41-5
「いてて、酷い目にあったな」
セフィリアに慰めて貰おうとした瞬間。
今までうんともすんとも言わなかったエレナが上体を起こし、後頭部をかきながらそうつぶやいた。
「エレナ!!!」
「エレナさん!?」
うそ……。
ずっと目を覚まさなかったよ……?
なんで?
なにがおこったの?
でも……。
それでもいい。
なんだっていい!
エレナが生き返った!!
生きててくれてた!!!
「ここは……、お前さんの家か? 随分立派なんだな」
あれ?
何か様子がおかしい……?
「エレナ……? 大丈夫、なんか様子おかしいよ?」
やっぱり死んだのは本当で、でもなんだかよく分からないけど復活して。
その影響……?
じゃあ、もしかして記憶喪失とか!
「あぁ……。あーそういうことか。さては言ってなかったなあいつめ……」
ど、どういう事なの。
わけわかんないよ!
ねえ、エレナ!
エレナ……?
「驚かずに聞いて欲しい。私はアルキメディスだ」
えええええええ!!
だって見た目エレナだよ!!
いや、今まではそうだった。
な、なんでアルが……。
「随分パニックになってるな」
「当たり前だよ!!」
「ならなるべく手短に言うか」
まるで理解できない。
これは説明してもらわないと!
「私はエレナとひとつになった」
ごめん、ぜんっぜん理解できない。
「ちょっと前、10日程こいつが居なくなったことがあっただろう?」
「うん」
「あの時だ」
いやだから、理解できないって。
ひとつになったからって、つまりどういう事なの。
「古い魔法に、記憶や魔法力、つまり魂の情報というべきか。それを他の肉体へ移す魔法があってな。それをこいつに使った」
「う、うん……」
「本来なら、主人格を乗っ取ってしまうんだが、ある条件と引き換えにこいつの主人格を消さずに残した」
「ほおほお……」
「こうして、私の魔法力を引き継いだエレナが出来たわけだ」
なるほど、だから風景を出す魔法とかあんなに簡単にやってたわけだね……。
…………。
で、なんでアルが出て来たんだろう?
「ここからがお前さ……、ゆきの方がいいか?」
「う、うーん。どっちでもいいかな」
「そうか。まあ、これからがゆきの聞きたい話になるだろうから、しっかり聞け」
「う、うん」
「エレナの魂は、先ほどひなに襲われた時に連れていかれた」
えっ……。
だったらもしかして……。
「じゃ、じゃあエレナはもう!!」
「待ておちつけ! あいつは最強の魔法使いである私の魔法力を受けたんだぞ? たとえ闇相手とはいえそう簡単にやられはしない」
ほっ、良かった。
それなら、エレナの魂の救出に向かわないとだね。
「だが、あまり悠長に構えてても困るがな」
「……どのくらいでしょ?」
「10日……、いや7日だな。今のひなの力を考えると……」
う、うーん。
たった7日しかない。
はやくしないと……。




