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「次、CチームとDチーム。来てください」
今まで試験をしていたチームの人たちが去り、別の新たなチームの人たちが来る。
「やっぱり暗くなるんだね」
「そうだな」
そして、最初と同じく会場の中は真っ暗になってしまった。
でも錬成をする試験だという事が分かれば、特に何も恐れる事は無いよね。
きっと見えないだけで何を作るのか直前に言われて、それを時間内に魔法で作るんだよね?
あたしやったことないけども、出来るといいな……。
百合バーストは……、錬成に使えるのかな?
そう思いつつ、試験が終わるのを静かに待った。
そして、しばらくの時間が経ち、再び部屋の明かりが灯り辺りが見えるようになると……。
「ひっ」
「ほお……」
そこには、お互いのチームの女の子達がぼろぼろになっている姿があった。
えっ、どうしてそんな傷だらけなの?
錬成の試験だよね?
一体、何が起こったの……。
「なあ、今度は戦いだよな?」
「そうですね。しかもかなりの接戦だったみたいです」
「そうなの?」
「はい。魔法力ランクもほぼ互角でしたからね。次戦っても同じ結果になるかどうか分からないくらいの僅差かと思います」
まさか試験内容はチームごとによって違うなんて。
じゃあ、あたしらが何やるのか全く分からないって事じゃん!
うーん……。
「ほおほお……。って、セフィリアまさか全員の魔法力ランク覚えてるの?」
「いいえ。ですが覚えてなくても、見ただけで何となくわかりますよ」
そういえば、ミカエルも魔法力がどうとか言ってたっけか。
強い人は分かるって事かな?
「エレナも……?」
「俺はやべー奴はやべーって事しかわかんねえよ。だってよえーの気にする必要ねえじゃん?」
なるほど、確かにそういう考え方もあるかも。
でもやっぱみんな分かるものなんだねえ……。
「じゃ、じゃああたしの魔法力は今どのくらいかな……?」
「うーん、そうですねえ」
興味本位で聞いてみたけども、今どのくらいになってるかな。
わくわく……。
ミカエルくらいは流石に無理でも……、エレナと同じくらいはね?
「10……くらいでしょうか?」
そんなああああ!
入学の時から変わってないなんて……。
トホホ……。
「そこまでがっかりしないでください。魔法力だけで優劣が決まるわけではないですからね」
そ、そりゃそうだけども。
なんで……、こんなに頑張ってるのに……。




