9-3
「それでは試験を始めます」
結局、内容も分からないまま始まった試験。
本当に何をするんだろう?
「まずAチームとBチーム」
まずチームが呼ばれると……。
あたしは確かGチームだから、まだまだ先なのかな。
さあ、試験内容は……。
「えっ?」
満を持して試験が始まる……!
というときに、会場は真っ暗になってしまった。
「ちょ、ちょちょっとエレナ! なにこれ暗いよ!」
「落ち着けよ……、俺らが試験内容分かったら駄目だろ?」
「た、たしかに」
エレナの言う通りなのは、わかる。
騒いでいるのもあたしだけってのも、わかる……。
でもエレナは強いなぁ。
まるで動じてないもん。
「セフィリアも落ち着いているね……」
「そうでしょうか? ふふ」
あたし何も見えないけど、この人がいつも通りの優しい笑顔なのは、わかる。
んー、セフィリアも強い。
そして頼もしい。
ふ、ふたりとも優秀だね……。
「本当……、何やるんだろう」
「まー、出たとこ勝負だな。別に俺らだけじゃねえし、どうにでもなるだろ?」
「そうですね」
会場が真っ暗になったけど、音も聞こえない。
むむむ、完全に情報をシャットアウトしているってわけね……。
そこまで秘密にしたいとか、逆に気になるよー。
そう思っていた時だった。
「あれ?」
突然会場に明かりが灯り、あたりが見回せるようになった。
「Aチームの勝ちです」
その直後、片方のチームの勝利がフロリアンナ先生から宣言された。
敗北したチームはどこか脱力した感じというか、なんか疲れてきっている様子だけども。
……で、なにやったの?
「なるほど……、Aチームが勝ったか」
なんかエレナが腕を組んでそう独り言をつぶやいている。
「そうですね……、予想通りでしょうか」
しかもセフィリアまで思わせぶりな事言ってるよ!
「え、二人ともなにか分かったの?」
ちょ、ちょっと!
あたしにも何があったか教えてよ!!
「あいつらの居る場所を見てみな」
「うーん」
いる場所……、足元とかかな。
何かあるんかな。
…………。
あれ、なんだろ。
「なんか石ころがいっぱい落ちてる……? あんなの始まる前は無かったよ?」
「ああそうだ」
「つまり、あいつら石を飛ばしあって戦ったわけだ」
なるほど。
魔法で石を飛ばしあったんだね。
随分物理的というか、原始的というか……。
実戦は何でも利用しないと生き残れないとか、そういうのかな?
「違いますよエレナさん。試験の内容は一定時間に指定された物を魔法で作る、いわゆる錬成かと思います」
全然違うじゃん!!
あまりにもどや顔だったから信じちゃったよー!
「エレナ……」
「う、うるせえ! 俺も本当はそうかなって思ったんだよ!!」
「ふふ」
と、ともかく。
試験の内容は分かった。
錬成なんてやった事ないけども……、大丈夫かな?




