表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
377/420

44-8

 んん……。

 なんだろう、口に何か柔らかくてあたたかいのが触れてる気がする。


「……ん?」

 あれ?

 この顔……。


 って!!!


「うわあっ!!」

 み、ミカエル!

 なんでここにいるの!

 しかもあたしにキスしてるし!!

 もー、どういうことなの!


「目覚めたようですね」

 な、なに、意味わかんない。

 おはようのキスしたの?

 いや、あなたそんなキャラじゃないでしょ……。


 ん?

 普段は綺麗にしてるのに、髪ぼさぼさだ。

 どうしたんだろ?

 セット忘れた……なわけないよね、あたしじゃあるまいし。


「良かったです。正気に戻って」

 いやだから意味わかんないって。

 あたし、なんかずっと寝てたような、夢を見てたような感じだったけども。


 …………。

 …………。

 んん?

 なんか動きにくい……。


「ええええええ!! 何この格好!!!」

 ちょ、ちょっと!

 これって、ウェディングドレスじゃん!!

 なんであたしがこれ着てるの……。


「順を追って説明しますから、落ち着いて聞いてください」

「う、うん」

 というわけで、あたしはミカエルの方を向いて、今までに何があったかを聞いた。



「――というわけです。お分かりになりましたか?」

「…………」

 えっと、ひなと百合バーストして、セフィリアに乗り移ったソフィア学園長が百合の世界を作って、それであたしと結婚しようとした。

 ミカエルはそれを阻止して、今に至ると。


 うーん。

 わからん。


「じゃあ、エレナも行方不明のままって事だよね?」

「エレナさんというのですね、その方は」

 しかも、エレナの事を忘れているなんて!

 なんでだろ……、学園長の魔法の影響なのかな。


 と、ともかく!

 今やるべき事は。


「えっと、魔法少女に変身してもいいかな? このままじゃ動きにくくて」

 そうなんだよ。

 そりゃぁ、ウェディングドレス着れるのはいいんだけども///

 腰回りぎゅっとしていて苦しいし、生地が伸縮しないからなんか動くたびにつっぱってる感じするし、姫袖が邪魔だし……。


「ええどうぞ」

目覚める(アローズオブ・)白雪の純粋な思いホワイトスノー・ヴェール!」

 ミカエルの返事の後、ゆっくりと立ち上がったあたしは、魔法少女に生まれ変わるという意識を強く持って……。


「えへっ、エステレラだよ☆」

 ピースサインを目元にピシッとあててっと!

 うん、決まった。

 最初はフリフリな衣装だなぁと思ってたけども、意外と動きやすいんだよねこれ。


「さて、ゆきさんはどうにか目覚めましたが……」

「うん。このまま戻っても駄目なんだよね」

「そうですね」

 うーん。

 元々百合百合な世界だなぁとは思ってた。

 でもまさかこんな事になるなんてねえ。

 それに、お婿さんがエレナじゃなくてセフィリアってのも気になるし。


「今後の事を考えましょう」

「うん」

 とりあえずは作戦会議かな?

 何か力になれればいいんだけども。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ