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あたしが向かった戦場の闇が全てやっつけた。
ふー、これだけ頑張ったら試験合格は間違いないね。
ひょっとしたら、グランドリリィ決定戦出場も……?
そう思っていた中、別の兵士の人が馬に乗って来ると、あたしの後ろにいた兵士の人と何やら会話を始めた。
遠くで何も聞こえないけど、なにかあったのかな。
あの人……、あの方向だとあたしたちの横の戦場から来たのかな?
「北側の戦場が苦戦しているようです。学生の方々、ここはもう大丈夫なのでそちらを手伝ってください」
苦戦?
そんなに危ないところなのかな……?
で、でも弱気になるなあたし!
今はこの勇者の手袋もあるし、あたしだって敵をやっつけられるんだ!
きっと何とかなる。
という事で、あたし達は再び重装甲な馬車に乗りこみ、別の戦場へと向かった。
第12闇討伐拠点、北の広場にて。
目的地へ到着した馬車から降りたあたしは、戦場の風景を見て息を飲んだ。
「えっ……」
血まみれになったクラスメイト、(多分だけど)その子らを守ろうとして深手をおった兵士の人たち、無事な子も腰を抜かして戦えなかったり、その場で泣きじゃくってたりしている。
な、なにここ……。
「こりゃひでぇな」
ひでぇな。じゃないよ!
兵士の人が着ている鎧とか、金属製なのにボロボロになってるし!
うひっ、足元のこれって……もしかして血……?
ひいいい!!
「おちつけ」
おちつけないよ!!
こんな危ない場所に居たら、みんな死んじゃうって!!!
逃げよう?
ねえエレナ、あたし達だけでも逃げようよ?
そう混乱していた時だった。
「俺がついている」
エレナは急にあたしを抱きしめ、耳元でそう囁いてくれた。
「だから大丈夫だろ?」
「……うん」
「セフィリアだっている」
「……うん」
「怖がるな」
「うん」
やだ、ほんとエレナってイケメン。
でも、抱かれているとすごく安心するよ。
あぁ、あったかいなぁ……。
こんな幸せな時が続けばいいのに、なんて思ってた時。
「ミカエル! ウィーン!」
「あなた方は!」
どうやらふたりは無事みたいだ。
恥ずかしいから離れよう……、でも見られちゃったかも///




