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百合教祖 ~現世では売れない百合同人作家でしたが、異世界で作品を広めたら教祖として崇められました~  作者: いのれん
maGicaL 42 教祖であり魔法少女でもある百合作家、決戦の地へ向かう
358/420

42-6

 闇の中、氷のトンネル内にて。


 今あたしたちは、来た道を戻っている。


「ゆき、俺の事信じてくれてありがとうな!」

「う、うん」

「愚か者め……」

 別に完全に信じたわけじゃないよ?

 一度立て直そうって思ってるだけ。

 アルの視線が痛い……。


「信じて下さって感謝します」

「うんうん」

 ほら、セフィリアだって戻ろうって言ってるし……。

 そんな目で見なくても。


「戻ったら、いっぱい可愛がってやるからな」

「……///」

 ちょっ!

 や、やだっ!

 急に何言ってるの!!

 もーエレナったら///


「楽しみだなー」

「…………」

 って、舞い上がってる場合じゃない。


「……ごめん」

「あ?」

「どうした」

「ちょっとやる事が出来た。みんな止まって」

「ゆきさん、どうかされたのですか?」

 ボロだしてくれて良かったよ。

 だって本当に分からなかったもの。


「勇者の剣!」

 だからあたしは、魔法力で剣を生成すると……。


「ぐっ! なにを……!」

 それをエレナ(中身はアル)ではなく、エレナ?へと突き刺した。

 エレナ?は戸惑ったままその場に倒れて動かなくなってしまった。


「ゆきさん! 本物の可能性もあるかもしれないのに、なんてことを!」

 セフィリアは慌ててるけど、そうじゃないんだよ。


「このエレナは偽物だよ。あたしが保証する」

「おお! ようやく分かったか!」

「何故……」

「セフィリアなら分かるでしょ。あたしたち、まだ結婚式すらあげてないんだよ? そういうのだってまだしてないし、そもそも奥手のエレナはそんな事言わない」

 そう、エレナはそんな事言わないんだ。

 ……偽物でも言ってくれた時は、ちょっと嬉しかったけども。


「そういう関係だから、していると思ってたけど違ったんだね」

 むむ、倒れたはずのエレナが喋りだした。

 それどころか、急に立ち上がった!


「やはりひなか」

「久しぶりね。アルキメディス」

「気づいていたか」

 そしてドロドロの闇に変化した後、再び人型になって今度はひなの姿に変わったよ!

 よ、よかった……、騙されなくて。

 セフィリアも見抜けてなかったみたいし、ほんと危うかったよ。


「何故こんな回りくどい事をする?」

「エレナの魂を闇と同化させるまでには、あと1日かかる。その時間が欲しかっただけ」

「ひな!」

「私と同じ苦しみをあなたにも与える。そうすれば私が正しい事を言ってるのが分かるって」

 そんな……。

 なんてひどいことを……。


「わかんないよ! 他の人の大切な人を奪ったって、あなたに共感なんてしない!」

 今ひながやってることは、新たな憎しみと悲しみを生み出すだけなのに!

 なんでこんな……。


「ゆき、魔王フラジリーヌと私は愛し合ってた」

「…………」

「彼女とひとつになってると、体も気持ちも充実して、心から幸せだと感じる事が出来た」

「…………」

「あの人を本当に愛していた」

「……うん。だから最愛の人を奪われたのが許せないんだよね」

「許せない? そんな生半可なものじゃない! 全ての人間に償わせてやる!!」

「ごめん。やっぱり理解できない」

 ひな、もうあなたを救う事は出来ないんだね。

 ……なんか悲しくなってきたよ。


「殺しあおう。さあ、奥まで来て」

 ひなをとめるには、戦うしかない。

 だったらこの世界のため、エレナを救うためにあたしは戦うよ。


 ひなは再びドロドロの闇へと変わって地面に潜ってしまった。

 あたしはそれを見送ると、先へと進んだ。

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