13-5
「助けに来たぜ」
「なんだお前らか」
「まあそういうなって」
さすがはSランクとそのお付の人なだけあって、生き残ってる。
こんな状況でも少しも動じていないし、みんな強いなあ。
「ね、ねえ、これって」
「わたくし達は危険度Dランクの闇を討伐したのですが、突然危険度ランクCが複数現れたのです」
「まさか、そのCランクに……?」
「いいえ、兵士の方々の協力もあって、それも討伐しました」
Cランクって、普通の魔法少女じゃないと駄目なんだよね?
それをやっつけるとか……。
今までは何でも出来るミカエルが腹立ったけど、今は凄く頼もしい。
でも、やっつけたならこの状況は一体……?
「問題はそれからです。突然闇の様子がおかしくなると、巨大な闇が迫ってきたのです」
「巨大な……闇……?」
「ええ、わたくし達も応戦したのですが、なかなか手ごわくて多くの人が傷ついてしまいました」
「くるぞ!!!!」
むむ、話をしている途中なのに!
なんか闇がもぞもぞと揺れだしたけども……、あたしが戦った時のよりも広いような……?
って。
げっ、なにあれ!!!
きょ、恐竜!?
うそ、あんなのと戦うの……?
「今まで正体がよく分からなかったが……、あれは危険度ランクB! 血肉貪る強食竜アヴァルビスティア!!」
闇から出てきたから真っ黒なんだけど、二足歩行で口がワニのように大きくって、尻尾がめっちゃ太いし、なんか某ハンティングアクションに出てきそうな見た目だよ!
ひー!
あんなの無理無理!!
ゲームの中でもあたしアクションゲーム苦手だったのに、現実とかもう無理!!!
「魔法少女を呼べ! このままでは全滅してしまう!」
「で、ですが、今日の魔法少女は……」
「どうした!」
「フェシリティです……」
「くそ、あのサボり魔か! 是が非でも見つけて連れてこい!」
「は、はいっ!」
どうやら学生だけでは無理と判断したらしい。
兵士の人たちは魔法少女に応援を要請しに行こうとばたばたしてるけども……。
えっと、魔法少女が来るまで持ちこたえないと駄目なんだよね……?
ど、どうしよう。




