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第22話:サルデーニャ島救助作戦①

加速をつけてバルコニーから跳んで下へ降りる、空中で風魔法を使い飛距離を伸ばす。見た目は走り幅跳びの様に飛んでいる、真っ青な海と真っ青な空にその二つと共に感じる浮遊感。


「ひかりいいい!!見てみてえええ!すっっごく景色が綺麗だよおおおお!」


「ひゃああああああああ!綺麗だけど!綺麗だけどおおぉぉぉぉぉぉおおおお!」


そういえば耀ってジェットコースター苦手だったな…でも浮遊魔法使ってたよね?まあいいか。


「ひかりいいい!!そろそろおおおお!着地するよおおおおお!!」


下に引っ張られる感覚強くなり高度が下がっていく、着地直前に耀が風魔法でクッションを作ってくれたのでゆるりと着地が出来た。


「いやー綺麗だったね耀」


「そうね…」


「耀の魔法も完璧だったよ!」


「そうね…」


「あのー耀さん?怒ってます?」


「優希、正座」


「はい!」


「私がジェットコースター嫌いなの知ってるでしょ!?」


「やっぱり駄目だったんだ…てっきり飛行魔法で飛んでたから大丈夫かと…」


「あれは!浮いてただけ!」


「それにこの間ビルの間跳んだ時はついてきたじゃん…」


「後からね!それにこんなスピードじゃ無いでしょ!!」


「すみませんでした!!」


「何やってルんですカ…」


遅れてやってきたメアリーに呆れられてしまった。



◇◆◇◆

それからは5つの病院を回り内臓損傷や、上半身が重火傷になってしまった15人の治療を済ませ病院を出ようとしたら病院の屋上にドクターヘリを用意したので島の反対側に来て欲しいとの事だった。


聞くと南と西は被害が少なくて北と西が被害が多いとの事だった。


『Raccogliere persone morenti in un unico luogo!(重体の人を一か所に集めろ!)』


『È stato utile che sia accaduto un miracolo!!(奇跡が起きたんだ 助かるんだよ)』


「ねえ…メアリー」


「はイ、なんでしょうカ?」


「あの人達なんて言ってるの?」


「重傷者ヲ集めてますネ」


「じゃあ少しは移動が楽になるね…」


「優希大丈夫?」


「まだ大丈夫だよ」


「無理しないようにね…」


「何かあったら言うよ」


◇◆◇◆

それから地上ヘリポートに到着すると20人くらいの人が待っていた。


先に降りたメアリーが病院の人と話している。


「Dove sono i moribondi?(死にそうな人はどこ?)」


「Tutti qui(ここに居る人で全員です)」


「ricevuto(了解)」


「ユウキサン!ここに居る人で全員デス!」


「わかった!」


ヘリから降りてカルテを見せてもらいながら患者の元へ進む。


「えっと…内臓破裂が12人、脳内出血や損傷が8人、脊椎損傷が7人ですか…」


「脊椎の方ハ明日等で大丈夫ナラ、回して貰いましょウ」


「Questo paziente sarà trattato in un secondo momento(この患者は後日治療に来ます)」


「Sì, te ne pentirai(わかった、任せるよ)」


「ユウキさン、了解ハ貰いましタ」


「ありとう、『私の前で傷付きし者、私の力をもって癒やせ!その力はすべての傷を直し給え————――パーフェクトヒール』これで後3人だよ」


「È un miracolo che sono sopravvissuto.(これは奇跡と言うしかない…)」


「oh grazie a Dio(あぁ…神に感謝を)」


『傷付きし体よ、我が魔力をもって癒やせ…その力は体を巡り傷を癒すだろう————エクストラヒール』


「はい、終了!じゃあ次に行こう!」


そう言ってヘリに飛び乗ると最後の地域へ飛んでいくのであった。



◇◆◇◆


ヘリに乗り最後の地区へ移動する途中下を見ると凄惨な光景が広がっていた。


事故を起こしたたくさんの車、中には燃えている車も存在している。


「私止めてくる!」


「ちょ!?耀!?」


そう言うと耀は覚醒モードになりヘリの扉を開け飛び降りてしまった。


「ユウキさン、どうしますカ?」


「耀なら大丈夫かな…ほら浮きながら魔法使ってる」


耀は空中で静止して各所に魔法を放っている。燃える火には土魔法で砂をかけ、風魔法で延焼をコントロールしている。


「凄いですネ」


「流石、耀!任せて先へ行こう」


それから市街へ入り地上へリポートへ降りる、今回は50人くらいか…


先程と同様にカルテを受け取り状態を見ていく。


「重度の火傷が40人、内臓破裂が5人、脳内出血や損傷が10人」


寄っていくと独特の人肉が焼けた匂い漂っていた…


(うっ…異世界で嗅いだことある匂い…本当に嫌な匂いだ…)


『傷付きし体よ、我が魔力をもって癒やせ…その力は体を巡り傷を癒すだろう————エクストラヒール』


一部が炭化した人はエクストラヒール。


『傷付きし体よ、我が魔力をもって癒やせ————ハイヒール』


表皮だけ全身が酷い人はハイヒールで。


「ありとう、『私の前で傷付きし者、私の力をもって癒やせ!その力はすべての傷を直し給え————――パーフェクトヒール』これで後3人だよ」


内臓と一部損壊している人はパーフェクトヒールで助けていく。


「ふう…これで終わり…」


魔力もほぼ使い切って尻餅をついた。

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