表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
54/420

8-2

 突然あたしの前に現れたお姉さん系美少女のセフィリア。

 いったい、この人なにもの……?


「あの、それであたしになにかご用でも……」

「まあ! ゆきさんは絵がお上手なのですね!」

「あ、ありがとう」

 セフィリアは机の上にあった絵を手に取り、目を輝かせていた。

 絵を褒めてくれるのは嬉しいんだけども……。


「ところで、あたしに何か用事が……」

「今も絵を描いてらっしゃるのですね! まあ、素敵!」

「は、はい……」

 だめだ。

 また遮られた……。


「それで、あたしに……」

「何か手伝えることがありますか? 遠慮なく言ってくださいね」

「う、うん……」

 まただ。

 ちょっとはあたしの話聞いてくれないかな……?


「それじゃあ手伝いというか……」

「はい。なんでしょう?」

 顔近いよう……。

 何だろう、いまいち距離感が合わないというかなんというか。

 悪い人ではなさそうなんだけども。


「質問してもいいです?」

「はい、何でもお答えします」

「あたしに何かご用でしょうか?」

「……あぁっ! ごめんなさい! 私ったらつい自分の事ばかり話してしまいましたっ!」

 ようやく分かってくれた。

 両手を頬にあてて恥ずかしがってる。

 見た目お淑やかなお姉さんっぽいのに、動きは可愛い。

 でもそんなギャップがいいかも?


「用事は特にございません」

「えっ?」

「先の戦いで奇跡を起こしたゆきさんがいらしたので、是非一度お話をしてみたいなと思いました」

 奇跡……、奇跡……。

 あー……あれだね。

 百合バーストで、エレナの背中に光の羽がファッサーって奴だね。

 そんなに有名になってるなんて!

 という事は、あたしとイチャイチャしたのもそれだけ多くの人に知られているって事かな?

 ひー、そう思うと恥ずかしいなぁ!


「絵を描いている途中でしたのに、邪魔して申し訳ありません」

「いえいえ……」

 そんな改まらなくてもいいのに。

 あたしもこんなきれいな人と話せて嬉しいし?


 そっかー、お姉さんかー。

 うーん。

 姉妹カップリングもありかな……?


「それでは失礼しますね。またお話ししましょう」

「うんうん、またね~」

 セフィリアは自身のスカートの裾を軽くたくしあげてお辞儀をする、所謂カーテシーをすると資料室から出て行った。


 で、結局なんだったんだろう。

 まあいいや。

 絵を進めないと……。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ