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|幕間|:メアリー・アーリンストン②

ネフィリム討伐が終わり、ホテルへ戻り神様との会話を始めた所、メアリーが疑問を呈した。


「えっと状況が呑み込めないのですが…本当に神様なんですか?」


メアリーは懐疑的な顔で聞く。


「そうだね…不思議パワーを見せても良いけど。君は生まれてから火事までの数年の記憶が無いでしょ?」


「何故その事を…」


「あれは僕が作った依り代に君を降ろした後に作った記憶だったんだ…」


「つまり…メアリーの生まれも戸籍の情報も無かったのは……」


「最初から存在はしなかった、でも後付けで作られた存在だったんだ」


「そうだったんだ…私何も無い人間だったんだ…」


「それは僕の責任だね、本当にゴメン」


そう言って神様は頭を下げる。


「僕も予想外だったんだけど、まさか邪神の魂の影響がこれだけ残るなんて思いもしなかったよ」


「そうですよ神様、その邪神の部分ですよ!異世界じゃ確かに女性でしたけど、どうしてこちらの世界に居るんですか!?」


「それなんだけどね、まず前提としてこの世界の摂理について話さないといけないんだ、ちょっと時間かかるし誰かに聞かれると不味いからまたみんなが寝たら招待するよ、とりあえず夕食を食べておいで。」


そう言って神様は消えてしまった。


「メアリー大丈夫?」


先程から放心しているメアリーに声を掛ける。


「あぁ…優希さんですか…どうしましょう、私何もなかったんですね…」


「うーん…それは確かにそうだったんだけど…今はたくさんあるじゃん。それに俺はメアリーと出会えてよかったと思ってるし耀だって、春華も冬華も巴ちゃんもそれこそ俺の父さんや母さんも思ってると思うよ…ねぇ耀?」


「そうね、少なくとも私と優希はメアリーの過去よりも今と未来の方が興味あるわ、だって友達なんだもの」


「耀さん…」


「とりあえずご飯食べようか…そうしたら神様にまた会おうか、何かあったら俺が殴ってやるよ、殴れるかわからないけど…」


そう言って胸を張るとメアリーは噴き出した


「ははっ。まったく優希さんハ、いつからそんな野蛮二なったんですカ?」


「きゃー優希に襲われるー逃げましょう!メアリー」


「はイ!」


「ちょ!?言い方言い方!!」


そうして二人はきゃいきゃいしながら走って行った。


◇◆◇◆◇◆◇◆

その後夕食を食べ三人で寝る事になった際にひと悶着あったが割愛させてもらおう…


「あっ来たね!こっちこっち!」


いつもの神様の空間にお邪魔すると今日はお茶会の形態が出来上がっていた。


「大丈夫なんですか?これも力使うでしょ?」


「大丈夫大丈夫!最近は緩ーく力も戻ってるし」


「それは良かったです」


「とりあえず座りなよ!お菓子もあるよー」


「ありがとうございます!わぁ!これ〇〇堂限定のお菓子だ!」


「良かったー喜んでもらえて…買いに行った甲斐が…あったよ!」


「買いに行ったんですか?」


「そだよー、依り代を作ってる最大の理由でもあるし」


「無駄遣い…」


「とにかく!さっきの続きだね!」


「はいはい…」


「まず僕の存在を明らかにする方が良いね、僕はこの世界を含め9つの世界を管理しているんだ、まぁ大変だから今は4つを管理していて、残り5個自然に任せてて、2つは文明や人類が滅びちゃったから世界の再構築中なんだけどね」


なんかいきなり世界とか壮大になり始めたぞ?


「それでね、この世界では僕の存在はほぼ認知されてない、認識してるのは君とか極一部の人間位かな?でもここでの事は覚えてないんだよ、そうゆう風にルールを作ったし」


「でもここでの事は俺や耀は覚えてますよ?」


「えぇ…私も以前お邪魔した時の事はしっかりと覚えてるわ」


「だって君たちは特別だからね、それで話を戻すよ。それで世界を運営していくにあたってどうしてもリソースは必要なんだ、そのリソースは魂と呼ばれるモノなんだよ」


「それで、邪神の魂と何が関係してるんですか?」


「それはこれから説明するね、そのリソースを増やす為には、なるべく魂がよい生を送ってもらう必要があるんだ、でもねどうしても負の側面が出ちゃうんだ、それが人間だから」


「でもその負の側面は魂を転生させる時に混じってしまうと、とてつもなくその人の人生に悪影響が出るんだ、なんせ一生分の悪いのがそのまま引き継がれるんだもん、それを限りなく普通の所まで抜き取る、そうしないといつまで経ってもリソースが増えないからね」


「そしてそれを数千年凝縮してひと柱の存在を作るんだ、それが邪神と言われる者の正体、でも基本はその邪神は僕の元で働いて浄化させていくんだけど、問題が起きたんだ」


「それって…神様の手を離れて異世界に降り立った事?」


「正解だよ、正確には僕の同僚…他の世界を管理している神が戦争を仕掛けてきてね、しばらくして僕の上司が仲裁に入ったんだけど…時すでに遅し、僕が育ててた4つの世界のうち2つは滅んじゃった。そうして上司から管理者としての力を剥奪される直前自身の世界に溜まった負の面をその邪神に注ぎ込んだんだ。当然、そんな力は抑えが効かなくなるからね、世界が崩壊しない様に維持しつつもう一つの世界から優希君を呼んだんだ、力を与えて、力を束ね、封印用の神器を託し倒してもらったんだ」


「でも神様?何で優希が選ばれたの?」


「うーん…これは言っていいのかなぁ~まぁ直接的な影響は無いし大丈夫かなぁ~」


「え?そんなに不味い事なんですか?」


「まぁ大丈夫でしょ!実はね僕は君と耀ちゃんの子供の子孫なんだ!」


その言葉に場が凍り付く。


「「「…………ええええええええええええ!?!?!?!?!?!?」」」


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