがこうなる原因を作ったからじゃ…」


「「えええええ!?」」


って神様知らんのかい!


「詳しい事は省くけど昔、お主の世界に攻め込んできた大馬鹿者がおったじゃろ…そ奴の権能や神力諸々剥いで地上に落としたんじゃが」


「あーそれがあの屑野郎だった訳ですか…」


「そうじゃ、しかもあ奴、神の力のひと欠片を持ち逃げしてな…」


「それって何か不味いんですか?」


「基本的には問題ない物じゃが、適当に落としてその落とした人物が何かしらの幸運や特異な才能を持つんじゃよ、あ奴の場合それを複数持ち逃げして、更に自分に親和性の高い入れ物に入りおってな…」


「そうだったんですね…」


「とゆう訳でお主にちょっと出張ってもらったんじゃ」


「ソレって俺じゃなきゃ駄目だったんですか?」


「そうじゃ、お主じゃなきゃ成立せんかった」


「それは何故?」


「あっ…私のご先祖様だから?」


「それもあるがのう、最大の理由はお主が優しいからじゃよ、むしろ優しすぎるんじゃ。現にお主を殺した奴の事そこまで恨んでおらんじゃろ」


「うっ…それは…はい…」


「だがお主、その意思の結果はどうじゃった?、お前を慕う女子を見殺しにし、お前を愛す者を悲しみに暮れさせる、本当にそれは優しいのか?」


神様に指摘され嫌な汗が流れる…身体は無いはずなのにじっとりと汗をかいている。


「それもあって今回、理映にも運命神にも介入を許さなかったんじゃよ…」


そうして大神様が目の前に映像を映す、俺の葬式の場面だ。


「耀、春華、冬華、巴ちゃん、父さん、母さん、慎司さん、エリナさん、鷲司さん、姫華さん、綴さんに、綿貫さん、鳳さん、厳徳さんに、簪さん、方厳さん、布良さん、白鳥さんに元クラスメイト達まで…」


「それだけじゃないぞ」


映されたのはサルデーニャ島の一度会った人たちから。


「レオナルド、リッカルドさん、エメラルダさん…」


「どうだ?これがお主の優しさが招いた結果じゃよ…」


「そういえばメアリーは?」


「あの子ならここじゃ」


映されたのは病院のICUで全身管に繋がれた状態のメアリーの姿だった。


「……っ」


「彼女も今も生死の境を彷徨っておる、いや着実に死に向かっているな」


「どうにかならないんですか!?」


「何故じゃ?お主の選択の結果でもあるからのう…」


「……ぐっ…」


「まぁ、お主が今後ワシとの約束を守れるなら助けてやろう」


「わかりました!何でもします!」


「はぁ…そうゆうとこなんじゃが…」


「会長、そうゆうとこ気に入ってるんでしょ?」


「それはそう…まぁよい。それで約束の内容は…敵には容赦するな、お主が守りたいものに仇なす者は殺す気で守れという事だけじゃ」


「わかりました」


「甘さを捨てろとは言わん、お主は与えられたものを使わなすぎじゃ」


「うっ…わかりました…」


「よし、じゃあ。お主が今首だけな理由に戻ろうか」


「そうでした…どうしてですか?」


「今のお主の成長度合いだと体の方が耐え切れなくてのう、理映に相談されて新しい入れ物を作ってたんじゃ」


「えぇ……となると今度も又修練し直しですか?」


「流石にそれは悪いからのう…今は睡眠学習中じゃからのう数日待っておれ」


「でもそれじゃ…メアリーが…」


「大丈夫じゃよあの娘の事は死なんようにしといてやる」


「ありがとうございます!」


「良い良い、治す時はお主が完治させよ。それじゃ後は理映よ任せたぞ」


「はい!会長!」


そう言って大神様は消えて行った。


「それじゃあ優希さんは寝てて下さい、新しい体と新しい頭に情報を移し替えるので…」


「おっ…おう…何かそう言われるとすごく怖いんだけど…」


「大丈夫ですよ!問題無いです!」


そうして理映に優しく持たれると揺り篭の様な所に置かれ、揺られている内に眠りに落ちた。



(あっ…神楽坂さんの事聞くの忘れてた…)


本日も読んでいただきありがとうございます!

3章これにて幕引きです。


死んでしまった主人公、はたしてこれからどうなってしまうのか…


面白かったら『いいね』や『☆』を居ただけますと嬉しいです!!

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― 新着の感想 ―
よく人を頃せない主人公を書く平和ボケした小説を読む事があるが、その結果を書いてくれてますよね、敵を見逃せばその性で10人100人の民間人が氏ぬ事になるということを全く理解していない、平和ボケ丸だしです…
よくラノベであるチート能力もらっただけの舐めプ野郎って感じだなあ 5年間戦場で戦い続けた熟練兵って感じがしない
 神様、甘過ぎです。主人公の精神は、もういい加減それなりの歳しているんですから……もう一寸しっかりさせた方が、と思えてしまいます。   優しいのでは無く、ただの優柔不断にしか見えません。  暴言失礼い…
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