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13-1

 それから数日後の試験日当日。

 試験が行われる場所へ向かう馬車内にて。


「試験会場は、王都北北西に位置する第12闇討伐拠点になります」

 今回は、学園の敷地外で行われる試験という事で、いつも見てくれていたフロリアンナ先生と学園長ではなく、甲冑を着た兵士が一緒に来るみたい。


 いよいよ実戦が始まる!

 場所は、いくつかある拠点の一つみたい。


「ここの拠点に現れる闇の危険度レベルはC~Dと低く、魔法少女見習いのあなた方でも討伐が可能です」

 あたし達がこれから相手する、世界を飲みこむ闇。

 それは形を変えて私たちを襲ってくるらしい。

 資料で見た感じ、人型だったり獣だったり、強いものだとドラゴンとか大型生物だったりする。


 それで、その襲って来る闇には危険度レベルが設定されていて……。


 レベルD…少数の民間人に危害を加える程度。魔法少女見習いでも十分討伐可能。

 レベルC…集落や小さな村が飲みこまれる程度。並の魔法少女なら十分討伐可能。

 レベルB…町が飲みこまれる程度。強力な魔法少女じゃないと討伐不能。

 レベルA…大災害クラス。選りすぐりの魔法少女じゃないと討伐は困難。


 さらに、過去で数件だけども、レベルAを遥かにしのぐ特別レベルの闇の出現があったらしく、その度に有能な魔法少女が犠牲になっているみたい。


 それで、今回は危険度レベルDとCしかいない比較的安全な場所というわけだね。

 いきなり最前線の激戦区に送り込まれるとは思ってなかったし、予想通りかも?


「ですが、油断をすれば取り返しのつかない事になりますので、気を抜かないようにして下さい」

 そ、そうだね。

 いくら危険度が低いって言ったって、街の中よりかは危険だからね……。


「ぐーぐー」

 あたしの隣に居るエレナは、腕を組んだまま寝ている。

 これから戦場へ行くってのに、肝が据わっているって奴だね。

 流石だね。


「おや、どうかされましたか? ふふ」

 次にセフィリアの方を見る。

 目が合うと、そう問いかけて優しい笑顔を見せてくれた。

 こっちも肝が据わってるね……。


 じゃあみんな豪胆な人揃いかというと……。


「私は強い私は出来る私は生き残る……ぶつぶつ」

「死にたくない……、死にたくない……」

「カタカタカタ……」

 当然、これから実際に戦うわけなので恐怖で震えている人もいる。


 あたしは……どうだろう?

 本物の戦場へ行くってのに、まるで実感がわかないや。

 実際に戦う場面を見たら怖くなってしまうのかな?

 うーん……。

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