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あれから次回作を描くのも勿論だけど、作家活動の一環として都へ呼ばれる事があった。
内容は握手会とか、あたしの描いた本の内容を話しあったりとか……。
でも大半は、あたしを崇め称える場合が多かった。
これじゃあまるで宗教の教祖みたいだね……。
とまぁ、そんなこんなで日にちが過ぎていき。
MA学園の教室内にて。
「うにぅ……。さて、2回目の試験についてですが……」
ついにこの時が来てしまった。
学生の間、3回試験が行われるうちの2度目の試験!
「成績上位6名がグランドリリィ決定戦へ選出され、合格点以下の方は退学となります」
ひー、やっぱりそうなるのね。
特にさぼったりはしてないけども、作家活動で授業以上の事は出来なかったよ……。
うーん、大丈夫かなぁ。
「あと、今回の試験は支援クラスの方と合同で実施します」
前にエレナが言っていたドラフトだっけかな。
3対3の戦いかぁ……。
ううっ、そういえば何も作戦考えてない……。
「事前に支援クラス内で一緒に戦いたい人を選んでもらいました」
この時あたしはふとセフィリアの事を思い出す。
あの人が仲間になってくれればなぁ。
んー、でも無理だよね。
エレナの言う通り、ミカエルらと組むんだろうなー。
司祭の娘に大貴族の娘とか、お似合いだからね。
……次回作はそういうのもありなのかな。
やば、ウィーンと目合っちゃった。
「これから場所を変えましょう。そこで発表しますZzz」
フロリアンナ先生はうとうとしながらも立ち上がると、教室から出て行く。
あたしたちは、そんな先生の後を追っていった。
学園内、訓練用の広間にて。
実戦の授業は舞踏会がやってた場所か、ここのどっちかでするみたい。
今までは舞踏会の場所を使ってたから、ここへ来るのは初めてだね。
広さはこっちの方があるけども、壁に魔法陣が描かれてて全体的に暗めの色調だし、雰囲気がちょっと怖いかも。
「すやぁZzz」
こんな緊張感ある場所でも、到着して壇上に登ったら寝てる。
これがプロの実力、威厳なのかもしれない……?
「えっと、壇上の上に魔法で組み合わせを映しますので、各自確認してください」
しかもいきなり起きて話し出すし……。
どれどれ、あたしのチームは……。
ゆき
エレナ
セフィリア
えっ?
なんであたしのチーム内にセフィリアがいるの?




