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百合教祖 ~現世では売れない百合同人作家でしたが、異世界で作品を広めたら教祖として崇められました~  作者: いのれん
maGicaL 42 教祖であり魔法少女でもある百合作家、決戦の地へ向かう
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42-9

「ひな、私を許して欲しいだなんて言わない」

「…………」

「だがこれ以上はもうやめてくれ!」

 普段は冷静でどっしりと構えているアルが必死だ。

 そのくらいひなの事思ってて、ひなを止めたいんだね。


「アルキメディス、あなたですら(・・・)そこまでしか分からないなんて……」

「どういう事だ?」

 んん?

 そこまでしか分からないって。

 他にもまだ何かあるの……?


 おや。

 セフィリアがなんか真剣な顔してる。

 どうしたんだろ。


「ね、ねえセフィリア」

「…………」

「セフィリア……?」

「えっ? はい、なんでしょう?」

「真剣な顔して考えていたから、何か分かったかな思って聞いたんだけども」

「すみません、何も……」

 多分、考えていた途中なのかも?

 ……よくよく考えたら分かるわけないよね。

 アルが闇を生み出したなんて、想像もつかなかったもの。


「もう何も語る事はないよ。分からないのならそれでもいい。みんな闇に飲みこまれよう」

「くそ……、やるしかないのか」

 うう、結局ひなと戦うことになるなんて。

 あまり気が乗らないけども……。


 エレナ……。

 少しずつ闇に飲みこまれていってる。


 このまま話を続けても、ひなは止まらない。

 止める事も出来なさい。


 …………。

 だったら……。


 …………。

 あたし、エレナを救うんだ!

 もうなりふり構ってられない、ひなを倒してでも救ってみせる!!


「勇者の螺旋槍!!」

 これで一気にひなも闇の核も貫いて……!


「ゆき、あなたの事はずっと見てたよ」

「…………」

「あなたなら私の事やフラジリーヌの事、理解してくれると思ったのに」

「…………」

「がっかりだよ。本当に……」

 恋人を奪われた、その憎しみを晴らしたい気持ち。

 あたしだってエレナ取られて必死だから、ひなの思いが分かると思うんだけども。


 でもやっぱりこんなの間違ってる!


「…………」

 んんっ!

 ひなが居なくなった!!

 これってもしかして、ミレーユと一緒に戦った時と同じ!


「アル気をつけて! すごい速さで攻撃してくる!」

 だとしたら……。

 結界を自分で張って攻撃に備えているセフィリアはいいけども、何も知らないアルが危ない!

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