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第31話依頼と交渉②

リッカルドさんとの交渉を終えサルデーニャ島に戻るとメアリーから俺宛に釘寺さんより連絡が来ていた事を伝えてもらった。


メアリーにスマホを借りて通話をすると2コールで出た。

『はい、もしもし釘寺だけど』


「すみません、俺です」


『このクソガキ…言いたい事はたくさんあるが…とりあえずリッカルドさんがお前に用事があるそうだ』


「わかりました、ありがとうございます」


『おう優希、数時間ぶりだな」


「帰りの車の手配ありがとうございます」


『まぁ俺が頼んだことだしな、それで要件なんだが』


「何か変更や問題とかありましたか?」


『そうだな、まず変更点だが、今回の依頼は正式に政府からの依頼となる予定だ』


「政府からの依頼ですか…」


『心配しなくても、俺との契約は生きてるぞ』


「ではなぜ?」


『いや、政府からの依頼にすれば、こういった大物と戦う際に銃火器を使う場合の、銃本体や弾薬の手配が個人負担じゃなくなるからな』


「そうだったんですか…」


『まぁ、こいつらには銃も効かないし焼け石に水って奴だっけ?そんな感じだが無いよりはマシって事だな』


「それでも気前よく出してくれるんですね…」


『何かしらの体裁は保ちたいんだろうな』


「そんな、身も蓋も無い…」


『まぁ、明日にはイタリア政府から大使館を通して、日本政府へ正式に依頼が行くはずだ、動くのはそれからになる、もし緊急事態で動くことになったら釘寺か日本のお前の担当官に伝えるんだ』


「わかりました、細かい事までありがとうございます」


『良いって事よ、故郷を守ってもらうんだ出来る限りの事はさせてくれ』


「その心意気が素晴らしいんですよ、大体の人は自分に関係する事以外は逃げますから…」


『おいおい何だお前、男も惚れさせる気か?俺は妻子持ちだぞ?』


「違います!変な勘違いしないで下さい!、メアリーの件頼みましたよ!」


向こうで、リッカルドさんが爆笑しているのが聞こえたがそのまま通話を終わらせる。


「何カありましたカ?」


「俺への依頼は政府を通しての依頼になるみたいだね、その方が色々とサポートを受けれるみたいだよ」



「そうなんですネ」


「それと、もし緊急事態で戦わないといけない場合はリッカルドさんか俺の担当官って言われたけど・…誰だろう…」


「それハ、綴さんかと思いまス、巴さんモ綴さんですかラ」


「そうなんだ、一度連絡した方が良いよね?」


「まぁ、そうですネ、今更ですガ旅行ニ来たとか言っとけバ、大丈夫じゃないですかネ」


「じゃあ後で掛けとくよ」


「おねがいしまス」


そうしてる内にホテルへ着いたのでタクシーから降りる。


「でハ、今日は私もこちらニ泊まりますネ」


「そうなんだ」


「3日目からハ、こちらの予定だったんですヨ」


「じゃあ今日も、一緒にご飯食べれるな」


「耀さンと一緒に食べなくて良いんですカ?」


「家族に今日の事を報告しないといけないし、今日は皆で食べる予定だよ」


「お邪魔しテ、よろしいのですカ?」


「むしろ仲間外れにしたら俺がぶん殴られるよ…」


「ははは、でハよろしくお願いしまス」


「じゃあ、また夕食の時間にね~」


「失礼しまス」



◇◆◇◆◇◆◇◆

それから部屋に戻ると耀がベッドの上でゴロゴロしていた。


「ただいまー」


「おかえりーどうだった?」


「色々あったから大変だった…」


「何があったのさ」


「朝はさメアリーが肉3キロ食べるし…」


「すごいね…」


「空港ではさ、メアリーのウィッグがチンピラに取られて大泣きしちゃうし」


「あー、メアリーは優希に火傷直してもらって、生まれて初めて髪でお洒落が出来たんだって。だからメアリーは髪を大事にしてるのよ」


「そうだったんだーってさらりと重大な事実が追加されてる!?」


「それでどうしたのよ?」


「死なない程度に殴りつけた」


「よくやった!」


抱き付いてきた耀に頭を撫でられる。


「それで、メアリーの髪の毛伸ばしたら、大変な事になっちゃったよ」


「ふーん、今度お父さんの毛根治してくれない?少し抜け毛が酷いのよ…」


誠吾さん、抜け毛やばいのか…ウチの父さんにも聞いとくかな。


「後は?デートはどうだったのよ?」

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