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ミカエルの両親との一件から2日後。
あたしは学園長に呼ばれて執務室へと向かった。
執務室にて。
「ゆきさん、エレナさん。日にちが決まりました」
ここでいう日にちっていうのは、ミカエルの両親が連れて来る魔法少女との戦いの日だよね。
「おう! いつだ? 10日後くらいか?」
エレナは割り切っているのか、何か作戦があるのか。
全然気落ちしていなさそう。
あたしは正直テンション下がりまくりだよ。
だってこれ、どうみても公開処刑じゃん……。
「明日です」
「はぁぁああ???」
「えええええーーー!!!」
うそ。
うそでしょ……?
はやすぎだよおお!!!
「やべえ……、何もしてないぞ」
「うぅ、同じく」
「こちらに準備をさせないつもりでしょう」
「ちっ……」
どうしよう……。
あああああ!!!
どうしようどうしよう!!!!
いやだあたしまだ死にたくないよ!!!
何かしなきゃ、どうにかしなきゃ……。
いっそのこと、エレナと一緒に逃げて……。
「お二人とも、以前に私が言った事を守ってますよね?」
あたしは目前の恐怖に錯乱しそうだった時。
まるでそれをなだめてくれるように、学園長はそう言った。
「あ? あぁ……あれか。一応やってるぞ」
「う、うん」
例の騒動の後、あたしは学園長に個別に呼び出された。
そしてそこで、ある事を言われた。
「でもなー、あんなのが役に立つのか?」
「そうだよねえ」
でもそれが、魔法少女との戦いでどう役立つかは分からない。
本当に大丈夫なのかな……。
ってあれ?
「なんだ? ゆきも何か言われたのか?」
「エレナも何か言われたの?」
そうだよ、エレナも同じような反応してるし。
あたしだけじゃなかったんかな。
「それは当日になるまで秘密にしておいてください」
秘密……。
そこまで隠すようなことでもないと思うけども……。
「私の言った事をしっかりやっているのなら……、相手次第ですが生き残る確率もあがるかと」
「おう!」
「う、うん」
正直なんだかすっきりしないし、安心感もない。
でも、生き残るためなら仕方ない。
今は学園長の言う事を聞くしかないよね……。




