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12-1

 十字聖教とのいざこざから、しばらくの時が経った。


 MA学園、いつもの教室にて。


「うにぅ……。さて、最後の試験ですが」

 今日も相変わらず眠そうにフロリアンナ先生が話している。

 ほんと、いつみても可愛い。

 最後の試験かぁ、これが終わったらあたしも先生が着ているような可愛い衣装を着て、魔法少女やって……。


 ……ん?

 最後の試験?


「今回は内容を事前に伝えます」

 そういえば、確かに今までって試験直前まで分からなかったよね。

 やっぱり最後の試験だから特別なのかな?


「内容は、実際に闇と戦ってください」

 えっ。

 それって実戦ってこと……?


「そこでの活躍で評価を決めます」

 う、うーん。

 確かに入学の時と比べて見違えたけども。

 大丈夫かな……。

 ほら、周りの人たちもなんかぞわぞわしてるし。

 やっぱみんな不安なんだよ。


「開始は7日後です。それまでに準備をしておいてください。ではまた明日Zzz」

 フロリアンナ先生はそう告げると、うとうとしながら部屋から出て行ってしまった。


 今日の授業はここまでみたいだね。

 うーん、それにしてもいよいよ最後の試験かー。

 しかも実際に闇と戦うなんて。


「ねえエレナ」

「どうした?」

 やっぱり不安だ、エレナと話しておこう。


「次の試験どうしよう?」

「やるしかねえだろ」

 そ、そうだね。

 そりゃまあそうなんだけども……。


「何心配してるんだ?」

「えっ。だって実際に闇と戦うんだよ? 死んじゃうかもしれないんだよ?」

「あー。まぁ、下手したら死ぬだろうな」

「やっぱり……」

 座学で闇とはどういうものか勉強してきた。

 世界を日々飲みこんでいく闇、それは文字通り光も届かない真っ暗な空間。

 で、そこから様々な形をした闇が襲って来るらしい。

 ある時は竜だったり、ある時は獣だったり、ある時は人だったり……。


「大丈夫だ。俺が守ってやる」

「エレナ……」

 相変わらずエレナはかっこいいなぁ。

 えへへ、何度も言われてもどきどきしちゃうね。


「そうだ、セフィリアも来るんだよね?」

「ああ」

「じゃあまた3人で戦おう? そうすれば生き残りやすくなるし!」

「そうだなー」

 この時、エレナの様子が何となくだけど、いつもと違ったような気がした。

 でもきっと、あたしが色ボケしているせいだよね。

 よーし、最後の試験も生き残って合格するぞ!

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