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その輝きは 

 どうもりぐさんです、性癖押し込めたのでぜひ楽しんでいってください!


 不定期更新となります






────風に揺られた木々の葉の音だけが聞こえる




 森の中にポッカリと空いた空間に射し込む月光はまるで劇場のスポットライトのようにそこに向かい合う二人の演者の影を映し出していた。


 片や黒を基調とした和装、そして腰に携えた二振りの刀。顔は……般若をかたどったようなお面をつけており感情すら伺えない。抜いた二刀は比喩などではなくうっすらと炎を纏い赫色と言わんばかりの色をしている。よく観察をするとかろうじて装飾品や胸の膨らみから女性だということがうかがえる。


 片や鎧をまとい顔まで覆った騎士、携えるは身長より少し短い程度の剣。そこにいるだけで周りの空気が少し神聖な雰囲気になっている感覚すら覚える、その理由はその騎士の見た目だろう。鮮やかな『蒼色』の鎧、その細部には金色の意匠、剣と鞘も同じような細工が施されている。


────互いに得物を構え、踏み出す


 まるで地面が爆発したかのような踏み込みをしたかと思うと、両者の姿は見えなくなりぶつかる。そしてまた月夜に駆ける赫色と蒼色へと変わり激しく打ち合い続ける、そして互いが弾かれたように離れる。その衝撃で木々は揺れ、静寂が掻き消される。


 剣士はスピードに身を任し前後左右はたまた空中からも攻撃を仕掛ける、二刀による緩急のついたその動きは風になびく炎のように不確かなものへとその姿を変えてゆく。


 騎士もまたその重厚な見た目からは想像もつかないような動きで剣士についていく、手数で劣るその剣を自在に振り回しリーチを生かして堅実に戦いを進めていく。炎に照らされるその身はすこし紫がかっても見えてくる。


────何かをつぶやき、赫色が強く輝き揺らめく


────呼応するように、蒼色も構えその剣を構える


 どれだけの時間がたっただろうか、一瞬かはたまた無限とも感じられるような二人の立ち会いは突如終りを迎える。先に仕掛けたのは和装の剣士だった、赫色の二刀が揺らめいたかと思うと()()()()()現れたのは大太刀、そしてそれを上段に構え一閃する。


 対する騎士は剣を下段に構える、すると月の光を吸収するかのように刀身から光が迸る。剣士の振り下ろしにタイミングを合わせ、すくい上げるような逆袈裟。



────2つの光が混ざり合い、静寂が訪れる。



 互いに渾身の一撃を放ち先程とは比べ物にならない衝撃とともに白い光が辺り一帯を埋め尽くす。もう剣戟の声は聞こえない、それは二人のこの戦いが終わったことを意味していた。


────光が収まり、ショーは終りを迎える


 先程よりも一回りほど広くなったステージには蒼い光だけが残されていた。

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