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第41話:神楽坂さんと帰宅

警察から解放され電車に乗り引っ越し先のマンションに帰ってきた。


「えっと…ここが上凪君のお家ですか…凄いですね」


「色々あってね、知り合いの人から住めるように手配してもらったんだ」


そう、隣に居る神楽坂さんと一緒にだ。


「でも良かったの?」


「うん、ホテルに泊まるってメールはしてるし…」


「それなら…まぁいいか」


渡されたカードキーでエレベーターを呼び出し乗る、ボタンを押さなくても自動で居住階まで行ってくれる。


「凄いね…全部自動なんだ…」


「そう、俺も昨日初めて使ったんだけど凄いのなんの、家の鍵までこれ一枚なんだよね」


「でもそれ拾われたら不味いんじゃ?」


「一応玄関の鍵の開錠は静脈認証なんだ」


エレベータを出てすぐ左手の扉が俺達の部屋だ、その前にある機械に右手を置く、そうすると開錠され玄関ホールが広がっている。


「え?このフロアーって4つの家しか入ってないの?」


「そうだね、俺と耀とそのお手伝いさんの家が一つ、ウチの両親と耀の両親は一つ下の階で、右隣が春華と冬華と巴ちゃんのお家、残り二つは住人は住んでないけど巴ちゃんの家が所有しててパーティーに使うようだったりやお手伝いさんが使ってるよ」


「おかえりー優希、神楽坂さんもいらっしゃい」


「お帰りなさイ、優希さン。そちらハお持ち帰りしタ女性ですカ?」


「ただいま耀、メアリー。先に話したでしょ泊まるのは耀の部屋だから」


「お、お邪魔します…」


「そうそう、優希。神楽坂さんの事、春華ちゃん達に話したら詳しい話を聞きたいから皆でご飯にしようってなったから」


「おう、了解。じゃあ俺2階のシャワー使って来るよ」


朝は水回りが混むため上下階にちゃんとバスルーム、トイレ、洗面所が各々そろっている。


前の家より少し広くなった自室に入り荷物を置いて着替えを用意する。


(向こうの世界に呼ばれて、戦って…帰って来て。恋人どころか婚約者が出来て、しかもそれが複数で、ついには家まで変わっちゃったよ…)


シャワーを浴びながら考える、そう言えば身体つきも変わって来たな。


身体の各所に筋肉が付き、腹筋も割れている。


(まぁ異世界居た時は腹筋バキバキだったけどな…)


身体を拭いて鏡の前でポーズを決める、中々筋肉付いて来てるな。(ポーズはフロントダブルバイセップスと呼ばれるよく見る両手を上げてるポーズのやつ)


ポーズを取っていると視線を感じたので振り返る。


「じーーーーー」


「ちょ!耀!いつから!?」


「ポーズ取り始めた時辺りから」


「恥ずかしっ!!」


「良いじゃん良いじゃん!減るものでもないし!」


「まぁそうなんだけどね…」


「いやーこのうっすら割れてる感じ、私好きだな」


「え?鍛え過ぎは駄目?」


「うーん、もうちょい身長が伸びて大人になったらいいと思う」


「それは伸びない事への当てつけか?」


未だに大きくなったとはいえ身長は170センチを超えて無いし、目線の高さも殆ど耀と同じだ。


「ほら、そんな膨れないでよ、それにあんまり筋肉付くと身長伸びなくなるみたいだよ」


「マジで!?」


「そんな訳ありませんヨ」


唐突なメアリーの声で振り向くと呆れた顔でメアリーが立っていた。


「メアリーまで来たのか」


「あまりニ遅いのデ来てみたラ……」


「そんな時間経ってた?」


「40分くらいですガ、お客様を待たせるのモいけないと思いましテ」


「そんな時間経ってたのか…じゃあ服着て戻るよ」


うん、今まで全裸だったからね。


てか二人共少しは恥ずかしがってよ…




◇◆◇◆◇◆◇◆

◇鈴香side◇

「じゃあ、神楽坂さんはこっちね!お風呂場案内するわ!」


「えっえっえ?2階?ここマンションだよね?」


(マンションって2階あるんだ!?とゆうか優希君すごいお金持ちなんだね…)


「メゾネットタイプというやつデス、神楽坂様」


(しかもこんな可愛いメイドさんと一緒だなんて…)


「って、様ぁ!?様付けはやめて下さい、むず痒いです!」


「では…鈴香りんかさんデ」


「それでおねがいします」


「えー私も鈴香さんって呼びたい!」


「良いですよ、私も耀さんって呼んでますしね」


「やったぜ!」


「それじゃあここがお風呂場だからねー」


お風呂場に案内した耀さんはそのまま脱衣所から出て行った。


(でも、本当に良かったのかな?)


ふと頭をよぎるのはお二人の楽しそうな所、お手伝いさんも美人だったし…


(でも…今日の優希君めちゃくちゃカッコ良かった!!なにあの空を飛んで来て着地するとこ!本当にヒーローじゃん!!それにあの変態に手切られてたよね…魔法で治してたけど…絶対痛いよね…)


「それなのに…私を助けてくれたんだもんね…」


湯船の中で膝を抱え今日の優希君に思いをはせていると、耀ちゃんがやってきた。


「鈴香さん、私の服で悪いけどここ置いとくね~」


お風呂場の扉の前で耀さんが動いている。


「ありがとう!耀さん!」


「どうぞごゆっくり~」


脱衣所の扉の閉まる音を確認して私も湯船から出る。


身体を軽くお湯で流して脱衣所に出るとタオルの隣に着替え一式が揃っていた、それにに着替えて出ると、リビングで耀さんが髪を乾かしていた。


(あれ?私そこまで長くお風呂入ってたっけ?)


時計を確認すると1時間半程は入っていたみたいだ、長湯しすぎたみたい…


「お待たせしましたぁ……」

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