表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
百合教祖 ~現世では売れない百合同人作家でしたが、異世界で作品を広めたら教祖として崇められました~  作者: いのれん
maGicaL 40 教祖であり魔法少女でもある百合作家の作品、アニメ化する
341/420

40-8

 日が没していき、周囲が暗くなっていく……。


「それでは皆様、リング中央をご注目ください」

 そして完全に暗くなり、夜となった時。


 ”今から昔、歴史の彼方に忘れされた時”

 ”この地域を統べる小国の姫は今年で16となり、習わしに従い大国の王子の下へ嫁ぐ”

 ”それがこの小国を守る唯一の方法であり、姫もまた例外ではない”

 リングの中央に設置された魔法陣と水晶から光が発せられると、あたしたちが作った3Dアニメが映し出された。


 ”しかし、習わしに従う姫には別の感情と真意があった”

 おお!

 ちゃんと導入部入ってる!

 いい感じいい感じ!!


 ”ねえお願い、離れないで!”

 ”私のような従者が姫様といけませんし、姫様には既に婚約者が決まっております”

 ”でも私はあなたが……、あなたが!”

 ”……それ以上はいけません。どうか口になさらないで下さい”

 ”でも!”

 ”口になさってしまえば、私はすぐにでもここを去らなければなりません……”


「おお! なんだあれは……」

「喋っているぞ? 生きているのか?」

「幻影だがまるで本物のようだ」

 ふふふ、観客の人らも好印象だ。

 みんな目を丸くして見ているね。

 あたしは見慣れてるけど、アニメを初めて見る人ってこんなリアクションするんだねえ。


 ”だったらせめて、今夜だけはずっとそばに居て”

 ”かしこまりました”

 ”ねえ、私の事好き?”

 ”もちろんです姫様。姫様の事を敬愛しております”

 ”そうじゃないの……”

 ”……愛しております。私もずっと昔からあなたの事を”


「この作品って!」

「教祖様の最初の作品ですね」

「だよね! きゃー!」

「でも、ちょっとシチュエーションが違うかも?」

「アレンジかけたのかな? さすが教祖様だ」

 そう、何を隠そうとも、今回アニメ化した作品はあたしがこの世界で最初に出した作品だ。

 内容は、お姫様とメイドさんの百合モノ!

 立場上は他の男の人に嫁がないといけないんだけど、実はメイドさんが好きだったっていう話。

 アニメ化にあたって、少しアレンジはかけたけども。

 特に際立った内容でもないし、あたしからしてみたらありきたりかなと思う。

 それでもやっぱし思い入れ強いからね。


 うーん。

 みんな声優なんて初めてなのに、よく出来てるなぁ。

 全然違和感がない、実はみんな演技の才能あったり……?

 いやぁ、良い出来だ。うんうん。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ