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あたしの作品アニメ化当日。
今あたしは、作品を発表する場所に居る…‥んだけども。
「まさか、こことはね……」
「やっぱすげえな!」
「ここなら、たくさんの人が見れますね。ふふ」
なんとその場所は、魔法少女チャンピオンシップをやった円形闘技場だった!
学生の頃は、リゼットと戦ったりもしたし……。
なんかあたし、ここと縁があるのかもしれない。
おや、今回はリングの上に巨大な水晶が置かれたり、魔法陣がかかれたりしてる。
きっとあれが映画館の映写機みたいな役割なんだろうね。
「本来は貴族や王族や一部高官しか使えず、我々商人には貸し出さないのですが、魔法少女ランキング1位のゆきさんと、社会現象になっている聖百合教の頼みだから特例で許可したとの事です」
「な、なるほど」
我なら、すごい影響力……。
うぅ。
自信はあるけども内容滑ったら恐ろしい事に。
プレッシャー感じるう。
「お気に召しましたか?」
「はい! こんなすごい場所用意してくれるなんて!」
「喜んでいただけて何よりです」
まあ失敗した時の事を考えても仕方がない。
今はここまでお膳立てしてくれた商人ギルドの人に感謝だね!
こうしてアニメ放映会場を見たあたしは、他の仲間と一緒に専用の席へとついた。
そこは本来、貴族専用の特別席らしく、会場全体が見渡せる場所だった。
入場を開始したのか、他の教徒の人や平民の人、煌びやかな格好をした貴族の人、そして魔法少女も次々と会場入りしていってるね。
おお、ミカエルとウィーンに……、あれってセレライン卿かな。
まさか家族+従者で来るなんて!
学生の時はいざこざあったけど、見に来てくれるのは嬉しいね。
うお、あれってルリとその仲間の人だ。
ミレーユもいる、高ランカーも見に来てくれたんだね。
他にも大会で戦った魔法少女とかもいるし、ありがたいなぁ。
そうやって、見知った人たちが来てくれたことに喜びを感じつつも、会場が人で埋まっていき……。
明るかった周囲がやがて赤焼けになって、日が沈もうとする頃。
「長らくお待たせしました。これより、聖百合教教祖ゆき様の新作発表を行います」
おお!
いよいよ始まる!!
教祖ゆき様……、改めて言われるなんかすごい偉そうだ。




