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百合教祖 ~現世では売れない百合同人作家でしたが、異世界で作品を広めたら教祖として崇められました~  作者: いのれん
maGicaL 42 教祖であり魔法少女でもある百合作家、決戦の地へ向かう
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42-8

 まさかの発言!

 アルが闇を生み出した張本人だなんて!


「ど、どういう事……」

「まあ、戸惑うのも納得だな」

 そりゃそうだよ!

 じゃあひなが闇を操ってるのはどういう意味なの!


「ひな、話をしたいんだが時間をくれるか」

「……話せばわかってくれるかもしれない。いいよ」

「魔王との戦いの後、私に待っていたのは英雄としての名誉と、”国家魔法首席官”という地位だった」

 なんかすごそうな名前。

 きっと偉いんだろうね。

 世界を救った勇者の仲間だから、当然の待遇といえばそうかもだけど。


「だが、私はそんなものどうでもよかった」

 人気を離れて暮らしている感じ、人付き合い好きじゃないのかな?

 あたしと気が合いそう……かも。

 いや、人付き合い苦手同士だからやっぱ駄目かな。


「ひなと出会うまで、私の事を奇人変人として腫れ物のように扱ってたやつらが、途端に手のひらを返してくるんだ。そんなの信用ならんだろう?」

 これもあるあるだよね……。

 あたしは実際にそんな思いしたことないけども、実際にされたらいやになるだろうなぁ。


「それよりも、私にはやるべき事があった。死んだひなの復活だ。私もひなが好きだ。あんな結末を受け入れるなんて出来なかった」

 みんなひなが好きだった。

 本当に……、好きだったんだね。


「私は大魔法使いだ。最高の魔法使いだ。何でも出来る、何だって出来る。現に誰の力も借りず、魔王討伐からさほど時を置かずに魔法は完成し、ひなは蘇った」

 やっぱアルはすごい魔法使いだったんだ。

 死んだ人生き返らせるなんて、そんなほいほいと出来るものじゃないよ……。


「だが、その魔法には思いもしなかった効果があった」

 ん?

 なんだろう。


「魔法を使うとひなは蘇った。戻ってきた。……だが、それと同時に闇も現れて復活したひなを取り込んだ」

 ど、どういうこと。

 どうして闇まで来るの……?


「その時のひなの顔は……、私の知るひなではなかった」

 えっ。

 じゃあ原因って。


「闇がひなの復讐心を駆り立てたの?」

「わからない……」

「…………」

「ひなを取り込んだ闇は、まるで意思を得たかのように膨れあがり世界を飲みこんでいった」

「…………」

「あとは、この世界に伝わっている話通りだ。セレラインが伝説の剣と自らを犠牲に結界を作った」

 ひなと一緒に現れた闇。

 そしてそれは今は、ひなと一緒に世界を飲みこもうとしている。

 漠然と世界の敵という認識しかなかったけど……。


「ねえ、闇って何なの?」

 うん、そもそも何だろう?


「分からない。今まで研究してきたが……私にも分からなかった」

 結局アルにも分からないんだね。

 でも話を聞く感じ、なんか生き物のような感じもしなくないけども……。


 あとなんだろう。

 何かが引っかかってるような、何かを忘れているような……。

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