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46-1

 あたしたちは、ソフィア学園長に乗っ取られてしまったセフィリアを取り戻すべく行動した。


 数日後。

 王都入り口にて。


 あたしは魔法少女の変身を解いて、ミカエルにさらわれた時の花嫁衣装に戻る。

 そしてそのまま王都内に入ろうとした。


「おお! あれは!」

「教祖様! 教祖ゆき様が戻られたぞ!!」

 最初の作戦は、あたしがひとりでやらないといけない。

 ここで失敗したら、全部台無しになっちゃう。


「よくぞご無事で、お怪我はありませんでしたか?」

「……はい」

 あたしはソフィアに操られているんだっけか。

 だからここは、ちょっとぼうっとした感じで振舞わないと……。


「おい、早急に巫女セフィリア様に連絡しろ!」

「はっ!」

「ゆき様、こちらへ」

「…………」

 よし、門兵は騙せたみたい。

 まずは最初の段階はクリアってところかな……?


 あたしは静かに頷くと、門兵の後について行く。



 入り口近くの兵舎内、客室の間にて。


「それでは巫女様が来られるまで、しばらくお待ちください」

「……はい」

 よしよし、まだばれていないみたい。

 作戦は順調だね。


 そう思いつつ、しばらく待った後。


「失礼します」

「…………」

「ゆき! 無事に戻ってきたのですね!」

 あたしはセフィリア……、今はソフィア学園長と対面した。


 あれ?

 魔法少女衣装になってる?

 しかも今まで着ていた衣装と違う。

 スカート丈にも負けないくらいに長い姫袖だし、縁を金色の布地であしらわれているし、今まではシスターって感じだったのか、法王みたいな感じになったというか。

 やっぱ学園長になったからなのかな。


「どこも怪我はないかしら?」

「……はい」

「心配したんですよ?」

「…………」

「本当に良かったです……、本当に……」

 ソフィア学園長があたしに抱きついてきた。

 外身はセフィリアだから、あたたかいし胸も柔らかい。


「さあ、私達の家へ帰りましょう」

「……はい」

 待っててねセフィリア、必ずあなたを取り戻してみせるから。


 そう思いつつ、あたしはソフィア学園長が乗ってきた馬車に同乗し、聖百合教本部へと帰った。

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